CHAPTER 1測定機の基礎知識

測定とは?

当サイトで用いる「測定」とは、製造物の寸法を一定の基準(単位)に基づいて数値で表すことを意味します。端的に言えば、寸法の測定は測定したい対象物を基準物と比べることです。基準物となる測定機器は、測定の目的や方法、精度に応じて多種多様なものがそろっています。寸法を正しく測定することによって、製造物が求められる仕様(許容値)に当てはまっているかどうかを「検査」することが可能となります。つまり、測定を極めることは、より良い物づくりの基本にほかなりません。

正しい測定は検査の基本
正しい測定は検査の基本

矢印は許容値の差を表現しています。

言葉の使い分け

測定および計測はどちらも「測る(計る)」を意味し、英語でもどちらもmeasurementの言葉が当てられています。もっとも、計測工学の分野では、両者は使い分けられています。日本産業規格(JIS Z 8103)の定義によると、測定が「ある量を、基準として用いる量と比較し数値または符号を用いて表すこと。」と定義づけられている一方、計測は「特定の目的をもって、事物を量的にとらえるための方法・手段を考究し、実施し、その結果を用い所期の目的を達成させること。」と決められています。これによると、計測は測定よりも広い意味でとらえられていることがわかります。
また、「測定機」と「測定器」の使い分けも気になるところです。定義の厳密な区分けはないようですが、おおまかに分けると、モータなどの駆動部を搭載した大型の装置を測定機と呼び、それ以外を測定器とする場合が多いようです。測定機の例としては、三次元測定機を挙げることができます。一方、測定器には、スケールやノギス、マイクロメータなどがあります。もっとも、近年は装置の小型化によって、駆動部やコンピュータを備えた装置を測定器と呼ぶことがあります。

小から大までさまざまな測定機器
測定器
ノギス | マイクロメータ
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投影機
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画像寸法測定器
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