CHAPTER 3測定機の種類と特徴

CNC画像測定機

概要

投影機や測定顕微鏡と同じく、画像を用いて測定を行う非接触式の装置です。CNC制御により高精度な測定が可能ですが、サイズが大きく、温度管理された測定室が必要となります。
CNCとはComputer Numerical Controlの略で「コンピュータ数値制御」を意味し、画像処理技術に基づいて高速かつ高精度での自動測定を可能にしています。生産現場でFA化が進む中で、発展を遂げてきました。

構造と用途

CNC画像測定機の構造と用途
A
CCDカメラ
B
測定物設置ステージ
C
制御盤

高い精度が求められる測定のほか、製造した部品の良否確認などに用いられています。最近の機種では、XYに加え、Z(高さ)が測定できるものや、カラー画像での観察が可能なものもあります。また、ソフトウエアの進化で多彩なエッジ検出ができるほか、複雑な演算に対応しています。

CNC画像測定機の主な使い方

  1. 対象物は測定室にあらかじめ5時間以上置き、室温(一般的に20°C)にならすことで、熱膨張による誤差を防ぎます。
  2. ステージに対象物をセットして、画像の読み取り、エッジの検出を行います。
  3. 補助的にレーザ光やタッチプローブで測定できる機種もあります。
  4. 計測値は各種のCADデータとして出力が可能です。

取り扱いの注意点

  • 校正用のチャートを用いて、オートフォーカスの精度などを定期的に確認する必要があります。

CNC画像測定機の課題と解決

測定の安定性
設定・操作の難易度が高いため、測定には習熟した人材を確保する必要がある。
測定ポイントなどの設定が異なると、測定精度に影響する。
樹脂成型品などバリや欠けがあると誤検出を招く場合がある。
対応力
XYの基準合わせに加え、Z(高さ)など、測定項目が増えるほどプログラムが複雑となり、専門知識が求められると同時に、設定工数がかさむ。
工数・コスト
測定室を要するため、スペース確保と工事費により多額な導入コストがかかる。
対象物を測定室の温度に慣らすのに時間がかかる。
同じ対象物をたくさん測定するには、時間を多く要する。

CNC画像測定機の課題解決

CNC画像測定機におけるさまざまな課題の解決に、「高精度 画像寸法測定器」の使用が最適です。
わかりやすいメニューやヘルプ機能による設定の容易さ、ステージに対象物を置いてボタン押すだけの操作で、非接触で瞬時に±0.1μmの高精度測定が可能です。設定・測定の工数はもちろん、設置スペースも大幅に削減することができます。

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