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CHAPTER 2
塑性加工

機械プレス/液圧プレス/パンチプレス

1. 概要

塑性加工では、加工物に圧力を加えて成形を行うプレス機が中心的な役割を果たしています。金型を用いることによって、複雑な形状を短時間で大量に製造することができる点が特徴です。また、ロール状の板材を連続してプレス機にかけることで加工の自動化を図ることができることから、金属加工の現場で広く活用されています。

プレス加工のイメージ

2. 機械プレス

現在、生産の現場では大半が機械式のプレス機を導入しています。これは高速で加工できるメリットがあるほか、メンテナンスが比較的容易にできるためです。従来、加工の自動化が進み、金属部品の大量生産に欠かせない加工機といえます。また、液圧式と異なり、液漏れの心配がない点も利点です。
機械プレスは加圧部のスライド機構によっていくつかの機種があります。最も普及しているのは「クランク式」で、モーターの回転運動をクランクで上下の往復運動に変えて加工を行うものです。このほか、クランク機構にナックル部を付加して加圧力を高めた「ナックル式」、クランク式よりも生産性の向上を図った「リンク式」などさまざまなタイプが登場しています。

3. 液圧プレス

液圧プレスとは、油もしくは水をポンプでシリンダーに送り、その圧力を利用して加工を行う機械です。液圧を制御することで、塑性加工を柔軟に行うことができる点が特徴といえます。また、長尺の加工物に対応できる点もメリットです。現在、代表的な液圧プレスとして、加工物に材質や厚さに合わせて負荷荷重を調整することができる、油圧式の「プレスブレーキ」を挙げることができます。

古くは水圧式のプレス機が活躍していましたが、工業が発展するとともに油圧式のものが普及するようになりました。また、近年はNC化、CNC化が進み、デジタル制御で高精度かつ高速でのプレス加工が可能となっています。
水圧式は液そのものが不燃であるとともに、メンテナンスが比較的容易でランニングコストが低いという利点があります。加えて、大型のものでは万トン単位の加圧力を発揮することができます。
一方、油圧式は水圧のものよりも制御性に優れ、より精密な加工ができるのが特徴です。また、水を用いないために金属部品のさびを防ぐことができる利点もあります。現在、油圧式が広く普及しています。

4. パンチプレス

板状の金属に穴抜きや、型を用いた打ち抜きなどの加工を行うことをパンチングと呼びます。パンチプレスはパンチングを行う加工機として幅広く導入されています。加工力は数十トンクラスで、主に薄板の加工に利用されています。
パンチプレスの中でも、特にタレットと呼ばれる取り付け装置に金型を装着し、板材の抜き打ちを行う加工機を「タレットパンチプレス」(通称、タレパン)といいます。

タレットパンチプレスのイメージ

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