ココが知りたい! 形状測定

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平面度とは

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平面度とは

平面の滑らかさ(均一性)を示す数値が「平面度」です。
部品の平面部分が、平行である二面の間に、はみ出ることなく収まっていることを要求しています。
JISでの定義は「平面形体の幾何学的に正しい平面からの狂いの大きさ」とされています。

平面度とは

平面度は以下のいずれかの方法で算出されます。

  • ・最大ふれ式平面度
    対象の平面において、できるだけ離れた3点を通過する平面をそれぞれ設定し、それらの偏差の最大値を平面度として算出する
  • ・最大傾斜式平面度
    対象となる平面を、平行な平面ではさんだときにできる隙間の値を平面度として算出する

部品の面を「たいら」に加工する際に、その面にどれだけの精度が求められているかを示す指標として平面度が用いられます。
・突出した突起がないか?(加工面そのものの均一性を指示する)
・反りが生じていないか?(加工後の部品が変形していなか確認する)

など、その用途は様々です。
槢動をともなうアルミ削り出しの部品やステンレスの加工部品など、「切削」や「研磨」の工程において重視される指標です。

平面度の測定方法

平面度の測定方法は、接触式と非接触式に分けられます。

  • ・接触式:ダイヤルゲージによる測定、オプティカルフラット(平面ゲージ)を用いた光波の干渉模様(ニュートンリング)による測定
  • ・非接触式:レーザー光を照射して得られる高さ情報の組み合わせによる測定
    対象の平面を変形させないことを理由に、非接触式の測定器が多く用いられています。

ダイヤルゲージによる測定(接触式)

アームの先端にダイヤルゲージを取り付け、その先端を測定対象の上に接触させます。
測定対象の表面を、測定箇所が均一になるようになぞりながら、ダイヤルゲージの値を読み取って表面の状態(平面度)を測定します。

オプティカルフラットを用いた測定(接触式)

オプティカルフラットとは、平らな測定面をもつ透明なガラスで作られた基準原器のこと。 これを測定対象の表面に接触させ、そこに短波長の光を照射したときにできる縞模様(光波干渉縞:ニュートンリング)の本数をもとに平面度を測定します。

レーザー光を用いた測定(非接触式)

帯状のレーザ光を測定対象に照射し、その反射光を2次元CMOS上に結像させて平面度を測定します。 2次元レーザ変位センサまたはプロファイルセンサとも呼ばれ、測定対象の表面の仕上げ状態に依存せずに平面度を測定することができます。 測定器と測定対象が直接接触しないため、測定対象を傷付けることがありません。

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平面度と平行度の違い

平面度は「1つの面」が測定対象であること、平行度は「2つの部品(部分)」が測定対象であることが、その違いです。
平面度と平行度は、測定する対象箇所と測定方法が異なります。

平面度(Flatness)

1つの面の平らな度合い(均一性)を示す数値。
測定対象の表面を2つの平行な平面ではさんだときに、どれだけの隙間を許容するかを示すための値です。
平面度の測定には、ダイヤルゲージ・オプティカルフラット(平面ゲージ)・レーザー光を用いた測定器などが使用されます。

平行度(Parallelism)

2つ以上の平面や直線が、どれだけ平行になっているかを示す数値。
2つの平行になるべき部品(部分)を、どこまで平行な状態に近づけるかを示すための値です。
外側マイクロメーターやノギスなどの測定器では、測定面の平行度をどれだけ精度良く保てるかが測定結果に大きく影響します。