ゴムシート・タイヤ部材の厚み測定(部材成形工程)

黒ゴム部材の厚みを連続測定

カレンダ・押出直後をそのまま測る

タイヤ部材は光を吸う黒ゴムで、厚くて柔らかい対象です。LJ-X8000シリーズなら断面形状をそのまま取得し、カレンダ・押出の直後から厚み・幅・エッジ位置を連続測定できます。

ゴム部材の厚み管理が難しい3つの理由

部材成形工程での寸法ばらつきは、組立後のユニフォミティ(タイヤの均一性)として最後に現れます。

部材の厚みばらつきが最終品質に積み上がる

タイヤはインナーライナー、カーカスプライ、ベルト、トレッド、サイドウォールといった部材を貼り合わせて作ります。1枚あたりの厚みの差はわずかでも、複数の部材が重なると周方向のばらつきとして増幅され、ユニフォミティの悪化や偏摩耗として現れます。加硫後に発見しても部材までさかのぼれないため、カレンダや押出の直後に厚みを連続して測り、成形条件へ戻す仕組みが必要になります。

黒ゴムは光をほとんど返さない

タイヤ部材は光を吸収する黒色のゴムで、表面の反射光が非常に弱くなります。一方でカレンダロールや金属コンベア、スチールコードなどの高反射物が同じ視野に入ることもあり、明るさの幅が極端に広くなります。感度を上げれば高反射部が飽和し、下げれば黒ゴムが写らないため、通常の設定では安定した形状が得られません。

柔らかく厚い部材には接触測定が向かない

未加硫のゴムは柔らかく粘着性があり、ローラや測定子を当てると変形したり付着したりします。厚みも数mm規模と大きく、微小変位向けの測定方式では範囲が足りません。走行中は張力やロールの振れでシートが上下するため、単に非接触であるだけでなく、うねりの影響を取り除いて厚みだけを取り出せることが求められます。

部材成形工程で厚みを連続測定する3ステップ

カレンダ・押出の直後から巻取りまで、走行させたまま測って成形条件に戻します。

実装①
01

断面プロファイルの取得

走行する部材の断面形状をライン状のレーザで取得します。シングルショットHDR機能により、黒ゴムと高反射物が混在しても1回の撮像で両方の形状を捉えます。

実装②
02

厚み・幅・エッジ位置の算出

取得した断面から厚み・幅・エッジ位置をプロファイル計測ツールで算出します。プロファイルアライメント機能で搬送のうねりを取り除き、形状だけを評価します。

実装③
03

判定・記録とフィードバック

規格外を判定出力で知らせ、測定値をFTPサーバ機能で保存します。上流工程へのリアルタイムフィードバックで成形条件の補正に使えます。

ゴム部材の厚み測定の方式比較

黒ゴム・走行中という条件で、方式ごとの向き不向きがはっきりします。

測定項目/導入要件 LJ-X8000シリーズ
(3D断面プロファイル)
接触式ローラゲージ 2D画像センサ
(濃淡・平面検査)
抜き取り+ノギス
①部材の厚み ◎ 断面形状から厚みを連続算出 ○ 測れるが接触痕が残る × 高さが分からない △ 数点にとどまる
②幅・エッジ位置 ◎ 断面の端部から同時に算出 × 測れない ○ 幅は測れる △ 数点にとどまる
③耳立ち(端部の盛り上がり)・段差などの断面異常 ◎ 断面形状の乱れとして検出 × 検出できない △ 濃淡変化が小さく不安定 × 検出できない
④凹み・欠陥 ◎ 高さ画像で局所的な凹凸を抽出 × 検出できない △ 黒色では濃淡が出ない × 検出できない
低反射の黒ゴムへの対応 ◎ シングルショットHDRで安定取得 ○ 反射の影響は受けない × 濃淡が得られない ○ 反射の影響は受けない
柔らかい部材の形状取得 ◎ 非接触で断面形状をそのまま取得 × 変形・付着が起きる △ 非接触だが断面形状は取れない × 変形する
インライン全数(全長)測定 ◎ 走行させたまま連続測定 ○ 連続測定は可能 △ 条件出しが必要 × 抜き取りが前提
測定値の記録・トレーサビリティ ◎ 測定値・画像を保存し出力 ○ 出力は可能 ○ 画像の保存は可能 × 手記録に依存

タイヤ部材の測定にLJ-X8000シリーズを選ぶ理由

LJ-X8000シリーズはシングルショットHDR機能により、光を吸う黒ゴムと反射の強い金属が同じ視野にあっても1回の撮像で両方の形状を捉えます。断面プロファイルから厚み・幅・エッジ位置・耳立ちを同時に算出でき、プロファイルアライメント機能で搬送のうねりを除いて形状だけを評価します。非接触のため未加硫の柔らかい部材にも影響を与えません。

ゴムシート・タイヤ部材の測定に対応する商品

低反射の黒ゴムを含む断面形状をそのまま取得し、厚み・幅・エッジ位置を連続で数値化する測定器です。

黒ゴム部材の厚み・幅・エッジ測定に対応

超高精細インラインプロファイル測定器

LJ-X8000シリーズ

3200 point/profileの超高精細測定で断面形状を細部まで表現し、厚み・幅・段差・断面積といった指標でゴム部材を数値化します。シングルショットHDR機能により、光を吸収する黒色ゴムと反射の強いスチールコードや金属部品が同じ視野に混在しても、1回の撮像で明るさの異なる部分を同時に捉えられます。高さデータから生成する高さ画像は表面の模様や色の影響を受けないため、黒色の部材でもわずかな凹凸や欠陥を安定して検査できます。プロファイルアライメント機能は搬送時の振動やシートのうねりの影響を取り除き、形状そのものを評価できるようにします。全方向位置補正機能により位置決めが不要で、自動ワーク検知機能と組み合わせればインラインでの連続測定を実現します。段差・幅・断面積・角度など約30種のプロファイル計測ツールから選ぶだけで検査を設定でき、判定出力によるNG通知、FTPサーバ機能を使った測定値・画像の保存にも対応します。

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押出し・成形工程での活用例

押し出し直後の厚みや幅の測定、成形工程の位置制御やカレンダロールのギャップ管理に活用されています。

トレッドとサイドウォールの厚み・幅

押し出し直後のゴムの厚みと幅を測定します。特定の点ではなく、押し出された材料全体の断面形状を捉えるので、最大・最小高さや中心部の高さなど、正確で詳細な情報を得ることができます。

成形ドラム上の幅・位置制御

インナーライナーやカーカスプライ、サイドウォールなど、成形ドラム上のゴムシートの幅と位置を検出します。その情報は品質管理や工程管理に活用できます。高速サンプリングにより、回転するドラム上でも安定した検査を実現します。

カレンダロールのギャップ測定

ロールの表面状態にかかわらずカレンダギャップを安定測定します。部材の狙い厚みを決める上流条件を管理でき、厚み測定と組み合わせて使えます(LS-9000シリーズ)。

ゴムシート・タイヤ部材の厚み測定(LJ-X8000シリーズ)に関するよくあるご質問

光を吸う黒ゴムでも形状を取得できますか?
できます。シングルショットHDR機能により、反射光の弱い黒ゴムと反射の強い金属が同じ視野にあっても、1回の撮像で明るさの異なる部分を同時に捉えられます。
未加硫の柔らかい部材でも測れますか?
測れます。非接触方式のため、粘着性のある未加硫ゴムに触れることなく形状を取得できます。接触による変形や測定子への付着を避けられます。
厚みだけでなく幅やエッジ位置も測れますか?
測れます。断面プロファイルから厚み・幅・エッジ位置を同時に算出できるため、幅方向のずれや耳立ちのような断面の乱れも同じ測定で判定できます。
搬送のうねりで値がばらつきませんか?
プロファイルアライメント機能が搬送時の振動やシートのうねりの影響を取り除くため、形状そのものを評価できます。全方向位置補正機能により位置決めも不要です。
部材ごとに設定を作り直す必要がありますか?
段差・幅・断面積・角度など約30種のプロファイル計測ツールから選んで設定するため、部材が変わっても測定項目の組み合わせを変えるだけで対応できます。専用ソフトの構築は不要です。
測定値を成形条件のフィードバックに使えますか?
使えます。判定出力によるNG通知に加え、上流工程へのリアルタイムフィードバックに対応します。FTPサーバ機能で測定値や画像を保存し、傾向管理にも活用できます。

部材の厚みばらつき、成形工程で止めませんか

測定構成やヘッドの選び方は、カタログまたはお問い合わせフォームからご確認いただけます。