WLP/FOWLP・ウエハ状態での高さ測定

ウエハ上のバンプ高さを面でそろえる

Cuピラー・µバンプとRDL段差の定量

実装後ではなく、ウエハの状態でバンプ高さのばらつきを押さえられるかが接合歩留まりを決めます。鏡面と樹脂が混在する微細な面を、一括で高さデータにする測定構成をご紹介します。

ウエハ状態でバンプ高さを見ないと起きる3つのこと

実装してから分かる不良は、ウエハ1枚分がまとめて損失になります。

面内のばらつきが接合不良として後から出る

めっきで形成されるCuピラーやµバンプの高さは、ウエハの中心と外周で分布を持ちます。個々のバンプが規格内でも、面内でのばらつきが大きいと、接合時に一部のバンプだけ荷重がかからずオープン不良になります。1点や数点の抜き取りでは、この分布そのものが見えません。ウエハの状態で分布を持っておけば、めっき条件へ戻すことができます。

鏡面と樹脂が混在して測定が安定しない

WLPの面は、Cuの金属光沢、樹脂の封止面、シードのある領域が同一視野に混ざります。投光と受光が別軸になる方式では、正反射する面で受光量が飽和したり、逆に反射の弱い黒い樹脂で測定値が抜けたりします。材質ごとに条件を切り替えて測っていると、測定時間が延び、面内の分布を取ること自体が現実的でなくなります。

RDLの段差が積み上がりチップ側の平坦性を崩す

再配線層は、配線パターンの有無で段差が生じます。層を重ねるほど段差は積み上がり、最終的にバンプ形成面の平坦性に影響します。バンプの高さだけを見ていると、下地の段差に起因するばらつきを工程として切り分けられません。RDLの段差と最終的なバンプ高さを同じ土俵の高さデータで見ることで、原因を工程に戻せます。

ウエハ状態で高さを管理する4ステップ

1点の高さではなく、面内の分布として管理することが前提になります。

STEP①
01

測定エリアと基準面を決める

どの範囲を1回で測るか、どこを高さの基準にするかを決めます。バンプ高さは基準面からの相対値のため、樹脂面・下地面のどこを基準にするかで値が変わります。

STEP②
02

面で高さデータを一括取得する

測定エリア内の高さを一度に取得します。1バンプずつステージで送って測る方法に比べ、測定時間が短くなり、ウエハ1枚あたりの測定点数を増やせます。

STEP③
03

バンプ高さとRDL段差を算出する

取得した高さデータから、各バンプのピーク高さ、基準面からの段差、面内の最大と最小の差を算出します。同じデータからRDLの段差も評価できるため、工程ごとの寄与を切り分けられます。

STEP④
04

面内分布としてめっき条件に返す

ウエハ内の位置ごとの高さを分布として残し、めっき条件や電流分布の調整に返します。合否だけでなく分布の形を見ることで、条件出しの回数を減らせます。

ウエハ上の高さ測定に使う方式の比較

鏡面と樹脂が混在する微細な面を、面内分布として取れるかで整理します。

観点 白色干渉方式
(WI-5000シリーズ)
レーザ光切断方式
(LJ-X8000シリーズ)
マルチカラー共焦点方式
(CL-3000シリーズ)
接触式プローブ
µmオーダのバンプ高さ ◎ 面の高さデータから算出 ○ 断面プロファイルから算出 ○ 点で高さを取得 △ 触れると変形の懸念
面内分布(多数点)の取得 ◎ エリア一括で取得 ○ 走査すれば取得できる △ 点測定のため時間がかかる × 現実的でない
鏡面(Cu・シード)への対応 ◎ 同軸で正反射も測定 ○ 条件設定で対応 ○ 材質を選ばないが点測定 ○ さまざまな材質に対応
黒い樹脂との混在 ◎ ワンショットで同時測定 ○ シングルショットHDR機能で対応 ○ 対応できる ○ 対応できる
RDLの微小段差 ◎ 段差ツールで算出 △ 段差量による ○ 点の差分で算出 △ 触針の径に依存
測定範囲の広さ △ 測定範囲内に限られる ◎ 走査で広く取れる △ 点の集合になる △ 範囲が限られる
対象への接触 ◎ 非接触 ◎ 非接触 ◎ 非接触 × 接触する
測定値の記録 ◎ 保存・出力が可能 ◎ 保存・出力が可能 ◎ 保存・出力が可能 △ 外部機器を介せば可

微細で鏡面が混ざる面は同軸の白色干渉が向く

Cuピラーやµバンプのように、微細で正反射しやすい対象が樹脂と混在する面では、投光と受光が同軸になる白色干渉方式が向きます。開口部に対して底が深い形状でも底面を捉えられるため、RDLの段差やビアの深さも同じ構成で評価できます。ウエハ端部の形状のように広い範囲を連続して走査したい場合は、レーザ光切断方式のプロファイル測定器が向きます。

ウエハ上の高さ測定に対応する商品

鏡面・透明・黒色が混在する面を、ワンショットで高さデータにする白色干渉3D変位計です。

微細・鏡面の面内高さ分布測定に対応

白色干渉3D変位計

WI-5000シリーズ

白色干渉原理による同軸測定を採用した3D変位計です。反射光を受光できれば高さを算出できるため、鏡面体や透明体でも正対していれば測定でき、反射率の低い黒色体が混在していてもワンショットで同時に測定できます。投光部と受光部が同軸のため、開口部に対して底部が深い溝や孔でも底面までの高さを取得でき、RDLの段差や封止面のビアのような形状にも対応します。

独自のIPO-Engineにより最短0.13秒の測定時間を実現し、繰り返し精度0.1 µmで自動検査とラインサイドの双方で使えます。測定範囲は1×1 mm・4×4 mm・10×10 mmの3種から選べ、バンプの寸法と管理したい面内分布の細かさに応じて構成できます。エリア内の高さデータを一度に取得するため、ステージで1点ずつ送る測定に比べて時間を大きく短縮できます。

段差・高さ、体積、異なるエリアの高さ・面積といった3D測定ツールを搭載し、測定エリアを選ぶだけで設定が完了します。位置補正機能によりワークの位置や傾きのずれを補正でき、面粗さ(Sa・Sz)や線粗さ(Ra・Rz)の測定にも同じ構成で対応します。

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ウエハ上の高さ測定例

バンプ高さから溝の深さまで、ウエハの状態で測られている例をご紹介します。

ウエハのバンプ高さ測定(多数点の一括検査)

測定範囲内を瞬時に一括検査します。多数のバンプをまとめて評価できるため、精度の向上と測定時間の短縮を同時に実現できます。

パワー半導体ウエハのバンプ高さ測定

ウエハ上のバンプ高さを白色干渉原理で測定します。鏡面をはじめとする多様な素材を、条件を切り替えずに高精度で測定できます。

ウエハのエッチング溝深さ測定

鏡面や透明体でもエリアを一括で測定できます。人による測定誤差がなく、段差や溝の深さを短時間で定量できます。

ウエハバンプ・RDL高さ測定に関するよくあるご質問

実装後のはんだバンプ測定とは何が違いますか?

本ページはウエハの状態、つまり実装前のCuピラーやµバンプ、再配線層の段差を対象にしています。基板に実装した後のはんだバンプやBGAボールの高さ測定については、別のページでご紹介しています。

Cuの鏡面と黒い樹脂が同じ視野にあっても測れますか?
白色干渉原理では反射光を受光できれば高さを算出できるため、正反射する鏡面と反射率の低い黒色体が混在していてもワンショットで同時に測定できます。材質ごとに条件を切り替える必要がありません。
1枚のウエハでどのくらいの範囲を測れますか?
1回の測定で取得できる範囲はヘッドにより1×1 mm・4×4 mm・10×10 mmの3種です。測る範囲を広げるほど1点あたりの細かさは粗くなるため、バンプの寸法に応じて選定します。ウエハ全面の分布を取る場合は、ステージと組み合わせて測定位置を移動しながら必要な点数を取得します。
RDLの段差も同じデータから評価できますか?
できます。取得した高さデータに対して段差ツールを適用すれば、基準面からの段差量を算出できます。バンプ高さと同じデータから評価できるため、工程ごとの寄与を切り分けられます。
面内のばらつきはどう評価しますか?
測定エリア内の各バンプのピーク高さを取得し、最大と最小の差や平均からの偏差として評価します。
広い範囲を連続して測りたい場合は?

ウエハ端部の形状のように広い範囲を連続して走査したい場合は、レーザ光切断方式のプロファイル測定器が向きます。対象と測りたい範囲に応じて方式を使い分けます。

ウエハ上の高さ測定、ご相談ください

バンプの寸法と管理したい面内分布の細かさをお伺いすれば、適した測定範囲と構成をご提案します。カタログまたはお問い合わせフォームからご相談ください。