SERCOS II

ここではSERCOS IIについて説明します。

概要

SERCOS IIとは1986年にヨーロッパの機械メーカにより共同で開発されたオープンネットワークです。ドイツのSercos International(SI)により管理されています。通信帯域を有効活用した高効率通信を実現しており、40軸1ms、スレーブ間の同期タイミングのジッタは1us未満です。ハードウェアベースで高い同期性能が保証されているため、難易度の高いモーション制御などに活用できます。

配線方法と通信プロトコル

配線方法

光ファイバーリングのトポロジーで接続して通信します。伝送速度は最大16Mbpsまで対応しています。伝送ケーブルに光ファイバーを使用しているため耐ノイズ性が高くなっています。1台のマスタで最大で254台のスレーブと接続でき、スレーブ間の伝送距離は最大250m(光ファイバーケーブル使用時)まで延ばすことができます。
スレーブ間の同期性も重要視されており、全軸をジッタ1us以下でタイミングを同期できます。リング型トポロジーのため、途中の経路で断線した場合でも、逆向きにデータを送信することで通信できます。

配線方法

通信プロトコル

SERCOS IIではマスタ同期メッセージ(MST)と呼ばれる指令を含んだメッセージを使用してすべてのスレーブで同時にメッセージが受信され、その後マスタ同期メッセージ(MDT)もすべてのスレーブで同時に受信されます。マスタ同期メッセージには周期データが含まれており、その周期データをもとに各スレーブは順番にメッセージ(AT)を送信し、マスタはスレーブの情報を取得します。

通信プロトコル

周期情報をMDTで共有

特徴

SERCOS IIはマスタ・スレーブ方式でデータの送受信を行ないます。一定周期のサイクリック通信に対応しており、全スレーブに対して一斉にメッセージを送信し、スレーブからデータを送信するタイミングを合わせて送信することで、データの衝突を防止しています。

関連するネットワーク

SERCOS III

100Mbpsのイーサネットをベースに配線可能なネットワークです。

  • 記載されている会社名、製品名、ネットワーク名称などは、それぞれ各社の商標または登録商標です。
  • 内容の一部(規格、仕様など)については記載当時から変更されている場合がありますのでご注意ください。

2015年11月

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