現場改善のヒント

「QCサークル活動」がうまくいかない?その理由からわかる活動改善ヒント

製造現場において、「QCサークル活動がうまくいかない」「形骸化している」といった悩みを耳にすることは少なくありません。
現場改善だけではなく、人材育成などにも役立つといわれる「QCサークル活動」ですが、期待していた成果がうまく得られていないケースもあります。日本の製造業の発展と品質向上に一役買ったQCサークル活動。これを現場で活性化・持続させるためのヒントや改善ポイントを「活動の本質」や「うまくいかない理由」などから導き出してみましょう。

「QCサークル活動」がうまくいかない?その理由からわかる活動改善ヒント
この記事でわかること

日本から海外に広まった、QCサークル活動とは?

QC(Quality Controlの略)は、「品質管理」を指す言葉です。戦後、品質管理の考え方や手法は、アメリカから日本に持ち込まれました。その後、日本では品質管理を実践するグループ活動「QCサークル活動」に発展。各企業の真剣な取り組みによって、日本の製品の品質が向上し、世界に認められるようになりました。すると、海外の製造現場でもQCサークル活動が注目・活用されるようになりました。
多くの製造現場で実践されているQCサークル活動は、第一線の現場で働く従業員を小集団に分けて、品質管理・品質改善の施策について自主的に議論し、実行していくというものです。現場で見つかった課題や問題を解決することが活動のゴールですが、観点や考え方を学ぶことで問題解決力や論理的思考が身につく、活動を通じてチームワークが良くなるなど、人材育成や組織の活性化などの効果も期待されています。

なぜうまくいかない?QCサークル活動が続かない理由

活動が有効に作用していない現場では効果が感じられず、活動そのものが行き詰まってしまうことがあります。なぜうまくいかないのでしょうか。活動メンバーの不満や悩みとして考えられることを挙げてみましょう。

  1. ・活動が業務に役立っているという実感がない
  2. ・方法論(QC7つ道具やQCストーリーなど)の活用が難しい
  3. ・業務が忙しく、活動への参加意識が薄れてしまう
  4. ・資料作成など発表の準備に時間を割くのが難しい

本来のQCサークル活動は、目の前の業務だけにとらわれがちな現場作業において、おのおのが考え、力を合わせてより良い方法を見つけていくというものです。改善を通じてメンバー各自が能力や創造性を発揮し、働きがいのある職場をつくっていくことを目指しています。
もしメンバーに先に挙げたような悩みがあるとすれば、資料をつくることや発表が目的化しているのかもしれません。QCサークル活動の灯を絶やさないためにも、QCサークル活動そのものの「改善」を検討してみるのはいかがでしょうか。

QCサークル活動の改善ポイント

グローバル化やIT化の進展などにより、製造現場でも変化のスピードが加速するなか、昔ながらのQCサークル活動が実際の現場にマッチしなくなっている可能性もあります。そんな時は、経営者や管理者はもちろんサークルリーダーやメンバーが立ち止まって、QCサークル活動を通じて達成したい目標(現場に潜む問題の顕在化、現場レベルでの改善意識・問題解決能力の向上など)を明確化することが大切です。
目標を明確化することによって、活動から排除してよい「ムダ」が見つかることがあります。また、メンバーが負担に感じている「ムリ」もできるだけ軽減し、活動しやすい環境・仕組みに変えていくことを検討しましょう。たとえば、以下のような改善ポイントが考えられます。

  1. ・活動の時間帯・開催頻度の見直し、会合時間の短縮などを検討する
  2. ・メンバーの役割分担を明確にして、負担が偏らないようにする
  3. ・発表が目的化しないよう、資料はなるべく簡素化する

ITサービスや端末の普及・多様化によって、社内の情報共有や意見の吸い上げなどが容易になった現代。手段を最適化し、「ムリ・ムダ」のない活動によって自主性や参加意識を取り戻すことも、QCサークル活動を存続させ、現場を活性化するきっかけになるかもしれません。

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