ガラスの厚み測定が難しい3つの理由
ガラス・ガラス基板の厚みばらつきは、強度・光学性能・歩留まりに直結します。測定方法の選択を誤ると不良とロスを招きます。
厚みばらつきが強度・光学性能・歩留まりに直結
ガラスは厚みがばらつくと、応力分布の偏りによる割れやすさや、ディスプレイ・光学部材での透過率・反り・色ムラといった品質問題を招きます。とくに薄板ガラスや合わせガラスでは、各層の厚みが規格を外れると貼り合わせ不良や歩留まり低下に直結します。厚みを安定して管理できないと不良品の流出と廃棄ロスが増え、後工程でのトラブルにもつながります。
接触式は走行中の連続測定が難しく傷・割れのリスク
マイクロメータやノギスなど接触式は、ガラスに測定子を押し当てるため、搬送中の連続測定が難しく、エッジ部や薄板では傷・欠け・割れを生むおそれがあります。測定点も限られ、面内の厚み分布をリアルタイムに把握できません。生産スピードに追従しながら、対象に触れずに高精度で測る非接触の手段が求められています。
透明体は表裏の反射を分離できず測りにくい
ガラスは透明なため、一般的な変位計やレーザ干渉式では表面と裏面の反射を正しく分離できず誤差が出ます。干渉式は粗面や曇りガラスでは裏面までレーザが届かず測定できない場合があり、透明度や反射率の差にも左右されます。さらにガラス面とコーティング膜・鏡面が組み合わさると、反射光量の差で測定が不安定になりやすいのが実情です。
ガラス・ガラス基板製造の各工程と厚み測定ポイント
成形から積層・切断までの各工程で厚みを把握することで、ばらつきと不良を早期に検知できます。
成形
(フロート・引き上げ)
溶融ガラスを板状に成形します。成形後のガラス板の厚みを非接触で測定し、面内の厚み分布や狙い板厚からのずれを早期に把握します。
徐冷・研磨
歪みを除く徐冷と、表面を整える研磨をおこないます。研磨後の板厚を測定し、削り過ぎや厚みムラを管理します。
コーティング・成膜
反射防止膜や導電膜などを成膜します。ガラス面と膜面の反射を分離し、コーティング膜厚やガラス総厚を非接触で測定します。
合わせ・積層/切断
中間膜を挟んで合わせガラスを作製し、所定寸法に切断します。各層と総厚を非接触で確認し、貼り合わせ前後の品質を保証します。
ガラスの厚み測定方式の比較
測定方式によって、非接触性・透明体対応・表裏分離・インライン適正に大きな差があります。
| 比較項目 | CL-3000シリーズ (マルチカラー共焦点・同軸) |
レーザ干渉式 | 接触式(マイクロメータ等) |
|---|---|---|---|
| 非接触・対象への影響 | ○ 非接触で対象物を傷つけない | ○ 非接触 | × 押し付けで傷・割れの恐れ |
| 透明・半透明ガラスの測定 | ○ 表裏を分離測定(15µm〜) | △ 透明度・反射率に依存 | × 厚みのみ・面内分布は不可 |
| 粗面・曇りガラスへの対応 | ○ Quad処理で粗面も安定 | × 裏面に光が届かず測定困難 | △ 接触は可能だが傷の恐れ |
| ガラス面+鏡面・膜の組み合わせ | ○ 反射光量を最適化合成して測定 | △ 反射差で不安定になりやすい | × 層別は不可 |
| 片面・挟み込み(両面)測定 | ○ 片面/挟み込みの両対応 | △ 配置・透過に依存 | △ 片面接触のみ |
| インライン連続測定 | ○ 高速サンプリングで走行中も計測 | △ 条件により可能 | × 停止が必要 |
| 温度変化・設置誤差への強さ | ○ アサーマル設計・光軸合わせ機能 | △ 構成による | △ 構成による |
CL-3000シリーズを選ぶ理由
CL-3000シリーズはマルチカラー共焦点方式で、ガラスのような透明体の表面と裏面の反射を分離し、15µm〜の厚みを非接触で高精度に測定します。ガラス面と鏡面・コーティングの反射光量を最適化合成し、粗面や曇りガラスにも対応。接触式・干渉式の制約を解消しながらインライン厚み管理を実現します。
ガラスの厚み測定に対応するCL-3000シリーズ
マルチカラー共焦点方式を採用し、透明体・粗面・コーティングなどガラスの厚み測定に適合した同軸変位計です。
マルチカラーレーザ同軸変位計
CL-3000シリーズ
マルチカラー共焦点方式とQuad処理システムにより、透明・粗面・コーティングなどさまざまな表面状態の対象物を1台で高精度測定。形状測定タイプCL-PT010はスポット径φ3.5µmで、最小15µmの透明体の厚みと、ガラス上に塗布された薄膜を同時測定できます。厚み測定タイプCL-S015は分解能0.003µm・直線性±0.1µm(高精度域)で、アサーマル光学設計により周囲温度が変化しても厚みの測定値がほぼ変わりません。光軸合わせ機能により挟み込み測定でも光軸ズレの誤差を抑制。ガラス面と鏡面・膜面の反射光量を最適化合成し、組み合わせ面も高精度に測定します。コントローラCL-3050は最大6ヘッドを同期測定でき、多点・両面の厚み管理を一括で行えます。
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ガラス・厚み測定の活用例
ガラス基板・合わせガラス・コーティングガラスなど、さまざまなガラスの厚み測定でCL-3000シリーズが活用されています。
ガラス基板のインライン厚み測定
搬送中のガラス基板の複数箇所で、同期測定によって板厚を非接触計測。走行中の厚み分布を高精度に管理します。
ガラス面とコーティング・鏡面の組み合わせ測定
反射の弱いガラス面と反射の強い鏡面・膜面が混在しても、各々の反射光量を最適化して合成。ガラス上のコーティング膜厚や反射防止膜付きガラスの厚みを高精度に測定します。
専用治具による超高精度な挟み込み厚み測定
厚み測定用調整治具OP-88864とアサーマル設計の光学系により、周囲温度の影響を抑えてガラス基板を超安定測定。ドライクリーンルームなど低露点環境でも高精度な厚み管理が可能です。
ガラスの厚み測定(CL-3000シリーズ)に関するよくあるご質問
- 透明なガラスの厚みも測れますか?
- 測れます。マルチカラー共焦点方式は表面と裏面の反射光を分離できるため、15µm程度からの透明・半透明体の厚みを非接触で測定できます。
- ガラス上のコーティング膜とガラスの厚みを同時に測れますか?
- 測れます。形状測定タイプCL-PT010はスポット径φ3.5µmで、最小15µmの透明体の厚みと、その上に塗布された薄膜を同時に測定できます。
- レーザ干渉式や接触式から置き換えられますか?
- 置き換えられます。Quad処理システムにより粗面や曇りガラスでも安定測定でき、非接触のため傷や割れの心配なく高精度なインライン測定を継続できます。
- ガラス面と鏡面が組み合わさった対象でも測れますか?
- 測れます。反射の弱いガラス面と反射の強い鏡面でも、各々の反射光量を最適化して合成するため、組み合わせ面を高精度に測定できます。
- 周囲温度が変化する現場でも安定して測れますか?
- 測れます。厚み測定ヘッドCL-S015はアサーマル光学設計で、SUS治具と組み合わせると周囲温度が変化しても厚みの測定値がほぼ変わりません。
- 複数箇所を同時に測れますか?
- 測れます。コントローラCL-3050は最大6ヘッドを同期測定でき、ガラスの多点・両面の厚みをまとめて管理できます。
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