コラム2020年に国内市場は約5倍に金属3Dプリンタの実力と可能性

富士経済がまとめた工作機械/成形機関連市場調査「メタルプロセッシング・インダストリー関連市場の全貌 2015」によると、金属3Dプリンタの国内市場は、2014年の55億円から2020年には270億円と、4.9倍に成長するとのことだ。

金属製の「製品」が造形できると期待されている金属3Dプリンタ。
その実力と将来性について、さまざまな角度から探ってみる。

特許切れによって開発が進むレーザー焼結(SLM)型3Dプリンタ

現在、市場に登場している金属3Dプリンタは、その多くが金属粉をレーザーによって焼き固める、いわゆるレーザー焼結(SLM)式を採用している。

高額なイメージが強い金属製3Dプリンタだが、SLMに関する特許が2014年2月に切れたため、新規参入のメーカーも交えた開発競争が勃発しており、最近ではクラウドファウンディングで資金を集めた数十万クラスの製品までも登場している。同じ価格帯の製品はメーカーからも発売が予定されており、この話題は昨今の3Dプリンタ界隈で、ホットなものとして注目を集めている。

コストと精度、そしてスピードが課題

金属3Dプリンタが持つ最大の課題、それはなんと言ってもコストパフォーマンスである。
特許切れによって安価な製品も登場しつつあるが、それらはまだ精度の面で物足りないものが多い。最終製品レベルの精度を出すためには、高出力・高精度のレーザーが必要となり、そのための機器は数千万から数億という高額なものとなる。

さらに、材料となる金属粉も他の3Dプリンタで利用する樹脂などと比較するとかなり高価である。そのほかにも、莫大な電力を必要とする、造形スピードが遅いなどの課題があるのも事実である。

今は将来を見越して経験値を積む段階

数多くの課題を抱えているとはいえ、最終製品や鋳型の製造も可能となる金属3Dプリンタの存在は、ものづくりの世界に革命をもたらす可能性を十分に秘めている。日進月歩で技術革新が進むこの世界では、前述の課題が解消される日も決して遠い未来ではないだろう。

その時に備えて、今のうちから樹脂を用いた3Dプリンタなどを利用し、3D造形のノウハウを蓄積しておくのも手ではないだろうか。

参考
GE REPORTS JAPAN
「新潟発、3D金属プリンタで世界屈指のプロジェクト始動!」
http://gereports.jp/post/112115220854/kariwa-3d-printing

i-MAKER.news
「ドイツの大量生産を可能にする金属3Dプリンタの開発」
http://i-maker.jp/metal-3d-screen-printing-9024.html

fabcross
「金属3Dプリンタの国内市場は2020年に2014年比約5倍の270億円規模に——富士経済調べ」
https://fabcross.jp/news/2015/11/20151126_fujikeizai_research.html

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