電機業界

自動車・自動車部品業界に次いで産業用ロボットが活用されているのが電機業界です。電機業界とひとことでいっても、テレビや冷蔵庫などの生活家電をはじめ、発電機や変圧器といった設備の重電製品、航空機や人工衛星などの航空宇宙機器、戦闘機やミサイルなどの軍事兵器など製造しているものはさまざま。電機業界では、製品に合わせたロボットやシステムの導入が求められています。

ライン生産とセル生産に柔軟に対応する必要性

電機業界の場合は、大量に生産するテレビのようなものもあれば、必要なぶんだけを用意する人工衛星部品などもあり、バラエティに富んだ製造対応が求められます。そのため、ライン生産とセル生産の両方で産業用ロボットを活用することが大切です。こちらでは、実際に電機メーカーが実践している導入事例から特徴やメリットをご紹介します。

ライン生産とセル生産に柔軟に対応する必要性のイメージ

事例01 スカラロボットによるネジ締めシステム

組立工程では多くのネジ締め作業が発生しますが、従来はこれを人間の手によって行っていました。このような作業も、ロボットビジョンによる画像処理の活用や力覚センサを搭載することで、正確な場所に規定トルクで締めつけることが可能です。ネジ穴の位置にばらつきのあるライン上で多品種のワーク供給にも対応できます。

メリット

  • 人員の削減
  • 作業の効率化
  • 品質の安定
スカラロボットによるネジ締めシステムのイメージ

事例02 直交ロボットによるシーリングシステム

防水や防塵の目的で部品の継ぎ目に用いられるシーリング処理。必要な場所に適正な量のシーリング材を塗る工程は繊細な作業です。近年のロボットはカメラやセンサによる画像認識技術の向上、ロボット制御の精度が飛躍的に高まっており、このような精密さを要求されるような工程にも導入されています。

メリット

  • 人員の削減
  • 作業効率の向上
  • 品質の安定
直交ロボットによるシーリングシステムのイメージ

事例03 セル生産の組立工程サポートシステム

ハンドリング、ピック&プレース、ネジ締めといった基本動作を得意としている産業用ロボット。しかし、従来のロボットは座標制御だったため、ワークの位置が固定されていることが条件でした。しかし、近年ではロボットビジョンの進化によって、部品を認識しながら作業を進めることが可能になりました。部品を掴み、指定位置にセットしてネジで固定するという、より人間に近い動作も実現し、これによってロボットによるセル生産ができるようになりました。

メリット

  • 作業員の削減
  • 生産の効率化
  • 作業員の負担軽減
セル生産の組立工程サポートシステムのイメージ

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