チョコ停・不安定検出への対処

検出が安定しない原因を切り分ける

位置ズレ・写り方・環境変化のどれかに当てはまる

画像センサが時々しか外さない「チョコ停」は、原因を切り分けないとしきい値をいじり続けることになります。不安定になる要因を3つに整理し、それぞれの対処と、選定時に確認したい機能をまとめました。

しきい値の調整では止まらない3つの要因

検出が不安定になる原因は、判定より手前の撮像側にあることがほとんどです。

ワークの位置が定まらない

搬送のたびに対象物の位置や向きが変わると、同じ場所を見ているつもりでも別の部分を判定してしまいます。位置決め治具を足す前に、位置ズレに追従して検出できるかを確認します。

ワークの写り方が一定でない

距離や傾きが変わる、外乱光が入る、背景が変わるといった要因で、同じ対象でも画像の見え方が変わります。写り方が変わることを前提に、特徴を捉え続けられるかが問われます。

個体差を不良として拾ってしまう

良品の範囲内のばらつきを不良と判定すると、過検出が増えます。良品のどこまでを許容するかを、しきい値ではなく登録で表現できると調整が減ります。

チョコ停を減らす4ステップ

判定を触る前に、撮像と登録の側から順に見直します。

STEP①
01

NGになった画像を見返す

履歴画像で、実際にどう写っていたときに外したかを確認します。位置なのか明るさなのか、原因の当たりがここで付きます。

STEP②
02

画作りを合わせ直す

フォーカスと明るさを自動で振り直し、特徴が際立つ画像を選びます。撮像が安定すれば、判定側の調整幅は小さくなります。

STEP③
03

位置ズレへの追従を確認する

位置や傾きが変わっても対象を見つけ続けられるかを確認します。追従できていれば、治具の作り込みを減らせます。

STEP④
04

外したものを追加で登録する

誤判定した個体をOK品またはNG品として追加登録し、現場の状況に合わせます。しきい値を触るより、判断の根拠が残ります。

不安定要因への対処のしかた

要因ごとに、従来の対処と画像センサ側でできることを並べます。

不安定要因 従来の対処 画像センサ側でできること 残る課題
ワークの位置が定まらない △ 位置決め治具を作り込む ◎ 位置がズレても追従して検出する ○ 視野から外れるほどのズレは治具で抑える
距離・傾きが変わる △ 搬送機構を作り直す ◎ 傾きや距離の変化があっても検出を続ける ○ 極端な姿勢変化は搬送側で抑える
外乱光が入る △ 遮光カバーを付ける ◎ 照明条件を自動で最適化する ○ 直射光が入る配置は避ける
背景が変わる △ 背景板を固定する ◎ 背景を除いて対象物だけを抽出する ○ 背景と対象が同色の場合は照明で分ける
良品の個体差 × しきい値を緩めて見逃しが増える ◎ 良品として追加登録し許容範囲を広げる ○ 許容範囲の判断は品質基準に合わせる
原因が分からない × 勘で調整を繰り返す ◎ NG判定時の画像を履歴で見返す ○ 保存期間は運用に合わせて決める

判定より先に撮像と登録を見直す

チョコ停の多くは、判定のしきい値ではなく撮像側のばらつきが原因です。画作りを自動で合わせ直し、位置ズレに追従させ、外した個体を追加登録する。この順で見直すと、しきい値を触らずに収まることが少なくありません。

安定検出の中心となる商品

位置や写り方が変わっても検出を続けることを狙った画像センサです。

AI搭載 画像センサ

AI搭載 画像センサ

IV4シリーズ

IV4シリーズは、対象物を見つけるAIと見分けるAIを組み合わせて、不安定な要素の影響を受けにくくした画像センサです。学習サーチは対象物を登録するだけで、位置ズレ・ピントズレ・傾き・外乱光・背景の変化があっても追従して検出します。AIターゲティングは背景を取り除いて対象物だけを抽出するため、周囲の写り込みが変わっても判定に影響しにくくなります。誤判定した個体はOK品・NG品どちらにも追加登録でき、現場の状況に合わせて許容範囲を調整できます。NG判定時の画像は履歴として見返せるため、原因の切り分けに使えます。

IV4シリーズの詳細資料を入手する

学習ツールと安定検出の考え方をまとめたカタログを無料でダウンロードできます。

写り方が変わりやすい対象の検査例

位置や見え方が一定でない対象でも、追従して判定できます。

材料供給時の員数確認

供給される材料の数とパレットの向きを確認します。並びが揃っていなくても、対象物の特徴から数えて判定します(IV4シリーズ)。

賞味期限の印字確認

包装に印字された日付を読み取ります。印字のかすれや位置のばらつきがあっても、画作りを合わせて安定させます(IV4シリーズ)。

医薬品小箱の成形不良確認

小箱の成形状態を確認します。搬送中に位置が動いても追従して、同じ箇所を判定します(IV4シリーズ)。

画像センサの安定検出に関するよくあるご質問

チョコ停の原因はどう切り分けますか?
まずNG判定になったときの画像を履歴で見返します。対象物が視野の別の位置にあったのか、明るさが変わっていたのか、背景が違っていたのかで、位置・撮像・背景のどれが原因かの当たりが付きます。判定のしきい値を触るのはその後です。
位置決め治具を作り込まないと安定しませんか?
視野から外れるほどのズレは治具で抑える必要がありますが、視野内の位置ズレや傾きであれば、学習サーチが追従して検出します。治具の作り込みを減らせる場合があります。
外乱光が入る場所でも使えますか?
照明条件を自動で最適化する機能があるため、環境の明るさが多少変わっても検出を続けられます。ただし直射日光が当たるような配置は避け、光が直接入らない向きに設置することをおすすめします。
良品なのにNGと判定されるときはどうしますか?
その個体をOK品として追加登録します。しきい値を緩めると見逃しが増えますが、追加登録であれば良品として許容したい範囲だけを広げられます。
背景が変わる場所でも検出できますか?
AIターゲティングが背景を取り除いて対象物だけを抽出するため、周囲の写り込みが変わっても判定に影響しにくくなります。背景と対象物が同じ色の場合は、照明で差を付けることを併せて検討します。
調整の効果はどう確認しますか?
OK/NGの数をヒストグラムで確認できます。調整の前後で誤判定がどれだけ減ったかを数字で追えるため、勘に頼らず判断できます。

チョコ停の原因、一緒に切り分けませんか

現在お使いの構成と、どんなときに外れるかをお伺いすれば、原因の切り分けと対処をご提案します。カタログまたはお問い合わせフォームからご相談ください。