治具の教科書治具の設計

治具設計の手順

治具を設計するタイミングはさまざまなケースが考えられます。例えば、商品の仕様が変更になったり、新商品の立上げ、もしくは商品の不具合への対応などがあります。
それぞれ求められるQCDが異なるため、ケースに応じた設計が求められます。

  • Q:クオリティ商品の歩留りを高めるため、治具には高い精度が求められる。
  • C:コスト設計クオリティにより作業性を高めることで商品コストが下がる。
  • D:デリバリー納期遅れをカバーし、大きな機会損失を防ぐ。
治具設計の手順

企画

治具設計において企画はもっとも重要な工程の1つです。企画の段階で方向性を間違ってしまうと、後の工程で大きなロスが発生してしまいます。やはりポイントになってくるのが「いつまでに」「費用はどのくらいかけて」「どのくらいの精度」で治具を製作するかです。

図面製作

図面の製作をするにあたっては、これまでに製作をしてきた治具で参考になるものを探すことがスタートとなります。
もし、参考になる治具があれば利用した上で、必要な精度などを盛り込み設計を進めます。過去に実績がない治具を設計する場合には、数案を検討した中からチョイスができると、洗練された治具ができます。
また、複雑な治具の設計をする場合には、組立性やメンテナンス性まで考慮して検討ができるのがベストです。その上で加工を依頼するために、部品図を製作する流れになります。

仕様書

運用がスタートした後も長期で治具を使用できるように、仕様書(取扱説明書)を準備します。治具名称から部品の図面番号はもちろん、メンテナンス部品のリスト、日常使用における注意点をまとめて保管しておく必要があります。

加工組立

製造部門などに加工や組立を依頼するために、製作した図面及び仕様書を提示します。
加工するために通常は2Dの部品ごとの図面が必要になります。図面には必要とされる精度や表面処理、基準位置、必要であればその他の注記を加えた上で、発注依頼をかけます。
安全な方向に設計を振ることで、要求する精度や高度な表面処理が必要になるため、費用が高額になり納期が長くなってしまいます。過去の実績などからバランスを考慮した上で発注します。

検査

治具の製造が完了したら検査が必要です。できれば仕様書の製作段階で検査項目を作成しておき、納品のタイミングでその項目に問題がないかを確認します。
特に可動部のある治具については、電源が未供給の段階で動きが滑らかである必要があります。問題がなければ、いよいよ試運転に入ります。実際に治具を稼働させてみて、要求すべき仕事ができているかを確認します。
特に一連の製造タクトタイム内で作業が完結しているかの測定をおこない、問題がない事を確認した上で検査を完了させます。

量産試作

治具を利用して量産品の試作を実施します。問題なく製品の製造ができることが確認できたら製作が完了します。
また、実際に使用するオペレータへ使用方法や注意点を伝えることが必要です。

運用

製造開始のタイミングから問題点の把握に努める必要があります。特に立上げのタイミングでうまく運用できていない事象を突き止めて改善することが求められます。
オペレータも慣れてしまうと発信がでなくなる傾向があるため、早めの問題点の抽出が必要です。そのためにもチェックリストなどを作成して、日々の実績を管理できるようにします。

設計のポイント

  • 1 過去の経験をできるだけ設計に反映する
  • 2 余裕を持ったスケジュールで企画する
  • 3 規格品をできるだけ使用する
  • 4 組立性やメンテナンス性を考慮する
  • 5 段取り替えは最短になるようにする

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