除電器に求められる能力(静電気マスターへの道):株式会社キーエンス

除電器に求められる能力

除電器に求められる能力として最も重要なこととして、次の3点があります。

除電速度

除電速度とは、帯電している状態から、どれくらいの時間で
一定の帯電量まで落とすことができるかを表した指標です。
除電速度の能力は、除電に必要なイオンを単位時間内に
どの程度送り込めるかによって決まります。
そのため、除電器には高いイオン生成能力が求められます。

SJ-Hシリーズでは世界最速除電を実現するために、
世界初となるI.R.G.構造を採用しました。

従来のコロナ放電式の除電器の場合、イオンを生成するためには
電極針の近くにGND板が必要です。
しかしグランド板が電極針の近くにあることでイオンがグランド板に
吸収されてしまい、除電効率を損なっていました。
SJ-Hシリーズでは、外付けされていたグランド板を除電器本体に内蔵する
I.R.G.構造をとっています。
そのため、生成したイオンはグランド板に吸収されることなく
除電対象物に向かうことで、除電に使用できるイオン量が従来の2倍に増加し、
世界最速除電が可能となりました。

イオンバランス

イオンバランスとは、どれだけ0V近くまで除電することが
できるかということと、どれだけ0V付近をキープできるかを
表した指標です。通常±○Vという形で表されます。
イオンバランスが0Vに近い除電器ほど
優れた除電器となります。
そのため、常に均等な量のイオンを生成することが
イオンバランスに優れた除電器の条件となります。

SJ-HシリーズはパルスAC方式の採用により、抜群のイオンバランスを実現しています。
(パルスAC方式については、5-3.コロナ放電式除電器の種類を参照)←5-3へのリンク
また、パルスAC方式に加えて、SJ-Hシリーズでは最高のイオンバランスを実現するために、従来から定評のあった
I.C.C.システムをさらに進化させたDUAL I.C.Cシステム
搭載しました。

従来のI.C.C.システムがパルス幅の調整のみだったのに対し、Dual I.C.C.ではパルス幅に加え電圧も調整することで、
より広い範囲を最適なイオンバランスに自動調整することができるようになりました。
そのため、導入時やメンテナンス時の調整が不要となり、
いつまでも最適なイオンバランスを保つことが可能となりました。

除電能力維持

除電能力維持とは一定の除電能力をどの程度まで維持できるかを表します。
一般的にコロナ放電式の除電器は、数週間で針先が汚れ、除電能力が落ちてしまいます。
そのため数週間毎に電極針のメンテナンスを行わなければならず、非常にメンテナンス性に乏しい構造でした。

除電時間の経過変化[代表例]

供給されたエアは、針キャップ内部の独自設計の流路を通り
層流となり、エア出口の凹構造が外乱を防ぐことで
抜群のシース効果を実現しました。
除電能力の悪化を最小限まで減少させることで、
従来比5倍の省メンテナンス性を実現します。