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ズームレンズは、ズームリングを回転するだけでレンズの倍率を変えられるので、レンズを交換しなくても倍率が変更できることで、素早く観察することができます。
普通の顕微鏡の場合はレボルバーを使っても4種類ぐらいしか変えられませんが、ズームレンズは、高倍率で観察する場合も、低倍率で目標を決めて低倍率から高倍率までリニアに倍率を変えられるのが便利です。
また、レンズを複数本揃えるよりも安値で済み、収納もコンパクトです。ただし、固定レンズに比べて、1本あたりが高価であることやサイズが大きくて重いという問題点もあります。しかし、長所が非常に優れているため、実際にはほとんどの場合、ズームレンズが採用されています。
光学関係では、単一のレンズを「単レンズ」、一枚または複数枚のレンズを組み合わせて機能を持たせるよう開発されたものを「光学レンズ」と呼びます。実際のレンズ製品は、複雑なレンズにより構成され、そのレンズ設計技術により、機能は飛躍的に高められています。
ズームレンズは、組み合わせる一つ一つのレンズの間隔を変えることで、焦点距離が変わり、広角レンズや望遠レンズの役割を果たします。

普通のレンズでは、像がぼやけたり、歪んだりします。この現象を「収差」といい、完全に収差のないレンズを作ることは不可能ですが、レンズメーカーはより収差の少ない、また補う性能をもつレンズ開発を
行なっています。
その他に、レンズの性能を示す数値として、「開口数(N.A.)」や、「焦点深度/被写界深度」があります。
レンズに入った光は、レンズの焦点位置で1点に集まりますが、光の波長によって焦点位置は厳密には完全な1点に集まるのではなく、わずかながらズレがあります。このズレのことを収差といい、このことにより、像ができる位置がずれ、像に色がついたり、像の色がにじんだりします。また、光の軸からズレたところで像に尾が伸びたり、歪んでしまう現象などもあります。
収差が少ないほど、良いレンズといえます。一般には、収差は中心部より周辺部に顕著に現れます。収差を完全になくすことはできませんが、複数枚のレンズの組み合わせにより、収差による画質の低下を低減するよう設計、製造されています。
収差の特徴
収差にはいくつかの種類があり、レンズに収差があると次のような現象が起こります。
画面の中心部はピントが合っているのに、周辺部はピンボケになる。
直線が曲がって見える。(周辺部ほど起こりやすい)
小さい点を観察したときに、点でなく彗星のように尾を引く。
色ズレを起こす。
開口数(N.A.)とは、Numerical Apertureといい、N.A.と略されています。N.A.は、光学系の明るさや解像力を表す数値です。光軸上の物体が入射するレンズの有効系θとした定義を示します。
(N:物体周囲の媒体の屈折率/空気の場合は1)
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光には、波のように拡がる現象があり、回折といいます。
このことにより、収差のない高性能レンズを使用していても、像は1点に集めることができず、円盤状に拡がります。開口数(N.A.)は、収差のない場合の集光限界を表しているのですが、これは、光が波の性質を持つことによるとされ、この限界値を回折限界といいます。また、この円盤状の波のことをエアリーディスクといいます。エアリーディスクの半径(波幅)rは、以下の数式で表されます。
(λ:光の波長/N.A .:開口数/0.61:定数)
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この数式によって割り出された値を「分解能」といいます。この数式によると、開口数(N.A.)が大きいほど、エアリーディスクの半径が小さく、つまり、開口数(N.A.)が大きいほど像はシャープに再現されることになります。これらは、レンズを評価する上での共通の値となっています。

エアリーディスク

像の倍率と明るさ
顕微鏡で見る像の明るさは、光源の輝度に比例します。光源の明るさが同じ場合、
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総合倍率が同じ場合は、開口数の大きい対物レンズを使用するほうが明るくなり、観察しやすくなります。
レンズで物体の像を映すとき、レンズと物体の距離を多少変えても像がぼやけない範囲があります。
つまり、観察対象物は、レンズの焦点位置にあるとき最も鮮明に見えますが、対象物が近づいたり遠ざかったりした場合でもピントが合って見える許容範囲であり、これを「被写界深度」といいます。
許容範囲の広いレンズが「被写界深度が深いレンズ」、許容範囲が狭いレンズは「被写界深度が浅いレンズ」となります。被写界深度が深いと、凹凸のある対象物を観察してもピントの合う範囲が広いので観察しやすく、正確に素早く全体を観察できるというメリットがあります。
被写界深度比較






