射出成形における寸法トラブルと対策
射出成形は大量生産に向いている加工技術ではありますが、精度の高い成形品を作り出すには材料である樹脂の選択をはじめ、金型の加工精度、材料を射出する際の温度や速度など、多様な条件を熟知しておくことが欠かせません。

射出成形とは
射出成形は金型を用いた成形法の一つです。合成樹脂(プラスチック)などの材料を加熱して溶かし、金型に送り込んだ後、冷やすことで目的とする成形を行ないます。注射器で液体を送り込む様子に似ていることから、「射出成形」と呼ばれるようになりました。加工の流れとしては、材料を「溶かす」から始まり、「流す」「固める」「取り出す」「仕上げ加工」の順となります。
射出成形では複雑な形状を含めて多様な形の部品を、連続して素早く大量に製造できます。そのため、日用品をはじめとして幅広い分野の製品で利用されています。
- - 複雑な形状の部品が製造できる
- - 連続して素早く大量に製造できる
射出成形による加工
射出成形による加工を行なうには、まず材料の投入口であるホッパーにペレット(粒)状の樹脂を入れます。ペレットはシリンダの中で温められて液状となることで射出の準備が整います。そして射出部のノズルから送り出された材料は、金型内のスプルーと呼ばれる管路を通り、さらに分岐したランナーを通って成形部分に流れ込みます。材料が冷えて固化した後に金型が開き、成形品が外部に排出されます。その後、仕上げ加工としてスプルーおよびランナーがカットされ、成形部分が完成します。

「樹脂は生もの」という言葉もあるように、さまざまな環境によって樹脂成形品の出来栄えは変わります。
寸法を安定させるために以下のことに注意し、こまめに寸法測定をする必要があります。
- 金型温度
- シリンダ温度
- 射出圧力
- 射出速度
- 背圧
- 材料の温度
- 材料の乾燥
- 冷却時間
- 金型を締める力
代表的な測定機器
1投影機
光学測定機の一種で、電子部品や精密部品などの検査、測定で幅広く用いられています。
対象物を台に乗せ、下から光を当てると対象物の輪郭がスクリーン上に投影されます。
このとき、対象物の原点出しや位置決めが必要です。
テレセントリック光学系を採用しており、正確な測定ができます。

投影機のメリット
- - 対象物を非接触で測定できる
- - 形状の小さなものや複雑なものを測定できる
- - 測定顕微鏡と異なり、接眼レンズを覗く必要がなく、複数の人が同時に観察することができる
2測定顕微鏡
光学顕微鏡と精密可動テーブルの組み合わせにより、対象物の測定を行なう装置です。投影機と同様にテレセントリック光学系を採用しており、正確な測定ができます。

測定顕微鏡の種類
- - 工具顕微鏡
- 測定顕微鏡の原点で、元々工具の測定に用いた
- - 工場用測定顕微鏡
- 小さな加工部品などの測定に適する
- - 万能測定顕微鏡
- 工具顕微鏡よりも多くの用途に対応し、大きな対象物の測定が可能
「置いて・押すだけ」寸法測定の新しい形、全自動 画像寸法測定器
“圧倒的な測定の速さ”と“高い測定精度”を両立
ステージ上に対象物を「置いて」、測定ボタンを「押すだけ」で、多数の測定箇所を指定しても、わずか数秒で測定結果を表示します。
撮影された画像から測定対象物の位置と向きを自動で検出して測定箇所を見つけるため、対象物の置く位置を指定する必要もありません。
STEP1置いて STEP2押すだけ

「置いて・押すだけ」を実現する光学技術
画像寸法測定器での高精度測定に欠かせない高精度画像の撮像です。
IM-Xシリーズは大口径φ100mmの高精度テレセントリックレンズを装備し、
- 「高低差によりピントがぼけない」
- 「高低差により大きさが変わらない」
- 「周辺部でも歪まない」
という特性を実現。高精度画像の撮像が可能になりました。

新開発立体物も正確に三次元測定
低測定圧タッチプローブで、従来の測定機器では検出が難しかった上面と側面の直角度や斜面の角度など、立体的な加工形状の対象物も簡単に測定ができます。また、市販品のスタイラスにも対応が可能なため、深い穴や細い溝も正確に測れます。
小さく軽い対象物でも固定治具なしで正確に測定
従来の接触式の測定機器では測定圧力が強く、小さく軽い対象物は位置ズレの可能性があったため、対象物を治具で固定する必要がありました。
低測定圧タッチプローブは、0.015 Nという極小測定圧のため、対象物を治具で固定する手間やコストをかけることなく正確に測定できます。また、軟らかい対象物も変形の心配がありません。
極小測定圧0.015 N
低測定圧タッチプローブ
可変照明ユニット
複数の照明ユニットが1つに
複数の落射照明の機能を集約した可変照明ユニットです。測定箇所に応じて照明装置を使い分ける必要がないので、測定時の作業性が向上します。
全体に均一な光が当たる
高低差でコントラストがつく
外周部のエッジのコントラストがつく
最適な照明条件を自動取得
照明条件が分からない場合でも、測定したい箇所を選択するだけで、条件を変えながら複数の画像を自動で取得します。初めて操作される方でも、安心して使えます。
測定事例落射照明を用いた測定
位置決め不要で最大5000箇所を同時に測定します。
照明条件も自動で再現するため、人によるバラつきがない測定ができます。
