ベアリングの寸法を正しく測れないと起きる3つの課題
ベアリングの寸法ばらつきは回転精度・寿命に直結します。従来の検査方式には、それぞれ現場での限界があります。
寸法ばらつきが性能・歩留まりに直結
外輪外径・内輪内径・幅・真円度がばらつくと、はめあいや回転精度、騒音・振動、寿命に影響します。ベアリングは自動車から家電まであらゆる製品に組み込まれ、生産数の増加とともに要求精度も高まる一方です。工程中に検知できないと、不良が後工程や最終製品まで流出し、手戻りとクレームを招きます。全数で寸法を管理することが品質の要になります。
投影機・三次元測定機は据置・抜き取りで全数化できない
従来の寸法検査は測定室での投影機・三次元測定機が中心で、人による誤差や測定時間がネックとなり全数検査が困難でした。抜き取り中心では規格外の混入や工程異常の早期検知が難しく、流出不良につながります。生産量が多い工程ほど検査タクトが課題となり、ライン上で止めずに全数を測れる手段が求められています。
接触式ゲージ・目視は速度と再現性に限界
ノギスやマイクロメータなどの接触式は測定に手間がかかり、目視での表裏判別や外観検査は作業者の熟練度に依存します。ベアリングの小型化が進むと目視検査での対応はいっそう難しくなります。生産数の増加で検査タクトの短縮も課題となり、非接触・自動で安定した寸法・外観検査が不可欠になっています。
ベアリング製造工程と寸法・外観の測定ポイント
外輪・内輪の寸法から軌道溝・打痕・面振れまで、各工程で寸法と外観を把握し、工程内で品質を管理します。
外輪・内輪の寸法測定
研磨後の外輪外径・内輪内径・幅・真円度を非接触で測定。シルエット方式でライン上の全数寸法保証を実現します。
軌道溝・表裏の判別
軌道溝の位置をµmオーダで測定し、微小な寸法差による表裏判別を確実に実施。位置補正機能で姿勢ズレにも対応します。
表面の打痕・外観検査
外輪の上面・側面の打痕を深さで捉え、目視に頼らず同条件で安定検出。寸法検査と外観検査を行います。
面振れ・組立後の検査
内輪の面振れやコロ抜けを回転させながら検知。騒音・振動の要因となる振れを工程内で把握します。
ベアリング寸法検査方式の比較
検査方式によって、非接触性・位置ズレ耐性・ライン上での全数検査・再現性に大きな差があります。
| 比較項目 | TM-X5000シリーズ (シルエット方式・Wテレセントリック/ライン上・全数) |
投影機 (オフライン・目視読取り) |
三次元測定機 (測定室・据置) |
接触式ゲージ・マイクロメータ |
|---|---|---|---|---|
| 非接触・ワークへの影響 | ○ 非接触でキズなし | ○ 非接触 | × 接触・プローブ痕のおそれ | × 接触・キズのおそれ |
| 位置ズレ・傾き耐性 | ○ Wテレセン+位置補正で強い | × 位置決め・読取りに依存 | △ 治具・段取りが必要 | × 位置決めに依存 |
| ライン上・全数(工程内) | ○ ライン上で全数保証 | × 据置・抜き取り | × 測定室・抜き取り | × 抜き取り中心 |
| 測定の再現性・人依存 | ○ 自動測定で再現性が高い | × 読取りが人に依存 | △ 段取り・操作に依存 | × 測定者に依存 |
| 得意領域(役割) | ベアリング寸法の工程内・全数検査 | オフラインの外形確認 | 測定室での精密測定 | 静止ワークの寸法確認 |
TM-X5000シリーズを選ぶ理由
TM-X5000シリーズはシルエット方式とWテレセントリック光学系により、ワークの位置ズレがあっても非接触で外輪外径・内輪内径・幅・真円度を安定測定し、キャリブレーション不要でライン上の全数寸法保証を実現します。据置・抜き取りが前提の投影機・三次元測定機では難しかった工程内の全数検査を可能にし、軌道溝の表裏判別にも対応。打痕はLJ-X8000シリーズ、面振れ・コロ抜けはCL-3000シリーズと役割を分担し、ベアリング検査を包括的にカバーします。
ベアリングの寸法測定に対応するTM-X5000シリーズ
グリーンLEDの平行光でワークの陰影を捉えるシルエット方式のインライン投影画像測定器。位置ズレに強く、工程内で全数の寸法検査を実現します。
インライン投影画像測定器
TM-X5000シリーズ
グリーンLEDの平行光でワークの陰影をCMOSに結像するシルエット方式により、外輪外径・内輪内径・幅・真円度などの寸法を非接触で一括測定します。投光側・受光側の両方にテレセントリックレンズを備えたWテレセントリック光学系で、ワークの位置ズレや傾きがあっても精度が変化しにくく、キャリブレーションや位置調整なしで安定測定。被写界深度が広く、最速25µsの短時間露光により搬送中のワークも止めずに測定でき、ライン上での全数寸法保証を実現します。位置補正機能で姿勢ズレのあるワークにも対応し、軌道溝の位置測定による表裏判別まで、ベアリング製造工程の寸法検査を工程内で幅広くカバー。最大φ120mmまで1台のセンサヘッドで測定できます。
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ベアリングの寸法・外観検査の活用例
内径・真円度・軌道溝などの寸法から打痕・面振れの外観・振れまで、用途に応じて測定器を使い分けて活用されています。
内輪の内径・真円度測定(TM-X5000シリーズ)
内輪の内径と真円度をインラインで全数測定。人による誤差や測定時間など、従来の投影機の課題を解決します。
軌道溝の位置測定による表裏判別(TM-X5000シリーズ)
軌道溝の位置をµmオーダで測定し、微小な寸法差による表裏の誤判定を防止。トレーサビリティのとれた測定で確実に判別します。
外輪表面の打痕検出(LJ-X8000シリーズ)
外輪上面・側面の打痕を深さで捉え、目視や照明依存の画像処理では難しかった同条件での安定検出を実現します。
軸受内輪の面振れ測定(CL-3000シリーズ)
内輪の面振れをマルチカラー共焦点方式で非接触測定。騒音・振動につながる振れを、周囲環境の影響を受けにくくインラインで検査します。
ベアリングの寸法測定(TM-X5000シリーズ)に関するよくあるご質問
- ベアリングの外径・内径をライン上で全数測定できますか?
- できます。TM-X5000シリーズがシルエット方式で外輪外径・内輪内径などを非接触測定し、搬送中のワークも止めずにライン上で全数の寸法保証を行います。
- 投影機や三次元測定機とどう違いますか?
- 投影機・三次元測定機は測定室での据置・抜き取りが中心ですが、TM-X5000シリーズは工程内でライン上の全数検査が可能です。人による読取り誤差や測定時間のネックも解消します。
- 真円度や軌道溝の表裏判別もできますか?
- できます。撮像した投影画像を用いた測定で真円度を評価でき、軌道溝の位置をµmオーダで測定することで、微小な寸法差による表裏判別を確実に行えます。
- ワークの位置がずれても正確に測れますか?
- 測れます。Wテレセントリック光学系により位置ズレや傾きがあっても精度が変化しにくく、位置補正機能とあわせて姿勢の揃わないワークも安定測定します。キャリブレーションも不要です。
- 打痕や面振れなどの外観・振れ検査も同じ測定器でできますか?
- 用途で使い分けます。寸法はTM-X5000シリーズ、打痕など3Dの外観検査はLJ-X8000シリーズ、面振れやコロ抜けの検知はCL-3000シリーズが担当し、ベアリング検査を包括的にカバーします。
- 大径のベアリングにも対応できますか?
- 対応できます。TM-X5000シリーズは最大φ120mmまで1台のセンサヘッドで測定でき、視野に収まらない大型ワークは2ヘッド構成で測定することも可能です。
ベアリングの寸法測定・工程内全数検査の課題、お気軽にご相談ください
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