寸法検査の基本
画像センサで寸法検査を行なう場合、お客様から「どのくらいの分解能で計測できるの?」という質問がよくあります。
以下に、画像センサにおける画素分解能の考え方を説明します。
画素分解能は、カメラのCCDの画素数とカメラで映す視野の大きさで決定されます。
CCDは、一般的なデジタルカメ
ラにも使用されている撮像素子で、画素と呼ばれる明るさの強弱を電気信号に変換する小さな素子の集まりで構成されています。
FA用のカメラでは、
標準的な31万画素からメガピクセルタイプと呼ばれる500万画素のものなどが主流になっています。
また、視野とは、カメラで撮像したときに画像として
映る範囲のことで、これは使用するレンズによって広い視野から狭い視野まで自由に変更することができます。
画素分解能は、1画素あたりの実サイズ(mm)であり、以下の式で簡単に求まります。

前項で、画素分解能は1画素あたりの撮像サイズと説明しましたが、実際の画像センサでは、
1画素以下の単位まで近似計算により計測値を出力することができます。
これをサブピクセル処理といい、CV-3000/5000シリーズでは1000分の1まで算出しています。
下の例では、写真の穴の径をエッジ幅モードで計測しています。エッジとは、明暗のコントラストが変化する部分を表しますが、この変化を1画素単位ではなく、1/1000画素単位で検査できることになります。

暗から明に変化する情報は、1画素単位ですが、これを投影波形に変換し、さらに微分処理します。
微分処理された波形の頂点を近似的なエッジ位置として算出します。
エッジ検出領域内の幅(投影)方向に対して明るさの平均値を求め投影波形を得ます。
この投影波形を微分処理し、微分波形のピーク点をエッジ点として算出しています。

では、画像センサで同じ寸法のものを計測した場合、どれくらいのばらつきが発生するのでしょうか?
この質問も比較的多いのですが、様々な要因で変わるため、ここでは理想的な条件での代表例を紹介します。
明暗のコントラストが非常にはっきりしており、振動がなく、照明条件などが安定している場合、CV-3000/5000シリーズのエッジモードなら、0.1画素程度の繰り返し精度が期待できます。
寸法検査の良品と不良品を判別するしきい値としての公差は、どの程度小さな値まで期待できるのでしょうか?
これも、視野サイズとCCDの画素数で決まりますが、最も簡単な目安として、±5画素として考えます。理由は、公差として安定して判定できる画素数を、繰り返し精度の10倍程度と考え、先に解説しましたように理想的な条件で0.1画素程度ですので、余裕を見て0.5画素を繰り返し精度と仮定します。
この10倍の±5画素を公差として設定できる最小の目安と考えます。もちろん、条件が良ければ、これ以下でも実現できる場合はあります。下式により、±5画素を実寸値[mm]に換算することができます。
