シートの厚み測定が難しい3つの理由
ゴム・ウレタン・グリーンシートの厚みばらつきは、強度・品質・歩留まりに直結します。測定方法の選択を誤ると不良とロスを招きます。
厚みばらつきが品質・歩留まりに直結
シートの厚みがばらつくと、強度や絶縁性、コーティング量が不均一になり、後工程の加工不良や製品性能のばらつきを生みます。押出やカレンダーでは幅方向・流れ方向の両方でムラが発生しやすく、規格外のロットは丸ごと廃棄ロスになります。連続生産では数µm単位の厚み変動を走行中に検知し、すぐに条件へ反映できる測定手段が求められます。
接触式・β線方式には現場での限界
マイクロメータなど接触式は走行中の連続測定が難しく、軟らかいゴムやウレタンに押し付けると変形や傷を生みます。β線方式は非接触ですが放射線源の管理・有資格者・管理区域が必要で、導入と運用のハードルが高いのが実情です。生産スピードに追従しながら、規制や接触の影響を受けずに測る手段が求められています。
黒ゴム・透明シート・粗面は測りにくい
黒ゴムは光を吸収し、透明・半透明のシートは表面と裏面の反射が混在するため、一般的な変位計では安定して測れません。乳白色の樹脂や粗い表面では反射光がばらつき、測定値が暴れがちです。さらに挟み込みで両面から測る場合、2台のセンサの光軸がわずかにズレるだけで、シートのばたつきや傾きが大きな誤差となって現れます。
シート連続生産の各工程と厚み測定ポイント
押出から巻取までの各工程で厚みを把握することで、厚みムラと不良を早期に検知できます。
混練・押出
原料を混練し、ダイから連続的にシート状へ押し出します。押出直後の総厚を測定して吐出量を即時フィードバックし、立ち上がり時のロスを抑えます。
カレンダー(圧延)
ロールでシートを所定厚みに圧延します。圧延後の厚みを挟み込みで測定し、ロールギャップの調整や片側の偏摩耗による厚みムラを検知します。
乾燥・硬化
溶剤の揮発や加硫・硬化でシートを安定させます。処理後の厚みを確認し、収縮や膨潤による寸法変化を基準値内に管理します。
巻取・スリット
シートを所定幅に裁断し巻き取ります。出荷前の最終厚みを非接触で確認し、規格外ロットの流出を防いで品質を保証します。
シートの厚み測定方式の比較
測定方式によって、非接触性・法規制・難材質対応・挟み込み精度・インライン適正に大きな差があります。
| 比較項目 | CL-3000シリーズ (マルチカラー共焦点・同軸) |
β線方式 | 接触式(マイクロメータ等) |
|---|---|---|---|
| 非接触・対象への影響 | ○ 非接触で傷・変形なし | ○ 非接触 | × 押し付けで変形・傷 |
| 放射線・法規制の管理 | ○ 不要 | × 線源管理・有資格者・管理区域が必要 | ○ 不要 |
| 黒ゴム・粗面・乳白色樹脂 | ○ Quad処理で安定測定 | △ 密度・材質に依存 | △ 押し付けで対応 |
| 透明・半透明シートの測定 | ○ 表裏を分離測定(15µm〜) | △ 密度・材質に依存 | × 困難 |
| 挟み込み(両面)厚み測定 | ○ 光軸合わせ機能で誤差を抑制 | △ 透過配置が必要 | △ 片面接触のみ |
| インライン連続測定 | ○ 高速サンプリングで走行中も計測 | ○ 可能 | × 停止が必要 |
| 温度変化への安定性 | ○ アサーマル設計で影響を抑制 | △ 構成による | △ 構成による |
CL-3000シリーズを選ぶ理由
CL-3000シリーズは放射線管理が不要なマルチカラー共焦点方式で、黒ゴム・透明シート・粗面など難材質のシートを非接触で高精度に測定します。光軸合わせ機能により挟み込み測定でも光軸ズレの誤差を抑制し、アサーマル設計で温度変化の影響も抑制。β線・接触式の制約を解消しながら、押出・カレンダー・巻取のインライン厚み管理を実現します。
シートの厚み測定に対応するCL-3000シリーズ
マルチカラー共焦点方式を採用し、黒ゴム・透明・粗面などさまざまな表面状態のシート厚み測定に適合した同軸変位計です。
マルチカラーレーザ同軸変位計
CL-3000シリーズ
マルチカラー共焦点方式とQuad処理システムにより、黒ゴム・透明・粗面・乳白樹脂など材質を選ばず1台で高精度測定。厚み測定タイプCL-S015は分解能0.003µm・直線性±0.1µm(高精度域)。アサーマル光学設計により、周囲温度が変化しても厚みの測定値がほぼ変化しません。光軸合わせ機能で挟み込み測定の光軸ズレ誤差を抑制し、ばたつきや傾きの影響を抑えます。専用調整治具OP-88864はフルSUS仕様でドライクリーンルームにも対応し、50mmピッチまで近接設置が可能。コントローラCL-3050は最大6ヘッドを同期測定でき、シート幅方向の多点・両面の厚み管理を一括で行えます。
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シート・厚み測定の活用例
ゴム・ウレタン・グリーンシート・金属シートなど、さまざまなシートの厚み測定でCL-3000シリーズが活用されています。
ゴム・ウレタンシートの挟み込み厚み測定
2ヘッドでシートを挟み、光軸合わせ機能で光軸ズレの誤差を抑制。シートにばたつきがあっても、カレンダー後の厚みを高精度に非接触測定します。
MLCCグリーンシートの厚み測定
スポット径φ3.5µmでPET基材および塗布された誘電体層の厚みを測定。挟み込み調整治具により、グリーンシートの超高精度な厚み測定を実現します。
鋼板・金属シートの厚み測定
鋼板の厚みを非接触で測定。周囲温度の影響を抑えるアサーマル設計により、簡単かつ高精度な厚み測定が可能です。
シートの厚み測定(CL-3000シリーズ)に関するよくあるご質問
- 黒ゴムや乳白色のシートでも測れますか?
- 測れます。マルチカラー共焦点方式とQuad処理システムにより、黒ゴム・乳白樹脂・粗面など材質を選ばず、表面の微小凹凸の影響を抑えて安定した高精度測定ができます。
- シートを挟み込んで厚みを測れますか?
- 測れます。2ヘッドで挟み込む両面測定に対応し、光軸合わせ機能で互いの光軸を正確に一致させるため、シートのばたつきや傾きによる誤差を抑えて高精度に厚みを測定できます。
- β線方式から置き換えられますか?
- 置き換えられます。マルチカラー共焦点方式は放射線源を使わないため、管理区域や有資格者が不要です。非接触のまま高精度なインライン厚み測定を継続できます。
- 透明・半透明のシートやフィルムの厚みも測れますか?
- 測れます。マルチカラー共焦点方式は表面と裏面の反射光を分離できるため、15µm程度からの透明・半透明体の厚みを非接触で測定できます。
- 複数箇所を同時に測れますか?
- 測れます。コントローラCL-3050は最大6ヘッドを同期測定でき、シート幅方向の多点・両面の厚みをまとめて管理できます。PLCでのプログラミングは不要です。
- 周囲温度が変化しても厚みを安定して測れますか?
- 測れます。厚み測定タイプCL-S015はアサーマル光学設計で、センサヘッドと同じSUS材質の治具で取り付ければ、周囲温度が変化しても厚みの測定値がほぼ変化しないよう設計されています。
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