特殊環境で正しく測れないと起きる3つの課題
真空・防爆・高温といった特殊環境では、従来の測定手段にそれぞれ現場での限界があります。
従来の測定器では特殊環境に設置できない
真空・高温・防爆区域では、一般的な変位計はアウトガス・耐熱・防爆認証の制約で設置できず、測定自体をあきらめてきました。工程内で寸法・厚みを把握できないと、真空成膜のばらつきや圧延厚の逸脱を後工程まで検知できず、歩留まり低下と手戻りを招きます。特殊環境こそ、現場に置ける耐環境設計の測定手段が品質の要になります。
真空は静電容量式・接触式に頼りがち
真空中は静電容量式が主役ですが、対象への近接設置が必要で、材質や帯電の影響を受けやすく段取りも増えます。チャンバー内に測定器を持ち込む構成は保守や真空破壊のリスクを伴います。非接触・遠隔で安定して測れる手段がないと、真空プロセスの寸法・厚み管理が属人的になり、成膜や位置決めのばらつきが後工程まで流出します。
高温ワークに近づけて測れない
赤熱したスラブや高温ラインでは、測定器を対象に近づけると熱で故障・ドリフトし、接触式は変形・キズを招きます。近づけないために抜き取り・オフライン測定に頼ると、温度ごとの寸法変化を見逃し、圧延精度や品質保証の根拠が弱くなります。高温環境では、耐熱設計のヘッドか、離れて測れる長距離測定の組み合わせが不可欠です。
環境別の測定アプローチ
真空・防爆・高温それぞれの制約に合わせて、対応ヘッドや長距離測定を使い分けます。
真空・超高真空
アウトガスを抑えた真空・耐熱ヘッドを専用フィードスルーで設置。ステージ位置やロボットの挙動などを真空中で非接触測定します。
防爆区域
Zone 0/Division 1対応ヘッドで危険区域内を測定。コネクタ接続で防爆工事を簡素化し、塗工直後の総厚測定も可能です。
高温(近接・耐熱)
耐熱200℃のヘッドを高温環境に設置。温度変化の大きい環境でも寸法・厚み・変位を安定して測定します。
高温(長距離・ガラス越し)
近づけない高温対象は長距離のLK/LJシリーズを離して設置。ガラス越し・水冷ジャケットで赤熱ワークを非接触測定します。
特殊環境での測定方式の比較
測定方式によって、真空・防爆・高温への対応や遠隔設置のしやすさなどに大きな差があります。
| 比較項目 | CL-3000シリーズ (レーザ同軸/非接触・高温はLK/LJシリーズ併用) |
静電容量式 | 接触式(マイクロメータ等) | 一般的なレーザ変位計 |
|---|---|---|---|---|
| 非接触・対象への影響 | ○ 非接触で影響なし | △ 近接設置が必要 | × 接触・変形のおそれ | ○ 非接触 |
| 真空・超高真空への対応 | ○ 真空・耐熱ヘッド+フィードスルー | △ 近接・材質の影響あり | × 構成が難しい | × 標準機は非対応 |
| 防爆区域(Zone 0)への対応 | ○ 防爆ヘッドで対応 | × 一般に非対応 | × 一般に非対応 | × 標準機は非対応 |
| 高温・耐熱環境での測定 | ○ 耐熱200℃ヘッド+長距離測定 | △ 近接で熱の影響 | × 変形・キズ | △ 機種に依存 |
| ガラス越し・遠隔設置 | ○ ガラス越し・長距離で対応 | × 近接必須 | × 直接接触 | △ 機種による |
| 役割(得意領域) | ◎ 真空・防爆・高温の厚み/変位 | 真空中の近接変位 | 静止対象の寸法 | 常温の非接触変位 |
CL-3000シリーズを選ぶ理由
CL-3000シリーズはレーザ同軸の非接触測定で、真空・耐熱ヘッドと防爆ヘッドを揃え、真空・防爆・高温環境での非接触測定を実現します。静電容量式のような近接設置が不要で、ガラス越しやチャンバー外からも測定可能。近づけない高温対象は長距離のLK/LJシリーズで離れて測ります。
耐環境での厚み・変位測定に対応するCL-3000シリーズ
マルチカラー共焦点方式のレーザ同軸変位計。真空・防爆・高温の各環境向けヘッドを非接触測定で使い分けられます。
マルチカラーレーザ同軸変位計
CL-3000シリーズ
マルチカラー共焦点方式のレーザ同軸変位計で、材質を選ばず非接触・インラインで厚みや変位を測定します。センサヘッド内部はレンズのみで発熱がなく、特殊環境向けのヘッドを豊富に用意。真空・耐熱タイプ(CL-V020/V050)は有機系接着剤を使わずアウトガスを極限まで低減し、超高真空・周囲温度200℃まで対応します。防爆タイプ(CL-S015EX)はZone 0/Division 1環境で使用でき(IECEx、ATEX、NRTL/ACOの各種認証を取得)、専用フィードスルーによるコネクタ接続で防爆工事を簡素化。対象が高温すぎて近づけない場合は、長距離設置に対応するLK/LJシリーズを離れた位置に置き、ガラス越しや水冷ジャケットで赤熱ワークも非接触測定できます。真空・防爆・高温の各環境を1つの選択肢に集約します。
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耐環境での厚み・変位測定の活用例
真空チャンバー・高温ライン・防爆工程など、特殊環境での非接触測定で活用されています。
真空チャンバー内でのステージ位置測定
真空・耐熱ヘッドを専用フィードスルーでチャンバーに設置。真空ステージの原点位置など、真空を保ったまま非接触で測定します。
防爆環境でのフィルム厚み測定
防爆区域向けの技術基準に対応したセンサヘッドを用いて、フィルムへの塗工工程など防爆環境内で測定します。
高温スラブ・赤熱ワークの寸法測定
近づけない高温ワークを、長距離のLJ-X8000シリーズと水冷ジャケットで非接触測定。青色レーザで赤熱対象も安定検出し、寸法測定と外観検査を同時に実施します。
耐環境での厚み・変位測定(CL-3000シリーズ)に関するよくあるご質問
- 真空チャンバー内の厚みや変位を測れますか?
- 測れます。真空・耐熱ヘッド(CL-V020/V050)を専用フィードスルーで設置すれば、超高真空環境でもチャンバー内の位置・厚み・変位を非接触で測定できます。
- 静電容量式や接触式と比べたメリットは?
- CL-3000シリーズはレーザ同軸の非接触測定のため、対象に近接・接触する必要がありません。チャンバー外からやガラス越しでも測定でき、材質や帯電の影響、真空破壊のリスクを抑えられます。
- 防爆区域でもレーザ変位計を使えますか?
- 使えます。防爆ヘッド(CL-S015EX)はZone 0/Division 1環境に対応し(IECEx、ATEX、NRTL/ACOの各種認証を取得)、専用フィードスルーによるコネクタ接続で防爆工事を簡素化。塗工直後のフィルム厚み測定なども可能です。
- 高温環境ではどこまで対応できますか?
- 真空・耐熱ヘッド(CL-V020/V050)は周囲温度200℃まで対応します。近づけない場合は長距離のLK/LJシリーズを離れて設置し、水冷ジャケットやガラス越しで赤熱ワークを測定します。
- なぜアウトガスが問題になり、どう抑えていますか?
- 真空中で部材からガスが放出されると真空度や成膜品質に影響します。CL-V020/V050はヘッド内に有機系接着剤を使わず、ベーキング後に脱気梱包して出荷することでアウトガスを極限まで低減しています。
- 高温すぎて機器を近づけられない対象はどう測りますか?
- 長距離設置に対応するLK/LJシリーズを離れた位置に置き、ミラーやガラス越し、水冷ジャケットを併用して非接触で測定します。赤熱したスラブや圧延ラインでも安定して測定できます。
真空・防爆・高温環境での厚み・変位測定の課題、お気軽にご相談ください
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