PDF417PDF417の種類
PDF417の特殊コード
PDF417には以下のような特殊コードを使用することができます。
コンパクトPDF417
印字領域確保が最も重要で、シンボル自体の損傷が極めて考えにくい場合は、右行指示子を省略し、ストップパターンを1モジュール幅のバーに縮小したシンボルを使用することができます。
このように右行指示子の省略とストップパターンを縮小化したPDF417を、コンパクトPDF417といいます。
コンパクトPDF417は、一般的に“トランケートPDF417”、または“トランケーションモード”と呼ばれます。本資料では、JIS X508:2010を参照し、“コンパクトPDF417”と説明しています。
マクロPDF417
単一のPDF417では表現できないような大量のデータを、複数のPDF417に分割し、連続的なデータとして表現することが可能です。このように分割した複数のPDF417を1つのデータとしてエンコードする方法をマクロPDF417といいます。マクロPDF417では、最大99,999個の異なるPDF417を任意の順に読み取って、正確に基の情報を表現することができます。
MicroPDF417
MicroPDF417は、1992年にシンボルテクノロジー社が開発したスタック型の2次元コードで、1998年AIMIのITS規格に登録されています。
MicroPDF417は、PDF417を基本にスタート/ストップコードを簡略化させ、1モジュールの高さを2倍にすることで、情報化密度の向上と省スペース化を実現したシンボルです。
カラム数 | 1 ~ 4 | |
---|---|---|
段数 | 4 ~ 44段 | |
最大データ量 | 英数字 | 250字 |
数字 | 366字 |
最大入力文字数
カラム数 | 段数 | データ容量 | エラー訂正 コード数 |
||
---|---|---|---|---|---|
数字 | 英数字 | バイナリ | |||
1 |
11 |
8 |
6 |
3 |
7 |
14 |
17 |
12 |
7 |
7 |
|
17 |
26 |
18 |
10 |
7 |
|
20 |
32 |
22 |
13 |
8 |
|
24 |
44 |
30 |
18 |
8 |
|
28 |
55 |
38 |
22 |
8 |
|
2 |
8 |
20 |
14 |
8 |
8 |
11 |
35 |
24 |
14 |
9 |
|
14 |
52 |
36 |
21 |
9 |
|
17 |
67 |
46 |
27 |
10 |
|
20 |
82 |
56 |
33 |
11 |
|
23 |
93 |
64 |
38 |
13 |
|
26 |
105 |
72 |
43 |
15 |
|
3 |
6 |
14 |
10 |
6 |
12 |
8 |
26 |
18 |
10 |
14 |
|
10 |
38 |
26 |
15 |
16 |
|
12 |
49 |
34 |
20 |
18 |
|
15 |
67 |
46 |
27 |
21 |
|
20 |
96 |
66 |
39 |
26 |
|
26 |
132 |
90 |
54 |
32 |
|
32 |
167 |
114 |
68 |
38 |
|
38 |
202 |
138 |
82 |
44 |
|
44 |
237 |
162 |
97 |
50 |
|
4 |
4 |
20 |
14 |
8 |
8 |
6 |
32 |
22 |
13 |
12 |
|
8 |
49 |
34 |
20 |
14 |
|
10 |
67 |
46 |
27 |
16 |
|
12 |
85 |
58 |
34 |
18 |
|
15 |
111 |
76 |
45 |
21 |
|
20 |
155 |
106 |
63 |
26 |
|
26 |
208 |
142 |
85 |
32 |
|
32 |
261 |
178 |
106 |
38 |
|
38 |
313 |
214 |
128 |
44 |
|
44 |
366 |
250 |
150 |
50 |
- 最小モジュール幅は、ITS-MicroPDF417の規格では、0.191mmです。
- 最小モジュール高さは、0.254mmと規定されていますが、一般的に最小モジュール幅の2倍以上を推奨しています。
- クワイエットゾーンは、シンボルの上下左右に最小モジュール幅の1倍以上必要とします。
GS1合成シンボル
GS1合成シンボルは、化粧品、医薬品、医療材料、文具、貴金属等の小物流通商品のために、GS1が開発したシンボルで、1999年にAIMIのITSに登録されています。また、ISO/IEC24723としても規格化されました。
このシンボルは、2層構造になっており、下段はGS1 DataBar、GS1-128、JAN/EAN/UPCのいずれかの1次元シンボルを使用し、上段にはPDF417、またはMicroPDF417の2次元シンボルから構成されます。1次元シンボルと2次元シンボルを上下に合成するため、「合成シンボル」と呼ばれています。
GS1合成シンボルには、 CC-A、CC-B、CC-Cの3種類があります。
CC・・・Composite Component の略称です。
シンボル例
合成シンボルの主な仕様
タイプ名 | 最大表示桁数 | 二次元シンボル | 一次元シンボル |
---|---|---|---|
CC-A |
56 |
MicroPDF417 |
GS1 DataBar、JAN/EAN/UPC、GS1-128 |
CC-B |
338 |
MicroPDF417 |
GS1 DataBar、JAN/EAN/UPC、GS1-128 |
CC-C |
2361 |
PDF417 |
GS1-128 |