静電容量式レベルセンサ

レベルセンサを大別すると可動部が有るものと無いものに分かれますが、静電容量式レベルセンサは可動部がないレベルセンサの典型的なものであり、古くから普及しているものの一つです。一対の電極間、または一本の電極と金属タンク間の静電容量を検出してレベルを求める方式であって、非導電性や導電性の液体を問わず粉粒体にも使用することができます。

静電容量式レベルスイッチ

検出部は互いに絶縁された検出電極と接地電極から構成され、この2つの電極間に生じる静電容量の変化から測定物の有無を検出します。粉粒体や塊体、液体など、測定物を選ばないことから、多種多様にわたり使用されているレベルスイッチの1つです。

原理

  • 原理

    空の時の電気的な状態と満の時の電気的な状態の違いからレベル検出を行います。

  • 原理

    空の時の検出電極と接地電極間の電気的な状態は、抵抗値(Ro)が無限大で、静電容量(Co)は取り付け状態で決まる固有の静電容量値になります。
    容器に測定物が入り電極付近が浸ると(満状態になると)検出電極と接地電極間の抵抗値及び静電容量値はRs及びCsに変化します。この変化を捉えてレベル検出を行います。

  • ■この電気的変化は測定物によって異なります。

    1. 測定物が電気を通さない絶縁性の場合は、抵抗はほぼ∞Ωで変化はほとんどありません。変化があるのは静電容量のみです。この静電容量の変化を捉えてレベル検出を行います。

    2. 測定物が電気を通す導電性の場合は、抵抗値が小さくなります。この抵抗の変化を捉えてレベル検出を行います。

    3. 測定物の中には絶縁性でも導電性でもない中間的な半導電性の物質もあります。半導電性の物質は抵抗の変化と静電容量の変化の両方が変化します。この変化からレベル検出します。

構造

■静電容量式レベルセンサは、電極間の静電容量を回路の一部に取り込むことで発振回路を構成しており、この静電容量の変化を発振周波数の変化として捉えることで検出しています。また、静電容量式レベルセンサの電極は、可動部がないことから構造がシンプルで、様々な形状の検出部を製作することができます。

1. 標準型直棒電極

  • 標準型直棒電極

    電極の長さを用途に合わせて選択。条件に合った電極長を選びます。

2. 高感度型直棒電極

  • 高感度型直棒電極

    測定電極の径を大きくして表面積を広げ、低比誘電率物質を検出します。

3. 耐熱型直棒電極

  • 耐熱型直棒電極

    温度条件と測定物条件に応じて、絶縁物、パッキンの材質を変更します。放熱フィンで放熱するタイプです。

4. フラット電極

  • フラット電極

    タンク内への出っ張りがなく、攪拌タンク等に便利です。

選定方法

【比誘電率の選定】

■検出する物質の比誘電率が小さい場合、電極から得られる静電容量変化⊿Cが大きくなるように、検出電極の径を大きくして表面積を広げたタイプを選択します。

【電極材質の選定】

■腐食性のある物質を測定する場合、フッ素樹脂を電極に被覆したタイプを選択します。

■付着性の高い物質を測定する場合、フッ素系の被覆電極を使用したり、取り付け方法を垂直取り付けたり、あるいは、斜めに取り付けることで付着を回避します。

注意点

【液体の変化】

■段取り変えや濃度の変化等で液体の電気特性が変わる場合、検出できなくなることやレベルに誤差を生じることがありますので注意が必要です。

【設置環境】

■垂直取り付けは、液面の高さ変化に対して接触する面積が少なく、検出ポイントで得られる静電容量変化が小さいために検出精度が低下します。水平取り付けの方が、液面の高さ変化に対して、接触する面積が大きく検出ポイントで大きな静電容量変化が得られるため適した設置方法です。

■タンク壁が非金属の場合、タンク壁に手を触れたり水をかけたりすると、誤検出する場合があります。タンク壁に触れた手は測定物に、タンク壁にかけた水は金属壁と同様の状態になるからです。

■検出電極と攪拌用のプロペラなどの近接する物体の距離関係が変化すると静電容量を変化させて誤検出につながるため、設置場所を変えて遠ざけます。

【付着物】

■水平取り付けは垂直取り付けに対し、付着堆積が生じやすく誤検出する恐れが高まります。水平取り付けの場合、上から見た時の投影面積が大きくなり、付着堆積しやすくなります。斜め下方向へ角度を持たせて付着堆積を極力除いた取り付けが推奨されます。

■タンク内壁への付着が考えられる場合には、接地電極をタンク内壁から10~20mm程度離れるようにプロセス接続及び電極の長さを選定します。

目次に戻る

03ガイドパルス式レベルセンサ FLシリーズ

流量センサを選ぶ前に見るサイト 流量知識.COM