シートの帯電を放置すると起きる3つの課題
枚葉ハンドリングや積層・剥離工程で発生する帯電は、目に見えないまま後工程の品質トラブルにつながります。
積層剥離帯電による異物付着・外観不良
シートを重ねる・剥がす工程では、接触していた面が離れる瞬間に剥離帯電が発生します。帯電したシートはホコリや紙粉などの異物を強く引き寄せるため、外観検査での不良判定や、後工程での貼り合わせ不良につながります。剥離帯電は目視で分からず、気付かないまま量産が進むと、原因不明の不良ロットが積み上がってしまいます。
枚葉ハンドリング時の吸着・搬送不良
枚葉で1枚ずつ搬送・積み重ねるハンドリングでは、シート同士が静電気で吸着し、重送(2枚以上の同時搬送)や位置ズレ、給紙不良を招きます。搬送ラインが止まれば生産性が落ち、無理に剥がそうとするとシートの傷や変形といった二次不良のリスクも高まります。原因が静電気と気付かれにくいことも、対策が後回しになりやすい理由です。
ラミネート後の反り・密着不良
ラミネート工程の前後にシートが帯電していると、層間の密着ムラや気泡の巻き込みが起こりやすく、貼り合わせ後の反りや浮きにつながります。反りや密着不良は出荷後の使用時に剥がれ・浮きとして顕在化しやすく、クレームや返品による廃棄ロス、さらには手直し・再加工工数の増加という形で製造コスト全体を押し上げます。
シートの搬送・積層工程で帯電が発生するポイント
巻き出しから積層・剥離、枚葉搬送、ラミネート後まで、シートが帯電するポイントごとにSJ-F700シリーズで継続的に除電します。
巻き出し・繰り出し時の帯電
ロールやシートを送り出す際の接触・剥離で帯電が発生します。
積層・剥離時の剥離帯電
シート同士やキャリア材との重ね合わせ・剥離で剥離帯電が発生します。
枚葉搬送時にSJ-F700シリーズで除電
吸着・重送・位置ズレの原因になる帯電を広範囲に中和します。
ラミネート後の反り防止
密着ムラ・反りにつながる帯電を工程内で継続的に除去します。
シートの除電方式の比較
イオナイザによって、除電速度・除電範囲・メンテナンス性・エア使用量に大きな差があります。
| 比較項目 | SJ-F700シリーズ (マルチセンシングイオナイザ) |
バータイプ除電ブロア (工場エア使用) |
接触式除電ブラシ・導電シート |
|---|---|---|---|
| 除電速度 | ○ 最速0.5秒 | ○ 高速だがエア圧に依存 | × 接触部のみ・速効性は限定的 |
| 除電エリア(広さ) | ○ 最大3m(幅1.5mまで拡張可) | △ バー長さ・エア圧に依存 | × 接触した範囲に限定 |
| メンテナンス(針清掃・交換) | ○ 完全メンテナンスフリー | × 定期的な針清掃・交換が必要 | △ ブラシ・シートの摩耗交換が必要 |
| エア使用量 | ○ 工場エア不要でECO | × 工場エアが必須 | ○ 不要 |
| ランニングコスト(消費電力) | ○ 低消費電力・エア消費ゼロ | × エア消費分のコストが発生 | △ 消耗品交換コストが発生 |
| イオンバランス精度 | ○ マルチI.C.C.で±1V※ | △ 機種・使用条件に依存 | × イオンバランス制御なし |
| 設置自由度 | 電源供給のみで使用でき、設置しやすい | △ エア配管スペースが必要 | △ 接触配置のため搬送設計に制約 |
| 状態モニタリング(トレーサビリティ) | ○ 本体LCD・SJ Managerで記録 | × モニタリング機能なし | × モニタリング機能なし |
SJ-F700シリーズを選ぶ理由
SJ-F700シリーズは工場エアを使わず、電極針の清掃・交換も不要な完全メンテナンスフリーのまま、最速0.5秒・最大3mの広範囲除電を実現します。枚葉ハンドリングや積層剥離帯電にも安定して対応し、保全工数を増やさずに導入できます。なお、フィルム・ラミネート材の除電については別途ラミネート材の除電もご参照ください。
シートの除電に対応するSJ-F700シリーズ
完全メンテナンスフリーのまま、広範囲・高速な除電で枚葉ハンドリング・積層剥離帯電に対応します。
マルチセンシングイオナイザ
SJ-F700シリーズ
マルチI.C.C.(Ion Current Control)による常時センシングで、本体のみでもイオンバランス±3V、フィードバックセンサSJ-FB01使用時は±1Vを実現。除電速度は最速0.5秒、除電エリアは最大3m(拡散ルーバー使用時は幅1.5mまで拡張)で、シートの枚葉ハンドリングや積層剥離帯電にも広範囲・高速に対応します。電極針の自動清掃(オートクリーン)と、摩耗に応じて印加電圧を自動昇圧するバリアブルDC方式により、針の清掃・交換が不要な完全メンテナンスフリーを実現。ブロアタイプの為、工場エアを使用せず電力コストを抑えられます。また本体LCDやSJ Managerによる稼働状態・イオンバランスの記録でトレーサビリティも担保します。
SJ-F700シリーズの詳細資料を入手する
仕様・除電性能・導入事例をまとめたカタログを無料でダウンロードできます。
シートの除電 活用例
積層シートの巻き出し・剥離、枚葉搬送など、シートの帯電対策はさまざまな現場で活用されています。
積層シートの巻き出し・剥離時の帯電対策
シートを積層状態から巻き出す・剥離する際に発生する帯電を、広範囲・高速な除電で低減し、異物付着や搬送トラブルを防ぎます。
シート剥離工程の帯電対策
薄いシートをキャリア材から剥離する工程で発生する剥離帯電を、シート面に対して広範囲に除電し、後工程での密着不良・外観不良を抑えます。
シート搬送ライン(枚葉搬送)の除電
搬送ローラー上を流れるシートに対し、ライン上でイオンを吹き付けて継続的に除電。枚葉ハンドリング時の吸着・重送リスクを抑えます。
シートの除電(SJ-F700シリーズ)に関するよくあるご質問
- シートの除電にはどんな方法がありますか?
- イオナイザ(除電器)でイオンを吹き付けて中和する方法が一般的です。SJ-F700シリーズはブロアタイプで、シートに対して広範囲・高速に除電します。
- なぜシートの積層・剥離時に帯電が発生するのですか?
- 接触していたシート同士やキャリア材が離れる瞬間に、摩擦・剥離によって剥離帯電が発生します。異物付着や密着不良の原因になります。
- 電極針の清掃や交換は必要ですか?
- 不要です。SJ-F700シリーズは電極針の自動清掃(オートクリーン)とバリアブルDC方式により、清掃・交換なしの完全メンテナンスフリーで使用できます。
- どのくらいの範囲を除電できますか?
- 最大3m先まで除電可能です(拡散ルーバー使用時は幅1.5mまで拡張)。枚葉ハンドリングやライン全幅の除電にも対応します。
- 工場エアは必要ですか?
- 不要です。ブロアタイプの為、工場エアを使用せずにバータイプと同等クラスの除電速度をECOに実現します。
- ラミネート後の反りや密着不良も防げますか?
- 加工前後のシートの帯電を継続的に除電することで、密着ムラや気泡の巻き込みを抑え、反り・浮きなどの後工程トラブルの低減につながります。
シートの積層剥離帯電・反りにお悩みなら、お気軽にご相談ください
除電性能・設置方法・仕様についてはカタログまたはお問い合わせフォームからご確認いただけます。