“色”を測定する

分類:
難易度の高い寸法測定
色を測定する

同じ赤でもちょっと違う、その差を正確に判断するためには

リンゴは赤色、レモンは黄色、空は青色のように、人間の目は自然に“色”を判別しています。しかし、同じ青でも“海の青”と“空の青”では違いますよね? また、同じリンゴでも“太陽の下で見る色”と“蛍光灯の下で見る色”は異なりますし、自動車のボディなどは見る角度によって明るく見えたり、暗く見えたりするもの。見る人によって感じ方も変わりますし、色を正確に伝えることは大変です。そこで今回は、正確に色を認識して確実に伝える、また比較するためには欠かせない色の測定や数値化についてご紹介します。

色の3属性「色相」「明度」「彩度」を理解しましょう

色の三属性

色の測定をするうえで重要なのが色の3属性「色相」「明度」「彩度」です。

色合いを表す「色相」

通常、リンゴは赤、レモンは黄、空は青のように見えるはずです。この赤や黄、青のような色合いのことを「色相」と呼びます。そして色の種類を順序立てて円状に並べたものが「色相環(しきそうかん)」です。

明るさを表す「明度」

同じ海の青でも浅い場所は明るく、深い場所は暗く見えますよね? そんな色の明るさや暗さを表すものが「明度」です。明度が高くなれば白に近づき、低くなれば黒に近づいていきます。

鮮やかさを表す「彩度」

咲いたばかりの真っ赤なバラは鮮やかに、枯れたバラはくすんで見えますが、この鮮やかさの度合いを「彩度」と呼びます。彩度が高くなると純色に近づき、低くなると無彩色に近づきます。

このように、私たちが“色”と表現しているものは、「色相」「明度」「彩度」という3つの要素から成り立っているのです。

色を数値として定量化する

抽象的な色を正確に判別する方法として、「色相」「明度」「彩度」から色を数値化する方法があります。そして色の数値化については、色や光のさまざまな国際基準を設けている国際照明委員会(Commission International de l'Eclairage:CIE)がXYZ表色系やL*a*b*表色系、L*C*h*表色系の使用を推奨しています。このようなルールに従って色を数値化することで、見る人や場所、条件問わず、正確に伝え、判別し、比較することが可能になります。

色を数値化する「色彩計(色差計)」とは

色彩計

色を数値化する際に用いられるのが色彩計(色差計)です。人間の目は、物体に反射した光を赤・緑・青という3色に分けて脳に伝達することで色を判断しています。この3刺激XYZを数値化する測定器が色彩計または色差計と呼ばれる装置です。原理としては、人間の目と同様に赤・緑・青の3刺激を測定して数値化します。

色彩計(色差計)と分光測色計の違い

色彩計のほか、色の測定器として分光測色計があります。人間の目と同様に3刺激を測定する色彩計は「刺激値直読タイプ」と呼ばれ、比較的低価格で小型なので、製造現場での検査などに幅広く活用されています。ただし、色彩計は光源によって数値が変化してしまうといったデメリットがあります。

一方で分光測色計は、複数のセンサで光を分光し、波長ごとに反射して測定。その測定値から3刺激値XYZを算出するため、高度な色の解析に適しています。分光反射率が異なる特定の条件下で2つの色が同じに見える条件等色(メタメリズム)という現象がありますが、このような条件等色の測定も分光即色計であれば可能です。ただし、色彩計に比べて高価なため、主に研究・開発などに活用されています。

ものづくりの現場で「色差」の判断

おおまかな色は目視でも判別できますが、問題となるのが微妙の色の違い(=色差)です。工場内では同じ色に見えても、太陽光のもとでは色が大幅に違うように見えることもあります。そんな微妙の色の違いを数値化して、色の品質管理を行う際に色彩計(色差計)が活躍しています。
色差の数値化には、以下のような方法があります。

CIE1976 L*a*b*色差式

色差を数値化する方法として、もっとも一般的な「CIE1976 L*a*b*色差式」についてご説明します。この方法では、L*a*b*表色系で得られた値「L*/a*/b*」の差を「⊿L*/⊿a*/⊿b*」として2つの色の違い(=色差)を算出します。色差を⊿E*abとした場合、以下の計算式で求めることができます。

CIE1976 L*a*b*色差式

上記の計算式を使えば色差を数値ができます。ただし、「L*a*b*表色系」は必ずしも目で見る色と同じではありません。そこでCIEでは2000年に人間の目の特性を考慮してCIE2000を定義。こちらは⊿E00と表記されますので、どちらで色差を表記しているのか、明確にしておく必要があります。

また、ほかの表色系における色差を基準にした表し方もありますが、まずは基本的な方法として「L*a*b*表色系」を覚えておきましょう。一般的には色差 が0〜0.1は目視では色の違いを判別できないレベル、0.2〜0.4は色検査に慣れた人なら判別できるレベル、0.8〜1.5が品質管理の基準になることの多いレベル、3.0以上になると色違いによるクレームにつながる可能性が高くなるレベルと言えます。

色彩計(色差計)の問題点

近年ではコンパクトなハンディタイプも普及している色彩計(色差計)ですが、分光測色計ほど正確な測定はできません。また、広範囲の測定には適していますが、顕微鏡で見ないとわからないような小さなもの、また限定された狭い場所の色判定は不得意です。

もっと手軽に色を数値化したい

色彩計(色差計)を使った方法は塗料などを扱う専門家など、色のプロフェショナル向けの管理方法と言えます。しかし、皆様の中には、「限度色見本と比べてOKかNGの判断を手軽にしたい」という方もいるのではないでしょうか? そんなときにおすすめなのが、マイクロスコープで撮影した画像から色情報を数値化して抜き出す方法です。

マイクロスコープで撮影した画像

たとえば錠剤の色管理。出荷検査で「黄色っぽい色」または「青っぽい色」をNGにしたいとします。限度色見本となる現品を保管して、実際に肉眼で見比べて判断するという方法がありますが、限度見見本の色が経年変化によって変わってしまう場合があります。

また、限度色見本をデジカメなどで撮影して写真で管理しようとしても、肉眼で見たままの色味で写真に残すこと自体が難しく、「見本が上手く作成できない」という困りごともあるようです。

マイクロスコープで撮影した画像一覧

そこで、おすすめしたいのがデジタルマイクロスコープVHXシリーズです。デジタルマイクロスコープVHXシリーズなら照明など「肉眼で見た時と同じ条件」で撮影する機能があり、見た目のままの色味で画像を撮影・保存することができます。

さらにクリックした個所の色情報を数値化して抜き出すことができるので、個人差の出やすい「見た目の判断」ではなく、「数値化した色の管理」が可能となります。

測定器

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