自動車・自動車部品業界

古くから産業用ロボットを活用したFA(ファクトリーオートメーション)が盛んな自動車・自動車部品業界での導入事例をご紹介します。自動車メーカーはもちろん、各種部品メーカーでも自動化が進んでおり、溶接や組立、検査などさまざまなシーンで産業用ロボットが活躍しています。

自動車業界とともに進化を遂げた産業用ロボット

自動車・自動車部品の製造現場では、溶接や塗装、組付工程などでロボットがなくてはならない存在になっています。24時間体制での量産と高い品質の両立、コスト削減や生産性向上など、その恩恵ははかり知れません。こちらでは、ロボット導入事例からそのメリットなどをご紹介します。

自動車製造現場のイメージ

事例01 過酷な環境下でのハンドリングシステム

ピストンなどのエンジン部品、ギアなどのミッション部品、そのほかブレーキやドライブハブのような強度を必要とする自動車部品製造には欠かせない熱間鍛造加工。しかし、熱間鍛造加工は高温・振動・騒音・粉じんなど過酷な環境下で行わなければなりません。このような人体への負担が大きい場所での作業でロボット化のニーズが高まっています。こちらの事例では、加熱炉・溶解炉・熱処理炉に素材を投入したり、製品を取り出したりするためのハンドリングシステムとしてロボットアームを導入しています。

メリット

  • 作業環境の改善
  • 品質の安定化
  • 製造コスト削減
過酷な環境下でのハンドリングシステムのイメージ

事例02 ECU基板カバー組立システム

自動車用のECU(エンジン・コントロール・ユニット)の基盤をケースの所定の位置に設置し、組立作業を行うロボットです。基板の位置決めからケースのネジ留め、外観検査、通電検査までの工程を1台で行うことができるため、作業員を大幅に短縮することが可能です。

メリット

  • 品質の安定
  • 作業員の削減
  • 生産の効率化
ECU基盤カバー組立システムのイメージ

事例03 自動車組立ラインでのウインドウ搭載作業

「最終的な品質確認は人、つらい作業はロボットが行う、人と共存する『共働』化」を目指して、これまで作業者2名で行っていたウインドウ搭載作業を作業者1名でできるようにしたアシストロボットです。従来のウインドウ搭載作業は車体を停止して人間の手によって行っていましたが、ロボットのサポートによってオンラインで作業ができるようになりました。ウインドウを持ちあげる力、そして高い精度が要求される工程でしたが、ロボットのアシストがあれば女性でも軽々と作業することが可能です。負担の大きかった「力」をロボットに、精度が求められる「技能」を人間に振り分けた好例といえます。

メリット

  • 作業員の負担軽減
  • 人員の削減
  • 安全性の向上
自動車組立ラインでのウインドウ搭載作業のイメージ

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