タクト改善で生産性向上 DPM移動体
コード読み取り
パーフェクトガイド

移動体読み取りの極意教えます

製造業における移動体コード読み取り

移動体コード読み取りとは、製造ラインでコードを読み取る際、ワークの搬送を止めずに読み取ることです。主にラベルワークでの導入が一般的ですが、生産性向上の一環としてDPM(ダイレクト パーツ マーキング)にも導入が増えています。

移動体コード読み取りのメリット

読み取り時にワークを停止する必要が無いため、タクト改善のメリットがあります。また、停止機構の追加が必要なくなるため、ハード/プログラム費用の削減にもなります。

DPMワークの実際

DPMの状態は、経年劣化、環境変化、ロット違い、後処理などにより変化することがあります。そのため運用を続けていくと、以前読めていたものが読めなくなったり、読み取りに時間がかかるようになってしまったりすることがあります。
移動体コード読み取りを安定して実現するには、高速に読み取りができ、読み取り対象の変化に追従できる、読み取り安定性の高いコードリーダが必要になります。

トランスミッション 焼入れによるコントラスト低下

トランスミッション関連の製品は焼入れ工程を経ることで、印字が薄くなることがあります。

シリンダブロック ドット潰れ

ドットピン印字はペン先の摩耗などの影響で印字が太るケースがあります。

リードフレーム 熱処理による背景色変化

リードフレームは熱処理工程を経ることで背景に色ムラが起こります。

移動体コード導入の必要要素

移動体コードを安定して読み取るには、コードの印字や搬送速度に応じて、コードリーダを適切に設定・調整する必要があります。移動体ならではの考慮ポイントが大きく3つあります。

Point.1 露光時間の設定

動く被写体をブレずに撮影するには、コードリーダの露光時間を短く設定する必要があります。露光時間が長いと露光中に被写体が動いてしまい、コードがブレた画像になります。この現象は、カメラで長時間露光撮影をした時と同じです。

短時間露光
長時間露光

適切な露光時間はコードの「セルサイズ」とワークの「搬送速度」で決まります。安定して読み取るためには露光中にセルが1個分以上動かないような露光時間にする必要があり、下記の式で表されます。

露光時間(μs) ≤ セルサイズ(mm)
搬送速度(m/s)
×1000

一方で、露光時間が短すぎると、コードリーダのカメラが十分な光量を取り込めず、ノイズの多い、コードが読み取りにくい画像になってしまいます。そのため、速すぎる搬送速度、小さすぎるセルサイズでの運用は安定性に課題が出ることがあり、事前の読み取り検証が重要になります。

露光時間が短い
露光時間が適正
露光時間が長い

Point.2 読み取り回数の確保

移動体読み取りにおいては、コードが視野を通過するまでに読み取る必要があります。読み取り回数が多く確保できていれば安定度は向上しますが、読み取り回数が少ないと運用中に読みこぼすリスクが大きくなります。
読み取り回数を多く確保するためには、速く安定した読み取り時間と、十分に広い視野が重要になります。これらはコードリーダの性能、設置条件によって変わります。

読み取り回数が少ない 読み取り回数が十分

Point.3 読み取りタイミングの調整

1回の読み取りフェーズ中に、隣り合うワークを読まないようにする必要があります。読み取り開始は、コードが視野内に入るタイミングになるよう調整します。読み取り終了は、次に読むコードが視野に入らないように調整します。読み取りタイミングは、センサ位置、PLCのプログラム、コードリーダのディレイなどのパラメータで調整します。導入前に視野範囲、搬送速度などを元に実現可能性を検証し、試運転で調整を合わせこむテストが必要になります。

読み取り開始 読み取り終了

安定性を高めるためのポイント

導入前

① コード条件

コード種、コードサイズ、セルサイズ、印字条件を決めます。
データの内容、印字可能面積、ワークの材質などを元に決めていきます。

② 搬送条件

ワークや装置の形態に応じて、搬送速度を決めます。①、②の条件から、コードリーダの露光時間が決まります。

③ コードリーダの設置条件

コードリーダの設置位置を決めます。距離を離すと読み取り視野が大きくなり読み取り回数は増えますが、コードの分解能が下がり、画像も暗くなります。どの条件であれば分解能を確保できるか、どの程度の読み取り回数が確保できるかは、ソフトウェア上で事前シミュレーションします。

④ 机上テスト

①〜③の条件から、読み取りが安定しておこなえるかを実ワークで机上テストします。読み取り可否だけでなく、条件が変わっても読めるか、読み取り時間が安定しているか、などを多面的に検証します。ここでコードが安定して読めない場合、①〜③を再調整します。

導入・試運転

⑤ タイミング条件の決定

読み取りタイミングの条件を決定します。
搬送環境の仕様を元に、指定したコードが適切に読めるように調整します。

⑥ 停止状態での読み取りテスト

コードリーダ設置後、停止状態で適切にコードが読めるかを確認します。
④の時と条件が変わっている場合は、ここで修正します。

⑦ 搬送状態での読み取りテスト

搬送時に適切にコードが読めるかを確認します。
⑤で設定したタイミング条件からズレる場合は、ここで修正します。

運用・保守

⑧ 運用監視

コードの読み取りの安定性を監視します。
読み取りエラーが発生した際は、エラー時の周辺情報から原因を特定し、各種条件を調整して改善します。

圧倒的な読み取り安定性と速度
DPM移動体にも対応
AI搭載コードリーダ SR-Xシリーズ

圧倒的な“安定 × 高速読み取り”性能

AIフィルタ × 6MultiCore × SR-X Drive

DPM読み取り性能を飛躍的に向上。移動するDPMワークに対しても、高速かつ安定した読み取りを実現します。

AIフィルタ効果例一覧

汚れ・傷・背景ざらつき・セル内の色むらのある不鮮明なコードが、AIフィルタ処理後はいずれも緑枠で囲まれた明瞭なコードになる比較

専用ソフト“不要” 導入後の運用も安心

Web Traceability Tool

Webブラウザで導入後の運用状況を監視。読み取り状況のログを保存し、万が一のエラー発生時にも、要因分析と対策にかかる時間を短縮します。

※エラー原因:コード隠れ

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