設定が属人化すると起きる3つのこと
設定できる人が限られると、検査そのものより運用が止まります。
品種が変わるたびに担当者を待つ
多品種のラインでは、段取り替えのたびに検査設定を調整します。設定できる人が一人に偏っていると、その人の手が空くまでラインが動かせません。立ち上げの手間より、この待ち時間のほうが積み上がります。
画作りの調整に時間がかかる
画像検査で最も経験が要るのは、照明とフォーカスを合わせて対象物の特徴を際立たせる画作りです。ここを人の勘に頼ると、同じ対象でも担当者によって設定が変わり、結果が安定しません。
しきい値の微調整が止まらない
ルールベースのツールだけで組むと、対象物の個体差や環境の変化があるたびにしきい値を触ることになります。調整の根拠が残らないと、なぜその値なのかが分からなくなります。
操作性を見極める4つの確認
カタログの「簡単」を鵜呑みにせず、次の4点を実機で確認します。
画作りが自動化されているか
フォーカスと明るさを自動で振って最適な画像を選ぶ機能があるかを確認します。ここが自動化されていないと、結局は経験者が必要になります。
登録の手間はどれくらいか
マスター登録に必要な枚数と手順を確認します。良品を数枚登録するだけで使えるか、不良品の画像を大量に集める必要があるかで、立ち上げ期間が変わります。
現場で直せる範囲を決める
誰がどこまで触ってよいかを決め、触らせたくない項目を隠せるかを確認します。権限を分けられないと、設定を開放できません。
調整の結果が見えるか
OK/NGの推移や履歴画像を確認できるかを見ます。調整の効果が数字で見えれば、勘に頼らず判断できます。
操作性に関わる機能の比較
「プログラミング不要」の中身を、画作り・登録・運用の観点で分解します。
| 観点 | AI搭載の画像センサ | ルールベースの画像センサ | 汎用カメラ+自作プログラム |
|---|---|---|---|
| 画作りの調整 | ◎ フォーカスと明るさを自動で振って最適な画像を選ぶ | △ 照明・露光を手動で追い込む | × 撮像条件の設計から必要 |
| マスター登録 | ◎ 良品を登録するだけで使える | ○ 領域としきい値を設定 | × 前処理と判定ロジックを実装 |
| 位置ズレへの対応 | ◎ 位置がズレても追従して検出 | △ 位置補正ツールの設定が必要 | × 自前で補正処理を組む |
| 品種追加 | ◎ ステップ形式で短時間で作成 | ○ 品種に合わせてパラメータを調整 | × コードの改修が要る |
| 現場での権限分け | ○ 表示項目や操作範囲を絞れる | ○ 同左 | × 運用ルールで対応するしかない |
| 調整結果の確認 | ◎ 判定数の推移と履歴画像を確認できる | ○ 判定数は確認できる | △ ログの設計から必要 |
| 立ち上げにかかる手間 | ◎ 短い | ○ 中程度 | × 長い |
「プログラミング不要」は画作りの自動化まで含めて見る
判定ロジックを書かずに済むだけでは、画作りの経験が要る状態は変わりません。フォーカスと明るさの調整まで自動化されているか、位置ズレに追従できるかまで確認すると、現場で設定変更まで回せるかどうかが判断できます。
設定のしやすさで選ぶ商品
画作りから判定まで、経験の要る部分をAIが担う画像センサです。
AI搭載 画像センサ
IV4シリーズ
IV4シリーズは、カメラ・照明・処理部が一体になったAI搭載の画像センサです。AI撮像は1クリックで、内部のフォーカスと明るさを1,000通り以上変えながら特徴点が際立つ画像を自動で選びます(IV3シリーズとの比較)。学習サーチは対象物を登録するだけで、位置ズレ・ピントズレ・傾き・外乱光・背景の変化があっても追従して検出します。学習OCR・学習カウント・AI位置補正といったツールも同じ操作系で使え、SDカードを併用すれば最大128プログラムまで品種を持てます。WebMonitor機能を使うと、パソコンやタブレットから運転画面と判定結果を確認できます。
IV4シリーズの詳細資料を入手する
AI撮像・学習ツールと設置距離ごとの視野をまとめたカタログを無料でダウンロードできます。
設定の手間を抑えた検査例
対象物の見え方が一定でない検査でも、登録だけで立ち上げられます。
射出成形取り出し後の不良確認
成形品を取り出した直後に、欠けや変形がないかを確認します。取り出し位置が一定でなくても、位置ズレに追従して判定できます(IV4シリーズ)。
ゴム部品の文字確認
黒いゴム部品に刻まれた文字を読み取ります。コントラストが出にくい対象でも、画作りを自動で合わせることで安定させます(IV4シリーズ)。
ウェハ上刻印の文字確認
ウェハに刻印された文字を確認します。反射しやすい面でも、明るさと照明条件を自動で調整して読み取ります(IV4シリーズ)。
プログラミング不要の画像検査に関するよくあるご質問
- 本当にプログラムを書かずに使えますか?
- 判定のロジックを書く必要はありません。検査したい箇所を囲んでツールを選び、良品を登録すれば判定できます。複数のツールの結果を組み合わせたい場合も、AND/OR/反転をロジック判定機能で設定でき、コードを書く必要はありません。
- 画作りの調整に経験は要りませんか?
- IV4シリーズのAI撮像は、内部でフォーカスと明るさを1,000通り以上変えながら、特徴点が際立つ画像を自動で選びます(IV3シリーズとの比較)。照明の当て方をゼロから設計する必要はありません。
- 品種が増えたときはどうしますか?
- 品種ごとにプログラムを分けて登録し、外部からの信号で切り替えます。SDカードを併用すると最大128プログラムまで持てるため、多品種のラインにも対応できます。
- 現場の担当者に設定を開放しても大丈夫ですか?
- 表示する項目や操作できる範囲を絞れるため、触ってほしくない設定を隠した状態で運用できます。まず監視だけを開放し、慣れてから調整範囲を広げる進め方をおすすめします。
- 調整の効果はどう確認しますか?
- OK/NGの数をヒストグラムで確認でき、NG判定した画像は履歴として見返せます。調整の前後で判定数がどう変わったかを数字で確認できます。
設定のしやすさ、実機で確かめませんか
検査したい対象物と、現在どなたが設定を担当されているかをお伺いすれば、運用に合う構成をご提案します。カタログまたはお問い合わせフォームからご相談ください。