除電器の
ありようを変えた
革新技術
除電器の大前提
除電器の目的は、静電気トラブルをなくすことです。
除電器を設置することは目的ではありません。静電気トラブルは、本当に完全に0になっていますでしょうか。
その前に、従来除電器の課題を紹介します。
一般的には、除電器は工場出荷時の能力を維持するために、定期的な管理が必要だと言われています。
管理とは、①針汚れに対する清掃作業、②針摩耗に対する交換作業を指します。
その証拠に、多くの除電器の取扱説明書には「2週間に1回、針清掃を実施すること」「1〜2年に1回は針を交換すること」と記載があります。
キーエンスは直販営業を実施する中で、徹底的にお客様の課題を確認し続けてきました。
メンテナンスフリー
これらの除電器は、10年間、何もしなくても“ずっと確かな除電”が実現できます。
SJ-Qシリーズ
針の清掃
1年不要※
一般:2~4週間に1回
針が汚れにくい
同軸エアで針を包み込む Inside Supersonic機構
イオンを生む針は、何も保護をしないと放電とともに微小なパーティクルが付着します。その場合、数週間から数か月に一回、針の清掃が必要でした。SJ-QシリーズはSupersonicエアが針を同軸で包み込むように噴射するため、外気エアからの汚れを寄せ付けません。
針の交換
10年不要
従来:2年に1回
針が摩耗してもしっかり除電
生成効率を維持する Hi-Power I.C.C.
SJ-Qシリーズは、イオン発生状況をHi-Power I.C.C.により常時監視。摩耗に応じて印加電圧を自動昇圧します。
SJ-F700シリーズ
針の清掃 不要(汚れ対策)
360°オートクリーニング機能
針の交換 不要(摩耗対策)
マルチI.C.C.(印加電圧自動調整機能)
10年使用を想定した針でも高速除電
針は、コロナ放電時間に応じて徐々に摩耗します。10年使用を想定した丸まった針でも、設置距離にかかわらず、高速除電が可能です。
運用工数を大幅削減
| 従来:SJ-H108 | SJ-Q108 | ||
|---|---|---|---|
| 工場エア消費量を削減※1 | 1,634,366円/本 | 176,243円/本 | 145.8万円/年 削減 |
| 本体消費電力を削減※1 | 2,596円/本 | 883円/本 | 約1/3に削減 |
| 針ユニットの交換費用を削減 | 132,800円/本 | 0円/本 | 13.2万円/10年 削減 |
| 針ユニットの清掃工数を削減 | 239 H/本 | 9 H/本 | 230時間/10年 削減 |
| ※1 24.7円kWhで算出した1年間の電気料金 | |||
| ※ 24時間稼働の場合 | |||
何故、お客様に選ばれるのか?
除電速度
0.1秒
イオンバランス
±3 V
高速で安定したイオンを届ける
超高速同軸エアでイオンを届ける Inside Supersonic機構
イオンは時間が経つほどイオン同士で中和して消えていきます。従来のイオナイザはエア速度が遅く、イオンが対象物に届くまで時間がかかっていたため除電速度が遅くなっていました。SJ-QシリーズのInside Supersonic機構は、針と同軸にエアが流れるため、従来よりも力強くイオンを飛ばすことが可能になりました。これによりイオン同士で中和せず、イオンを高速で対象物に届けることができます。
イオンバランスを限りなくゼロに近づける
“電界をゼロにする” 新方式のInside Supersonic機構
従来のバータイプイオナイザは、イオン以外にも針からの電界により、対象物の電圧の変動につながっていました。SJ-Qシリーズでは、各電極の先端部にGND板を設けることにより、電界をなくす「電界シールド技術」を新開発しました。イオンのみを対象物に届けることが可能になり、イオンバランスが10倍向上しました。
ANSI/ESD S20.20 IEC61340
2021年、7年ぶりにANSI/ESD S20.20の内容が改定されました。今後はPeakでイオンバランスをみることが求められます。ANSI/ESDはRCJS-TR-5-4やJIS C 61340-4-7、IEC61340-4-7ED.2などで引用される規格です。
SJ-Qシリーズは規格要求を十分に満たすイオンバランス性能で、安心してお使いいただけます。
ダッシュボード
最大100台の状態を見える化
本体LCD
現場でいつでも見える化可能
本体に液晶ディスプレイを搭載。必要なときにいつでも稼働状態や静電気関連データなどを確認することができます。
定期点検時などに今まで必要だった専用機器をわざわざ持ち込む必要はありません。
対象物の帯電量をモニタリング
対象物の帯電量を常時監視し、適宜必要な予知保全をおこなうことができます。1か月に1回などの定期点検時に決められた基準を超えていると、その間の製品がロスになるリスクがありました。製品ごとの静電気数値を常に管理することで今まで以上の品質向上が可能です。
人体/ワークへ放電なしで安全
放電しない安全なイオナイザ
Inside Supersonic機構により安全性向上
針の先端部をGND板で覆っているため、触っても放電しません。メンテナンス時や設備点検時に、イオナイザに接近する際の放電リスクを低減。安心してご使用いただけます。
メンテナンス時や設備点検時に誤って放電させてしまうことがありました。
針の先端に触れても放電しません。
10 mm近接設置で高速除電
従来のイオナイザは、対象物から50〜300 mmほど離して設置する必要がありました。SJ-Qシリーズは、電界による逆帯電がないため最短10 mmの距離で設置可能。イオン同士の中和が極少になり、高速に除電できます。
<近距離設置のベネフィット>
- 1. 後付けする際に、場所を選びません
- 2. 装置設計時に省スペースが可能になります
- 3. 非常に帯電量が大きい対象物を除電したい場合、高速に除電ができます
業界別アプリケーション
半導体
EFEMでの除電
EFEMなどイオナイザ直下の除電であっても、高いイオンバランスで除電が可能です。従来バータイプの課題であったスイング電圧も極限まで抑えられます。イオンバランスの経時変化をSK-Iシリーズとの組み合わせでモニタリングするケースも増えてきています。
ダイボンディング時の静電気対策
ダイボンディングは工程特性上、スペースが少なく、バータイプかノズルタイプが採用されてきました。昨今一般的なイオンバランス仕様である±30Vでは足りないケースが増えてきていますが、SJ-Qシリーズは±3Vで要求仕様を満たします。さらにSK-Iシリーズとの組み合わせで数値管理も可能です。
テストハンドラでのESD対策と保証
イオンバランス±1 VであらゆるICで安心してお使いいただけます。過去の除電環境も確認でき、影響期間が特定できます。
電機・電子
基板搬送時の除電
基板の多機能化で、同じ帯電圧でも電流をため込んだ、除電しにくいケースが増えています。早く除電するためにイオナイザを近くに設置すると逆帯電し、距離を離すと除電時間が遅いという問題がありました。SJ-Qシリーズは、設置距離10 mmでも逆帯電の心配がありません。さらにSK-Iシリーズを併用することで除電効果が確認できます。
カメラモジュール組み付け時の静電破壊防止
カメラモジュールなど各種電子機器は小型化が進み、より厳しいパーティクル管理が求められます。細かい粒子はより少ない静電気でも引き寄せられます。SJ-Qシリーズは、Inside Supersonic機構で針への付着物を極限まで抑えつつ、確実に除電します。クリーンクラスに対応しているため、安心してお使いいただけます。
作業スペースの除電
1台で広い範囲を除電できます。作業者が風量などの設定をかえられないように制限することで工程リスクを減らします。
食品・薬品
横ピロー包装時の除電
包装機は稼働時間が長く、メンテナンスに時間を割きにくいのが実態です。メンテナンスがされず除電効果が落ちた状態だと、当初狙っていた噛み込み防止効果が薄れ、生産性を落とすリスクがあります。SJ-Qシリーズは、メンテナンス業務なしでも必要な除電効果を保ちます。
カップラーメン搬送時の除電
食品への異物混入は極力ゼロに近づけたいテーマです。容器が動くことで静電気が溜まり、毛髪などの異物が引き寄せられます。SJ-Qシリーズは、Inside Supersonic機構で針への付着物を極限まで抑えつつ、確実に除電します。クリーンクラスに対応しているため、より安心してお使いいただけます。
食品容器への異物付着対策
1台で広い範囲を高速に除電できます。異物混入問題と相関が高い帯電レベルを常に監視することで歩留まり向上に繋がります。
樹脂・フィルム
フィルム搬送時の除電
イオナイザの性能を維持するためにメンテナンスは不可欠ですが、フィルム搬送部などは安全面、スペース面で針の清掃や交換が困難なケースがありました。SJ-QシリーズはInside Supersonic機構でメンテンナンスフリー。10年間、多くの用途で必要な除電効果を保ちます。
金型全体の除電
型残りによる金型破損リスクを軽減するため、イオナイザは使われます。導入当初は期待通りの効果を発揮しますが、定期的な針清掃の習慣が薄れ、忘れたころに問題が発生するケースがありました。SJ-Qシリーズは、このようなリスクを極限まで軽減します。また、少ないエア消費量で金型を冷やしません。
塗工前の異物除去
工場エア供給なしで大風量除電できるので、付着した異物を除去できます。