画像センサと画像処理システムの使い分け

どちらを選ぶかを比較表で決める

検査項目・カメラ台数・撮像方式・立ち上げの手間で分かれる

画像センサと画像処理システムは、名前は似ていても構成も向く場面も違います。どちらでもできる検査があるぶん迷いやすいところを、4つの判断軸で整理しました。

選び違えると起きる3つのこと

できる・できないではなく、運用に無理が出るかどうかで分かれます。

検査項目が増えて構成を組み直す

はじめは1か所の検査でも、運用が始まると別の項目を足したくなります。一体型の画像センサで組んでいると、台数を増やすか、システムに組み替えるかの判断が必要になります。

必要な撮像方式が選べない

対象物の材質や欠陥の見え方によっては、特殊な撮像が要ります。一体型では選べる撮像方式が限られるため、後から対応できないことがあります。

立ち上げに想定以上の時間がかかる

画像処理システムは選択肢が多いぶん、カメラ・レンズ・照明の組み合わせを決める工程が入ります。単一の検査を早く立ち上げたいだけなら、この工程は負担になります。

どちらかを決める4つの質問

上から順に答えていくと、自然にどちらかに寄ります。

STEP①
01

検査したい項目はいくつか

1か所だけなら画像センサで足ります。同じワークで複数の項目を同時に見るなら、画像処理システムが候補になります。

STEP②
02

カメラは何台必要か

1台で足りるか、複数の面や工程を同時に見たいかを確認します。複数台を1つの装置でまとめたい場合は画像処理システムです。

STEP③
03

特殊な撮像が要るか

通常の撮像で対象物の特徴が出るかを確認します。凹凸や色差を強調する撮像、3次元での撮像が要るなら画像処理システムを選びます。

STEP④
04

誰がいつ立ち上げるか

短期間で現場主導で立ち上げたいのか、時間をかけて作り込めるのかを確認します。前者なら画像センサが向きます。

画像センサと画像処理システムの比較

構成・対応できる検査・立ち上げの手間で横並びに整理します。

観点 画像センサ(一体型) 画像処理システム(コントローラ型)
構成 カメラ・照明・処理部が一体 コントローラにカメラ・照明を接続
カメラ台数 ○ 1台単位で増やす ◎ 1台のコントローラに複数台を接続できる
得意な検査 ◎ 有無・品種判別・位置決め・寸法・文字/コード ◎ 左記に加えて外観検査を幅広く
撮像方式 ○ 通常撮像+明るさ・ピントの自動調整 ◎ 凹凸や色差を強調する撮像、3次元での撮像にも対応
立ち上げの手間 ◎ 対象物を登録すれば動く ○ カメラ・レンズ・照明の組み合わせを決める工程が入る
設置スペース ◎ 本体だけで収まる ○ コントローラの設置場所が要る
拡張のしかた ○ 台数を増やす ◎ カメラ・撮像方式・検査ツールを足していける
向いている場面 単一の検査を短期間で立ち上げる 検査項目が複数あり、将来の拡張も見込む

「今の検査」ではなく「1年後の検査項目」で選ぶ

現時点で1か所だけなら画像センサで十分です。ただし運用が始まると検査項目は増えがちです。1年後にいくつ見ていそうか、特殊な撮像が要りそうかを見込んでおくと、途中で組み替える手間を避けられます。

画像センサ側の中心となる商品

単一の検査を短期間で立ち上げたい場合の基準になる画像センサです。

AI搭載 画像センサ

AI搭載 画像センサ

IV4シリーズ

IV4シリーズは、カメラ・照明・処理部が一体になったAI搭載の画像センサです。設置距離は50mmから3m以上まで対応し、狭い視野から広い視野までを1台でカバーします。AI撮像がフォーカスと明るさを自動で合わせ、学習サーチ・学習OCR・学習カウントといったツールを同じ操作系で使えるため、有無・品種判別・位置決め・寸法・文字やコードの読み取りを短期間で立ち上げられます。検査項目が増えて複数のカメラを1台でまとめたくなった場合や、凹凸・色差を強調する撮像が必要になった場合は、画像処理システムのCV-Xシリーズが選択肢になります。

IV4シリーズの詳細資料を入手する

設置距離ごとの視野と学習ツールをまとめたカタログを無料でダウンロードできます。

系統ごとの使いどころ

同じ「画像で検査する」でも、向く場面が分かれます。

画像センサ:パーツフィーダー上の異品判別

供給部を流れる部品の種類を判別します。1か所の判定を一体型で完結させる、画像センサが向く典型的な使い方です(IV4シリーズ)。

画像センサ:医療用チューブ製品の組立確認

組み立てた部品が正しく付いているかを確認します。設置スペースが限られる工程でも、本体だけで収まります(IV4シリーズ)。

画像処理システム:DPFの外観検査

細かな構造の外観を検査します。撮像方式と検査ツールを組み合わせて見分ける、画像処理システムが向く使い方です(CV-Xシリーズ)。

画像センサと画像処理システムの使い分けに関するよくあるご質問

画像センサでできることと、画像処理システムでできることはどう違いますか?
有無・品種判別・位置決め・寸法・文字やコードの読み取りは、どちらでも対応できます。違いが出るのは、複数のカメラを1台でまとめたい場合と、凹凸や色差を強調する撮像、3次元での撮像が必要な場合です。これらは画像処理システムの領域になります。
最初は画像センサで始めて、あとから移行できますか?
検査の考え方は引き継げますが、装置としては別のものになります。1年後に見ていそうな検査項目を見込んだうえで選ぶと、途中で組み替える手間を避けられます。
カメラを複数台使いたい場合はどちらですか?
画像センサでも台数を増やして対応できますが、それぞれが独立した装置になります。1台のコントローラでまとめて管理し、結果を組み合わせて判定したい場合は画像処理システムを選びます。
立ち上げにかかる期間はどれくらい違いますか?
画像センサは対象物を登録すれば動くため、短期間で立ち上げられます。画像処理システムはカメラ・レンズ・照明の組み合わせを決める工程が入るぶん、検討の時間が必要です。そのかわり対応できる範囲が広くなります。
設置スペースが狭い場合はどちらが向きますか?
画像センサは本体だけで収まるため、狭い場所に向きます。画像処理システムはコントローラの設置場所を確保する必要があります。
どちらか決めきれない場合はどうすればよいですか?
検査したい対象物と、現在および今後見込んでいる検査項目をお伝えください。実際の対象物でテスト撮像を行い、どちらの構成が合うかをご提案します。

どちらが合うか、対象物からご相談ください

検査したい対象物と検査項目をお伺いすれば、画像センサと画像処理システムのどちらが合うかをご提案します。カタログまたはお問い合わせフォームからご相談ください。