基本情報3Dプリンタ用語集

3Dプリンタ用語集のページです。
ここでは一般的な3D(三次元)プリンタに関連する用語をご紹介いたします。

素材

用語 説明
アクリル 透明性の高い非晶質の合成樹脂。透明性が高いことからレンズや水槽などに用いられる。UV硬化型の3Dプリンタには広く利用されている。
石膏 硫酸カルシウム(CaSO4)を主成分とする鉱物。3Dプリンタ以外では建築用のボードとして広く用いられる。そのものは強度があまりなく脆い。
ABS 熱可塑性プラスチックの一種。家電品の筐体や事務機器のボディーで広く使われる。3Dプリンタでは熱溶解方式の材料として知られる。
ポリカーボネート ポリカやPCと省略して呼ばれる。熱可塑性プラスチックで平均的に高い物性を示す樹脂。熱溶解方式の一部の機種にて使われている。
ナイロン デュポン社が初めて合成に成功したポリアミド合成繊維。ナイロン粉末をレーザなどで固めて造形するのが一般的で耐熱性や高い強度を持つ。
ポリプロピレン 幅広く使われる熱可塑性樹脂。強度が高く、吸湿性や耐薬品性に優れているため、筐体に使わることが多いため同材質での試作ニーズがある。
ゴム 天然ゴムや合成ゴムといった有機高分子を主成分としている。型を起こしてから形状を作るケースがほとんどなので試作費用が高額になりやすい。

造形方式

用語 説明
熱溶解方式 スプールに巻かれた樹脂をヒーターで溶かしてヘッドから押し出して、一筆書きの要領で樹脂を積層させます。原理上、熱可塑性の樹脂を使用します。
光造形 立体モデルの断面データに基づいてレーザをUV硬化性の樹脂表面を走査します。照射部のみが硬化するのでテーブルの降下と合わせて造形します。
粉末固着 敷き詰められた粉末(石膏)に水溶性接着剤を噴射して固化させて造形します。接着材に着色することでカラーの造形ができることが特長です。
粉末焼結 立体モデルの断面データに基づいてレーザを粉末素材の表面を走査します。照射部のみが硬化するのでテーブルの降下と合わせて造形します。
インクジェット インクジェットノズルでUV硬化樹脂を塗布して硬化させながら造形します。少量の樹脂を塗布できるので高精度な造形をするのに適した方式です。
面露光 プロジェクターを利用して断面データの形状でUV光を照射して樹脂を硬化させます。レーザのように走査させる必要がなく造形速度が速いのが特長です。
切削加工 NCマシンや専用切削機にてクレイ(粘土)や樹脂、金属を削りだしてモデルを造形する方法。素材そのものを利用できる反面で形状に制限があります。

その他

用語 説明
積層ピッチ Z方向の樹脂1段あたりの厚みのこと。積層ピッチが小さければ表面が滑らかになり精度も上がる一方で、造形に時間がかかります。
DPI Dots Per Inchの略で、1インチの中にどれだけのドットを表現できるかを表す。インクジェット方式のDPIはインクを噴射する間隔を表している。
造形エリア 3Dプリンタで造形できるMAXのエリア。X×Y×Z(mm)で表現される。エリアを超える造形をする場合にはデータを分割して造形することもできる。
ラピッド
プロトタイピング
3Dプリンタなどを用いて試作を素早く行う製品開発の手法。従来は粘土や木などを削ることで試作品の制作を行っていたが納期がとても掛かっていた。
アディティブ
マニファクチャリング
これまで成形によって製造していた製品を、3Dプリンタなどの積層によって直接製造する手法。成形などでは難しかった形状も製造できるのが特長。
サービスビューロ 商用印刷に関連するサービスを行う事業者。3Dプリンタなどの造形機を所有していて、客先からデータの提供の上で造形をしたうえで納品する。
モデル材 3Dプリンタで造形する際にモデルになる材料のこと。造形方式によりさまざまな種類のモデル材があり、造形物の使用目的に合わせて選ぶ必要がある。
サポート材 3Dプリンタで造形する際に成型における金型の役目する。空間部をサポート材で埋めて造形して、最終的にはサポート材を除去してモデルが完成する。
3D CAD PC上の仮想空間に3軸からなる立体形状を制作できるソフト。3D CADで設計したりデザインしたデータを3Dプリンタに転送することで造形が可能になる。
3Dスキャナー 対象となる物体の3Dデータを取得する機器。点群データで取り込み面データを生成して3D CADに取り込みます。主にリバースエンジニアリングに利用する。
リバース
エンジニアリング
既にあるものを解析する事で構造を分析して、それらの製造方法や動作原理、設計図などを調査すること。3Dスキャナーを利用して行うことが多い。
STLデータ 3D CADソフトのファイルフォーマットの1つ。ポリゴンデータ(三角形データ)で立体構造を表現していて、主に3Dプリンタの造形に利用される。
モックアップ 直訳は模型。商品設計などにおいて外観デザインの試作・検討レベルで用いられる模型のことで、近年は3Dプリンタにてモックアップを制作することが多い。
注型 金型を作る代わりにシリコーンゴムなどを利用して、簡易型にて製品を作る手法。3Dプリンタなどで造形したマスターを利用して簡易型を作る。
治具 治具(冶具)は当て字。工作物を固定するとともに切削工具などの制御、案内をする装置のこと。3Dプリンタで利用して簡易的な治具を造形すると便利。
精度 機器を繰り返し使用したとき、同じ環境・同じ入力を与えたときに結果を返す度合いを意味する。3Dプリンタの精度と言えば寸法に当たる。
造形スピード 3Dプリンタの造形スピードは1時間あたりおよそ10cm程度。さらにモデルを手にするには後処理も込みにして時間を計算する必要がある。
後処理 一般的に3Dプリンタは造形後にサポート材の除去作業などの後処理が必要だった。手間を掛けずに後処理ができる3Dプリンタが望まれていた。
マスターモデル 3Dプリンタで造形したモデルをシリコーンの簡易型に使用するマスターとしても利用できる。設計後に納得した上で実物に近いモデルで検証する。
CAE 設計した構造物が要求性能を満たすかどうかを、シミュレーションするするソフトのこと。3Dプリンタと併用して問題点の把握に使用される。
CAM NCで機械加工を行う際に、CADで設計した形状を入力データ化する際に使用する。加工手順は3Dプリンタと比較して工程が複雑になる。
2D CAD 機械加工する際には通常2D CADにて2次元化する必要がある。3Dプリンタであれば2D化をする必要はなく3Dデータでそのまま造形できる。
開発コード 開発中の商品が正式名称がない段階で付けられる名称。3Dプリンタがあればコード取得前からカタチにして検証しながら開発が進められる。
塗装 3Dプリンタで造形したモデルに塗装をして見た目も商品に近いモックが作れる。プレゼン力UPにより顧客の納得度も向上して受注率が改善。
接着 形状が大きくエリアが足りない場合はデータを分割してから造形して後から接着も可能。エポキシ系の接着剤でプラモデルと同様に手軽に扱える。
染色 塗装をして着色をすると寸法に変化が生じるため、他の着色方法が求められるケースがある。染色液にて染めれば寸法はそのままで評価できる。
業務用 企業が商品開発のために使用する3Dプリンタは一般的に業務用と呼ばれる。個人向けの3Dプリンタと比較してより高い精度が求められる。
コンシューマ向け コンシューマ向けの3Dプリンタが近年増えている。熱溶解方式が主流でABSのカラフルな樹脂で造形できる反面、用途はカタチを確認にとどまる。
金型 金型を起こす際にモデルを作って打合せができると後からの型の修正リスクが低減される。画面では伝わららない情報の伝え漏れを防止できる。
治具(修正) 3D CADによる設計の浸透により商品の組立性に配慮が必要になっている。そこで3Dプリンタによる治具の検証がより有効になってきている。
筐体 商品の小型化やデザイン性の向上により筐体設計の難易度が年々上がっている。組立性や干渉の検証のために3Dプリンタが利用されている。
抜き勾配 金型から成形品を取り出すために付いている筐体についている勾配。機械加工による抜き勾配の再現はできないが3Dプリンタであれば容易。
アンダーカット 型を開く方向に押し出すだけでは成形品が取り出せない形状。型を作る際に気を使う形状だが、3Dプリンタはデータをそのまま造形できる。
基板 製品の小型化により基板と筐体とのスペースがよりタイトになっている。部品実装済みの基板を造形すれば干渉から放熱スペースまで確認できる。
ロストワックス ワックス(ロウ)を溶かして除去する事で型を作るロストワックス鋳造で使われる工法。3Dプリンタの造形物をワックスに置換えするケースもある。
UVランプ 紫外線硬化樹脂を用いる3Dプリンタで特にインクジェット方式のタイプは、インクジェットヘッドから吐出した樹脂をUVランプで硬化させている。
変形 大きく造形時の熱が冷めることによる変形と、造形後の吸湿による変形の2パターン。前者は熱溶解方式で、後者はUV硬化方式で見られる。

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