接着剤・粘着層の厚みを正しく測れないと起きる3つの課題
接着剤や粘着層(糊)の厚みばらつきは、接着力や材料コスト、歩留まりに直結します。従来方式には、それぞれ現場での限界があります。
糊厚のばらつきが接着力・コストに直結
接着剤・粘着層が薄いと剥がれや接着不良を招き、厚すぎると材料コストが余分にかかります。塗布量が適正から外れると、粘着テープやラベル、貼り合わせフィルムの品質が安定せず、規格外や再作業の原因になります。工程中に検知できないと、後工程や最終製品で不良として顕在化し、材料ロスとクレームを招きます。糊厚を全長・全数で管理し、最適な塗布量に制御することが品質とコストの要になります。
乾燥塗膜向け膜厚計では対応しにくい
一般的な膜厚計は乾燥後の塗膜厚を対象とすることが多く、塗布直後のWet状態や、粘着層のように表面が粗い面の測定は不得手です。さらに離型フィルム/粘着層/基材のような多層構成では、各層の厚みを個別に分離して測ることが難しくなります。適用範囲を外れると測定値が不安定になり、糊厚だけを正確に取り出せず、塗布量の制御や品質保証につなげにくくなります。
接触式・抜き取りでは全数化できない
接触式の測定やサンプルを剥がしての重量確認は、生産を止める必要があり、糊面のキズや汚染を招くおそれもあります。抜き取り中心の検査では、局所的な厚みばらつきや塗布ムラを見逃しやすく、流出不良につながります。生産を止めず非接触で糊厚を全数測れる手段が求められています。抜き取り剥離や重量確認は工数もかかり、リアルタイムでの塗布量制御には向きません。
接着・塗工工程と糊厚の測定ポイント
塗布前から多層構成まで、各工程で接着剤・粘着層の厚みを把握し、ばらつきを早期に検知します。
塗布前・基材
塗布前の基材(PET・フィルム)の厚みを非接触で測定し、後段の塗布厚み算出の基準にします。
塗布直後(Wet)
各層厚み測定機能で、塗布した材料だけの厚みを非接触測定し、最適な塗布量の制御に活用します。
粘着層・多層
光量積算により粘着層のような粗い面でも安定測定し、離型フィルム/粘着層/基材の各層厚みを個別に把握します。
記録・監視
全長・全数で糊厚を記録し、ばらつきを早期に検知して塗布量の制御と品質保証に活用します。
接着剤・粘着層の厚み測定方式の比較
測定方式によって、非接触性・粗面対応・Wet/多層の各層厚み分離・インライン全数などに大きな差があります。
| 比較項目 | SI-Tシリーズ (分光干渉/非接触) |
乾燥塗膜向け膜厚計 | 接触式・重量法 | 抜き取り剥離検査 |
|---|---|---|---|---|
| 非接触・糊面への影響 | ○ 非接触でキズ・汚染なし | △ 方式による | × キズ・汚染のおそれ | × 剥離で破壊 |
| 粘着層など粗面への対応 | ○ 光量積算で安定測定 | × 乾燥塗膜が主 | △ 面の状態に依存 | △ サンプルによる |
| Wet・多層の各層厚み分離 | ○ OUT間演算・各層分離 | × 乾燥後・単層が主 | × 総厚のみ | × 剥離後の重量のみ |
| インライン全数 | ○ 非接触で全数管理 | △ 機種による | × 停止・抜き取り | × 抜き取り前提 |
| 役割(得意領域) | ◎ 接着剤・粘着層の糊厚(全数) | 乾燥塗膜の膜厚 | 静止品の総厚 | サンプルの塗布量確認 |
SI-Tシリーズを選ぶ理由
SI-Tシリーズは分光干渉方式で接着剤・粘着層の厚みを非接触測定し、キーエンス独自の光量積算により粘着層のような粗い面でも安定測定します。OUT間演算でWet状態の塗工厚みを算出でき、離型フィルム/粘着層/基材の各層厚みを個別に把握。乾燥塗膜向け膜厚計や接触式・抜き取りでは難しい、非接触・インラインでの糊厚の全数管理を実現します。
接着剤・粘着層の厚み測定に対応するSI-Tシリーズ
分光干渉方式の多層膜厚測定器。接着剤・粘着層(糊)の厚みを非接触で測定し、各層の厚みを個別に把握します。
分光干渉変位タイプ 多層膜厚測定器
SI-Tシリーズ
分光干渉方式により、接着剤・粘着層(糊)の厚みを非接触で測定する多層膜厚測定器です。センサヘッド内部に参照面を持ち、対象物の各反射面までの距離を測定することで、離型フィルム/粘着層/基材といった各層の厚みを個別に把握できます。キーエンス独自の光量積算機能により、粘着層のような表面が粗い面でも受光データを積算して安定測定。OUT間演算機能を使えば、塗布前後の総厚から基材厚みを差し引いてWet状態の塗工厚み(糊厚)を算出できます。センサヘッドは電子部品を持たないファイバ構造で電気/磁気ノイズと発熱がなく、偏波保持ファイバでトラバースにも対応。上流から下流までさまざまな工程に設置でき、接着・塗工ラインのインライン厚み管理に活用できます。
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接着剤・粘着層の厚み測定の活用例
フィルム基材に塗工された材料の厚みや、ウェハ接合の接着剤など、さまざまな接着・塗工工程で活用されています。
塗工直後の厚み測定
接着剤の厚みを塗布直後に測定し、最適な塗布量に制御することで品質向上とコスト削減を実現。薄膜状の透明体測定にも対応し、糊厚をインラインで管理します。
2種3層フィルム各層同時厚み測定
3層構造になった対象物の各層の厚みを同時に測定、センサヘッドをトラバースすることで全幅の厚み分布を捉えます。
ウェハとサポートガラスを接合する接着剤の厚み測定
ウェハとサポートガラスを接合するための接着剤の厚みを測定。少ない反射光量でも安定測定できる高い感度で、ガラス越しに接着剤の厚みを非接触測定します。
接着剤・粘着層の厚み測定(SI-Tシリーズ)に関するよくあるご質問
- 粘着層(糊)の厚みを非接触で測れますか?
- 測れます。SI-Tシリーズが分光干渉方式で接着剤・粘着層の厚みを非接触測定し、光量積算により粘着層のような粗い面でも安定して測定します。
- 乾燥塗膜向けの膜厚計とどう違いますか?
- 一般的な膜厚計は乾燥後の塗膜厚が主ですが、SI-TシリーズはWet状態の塗工厚みや、離型フィルム/粘着層/基材の各層厚みを分光干渉で個別に把握できます。
- 粘着層のように表面が粗くても測定できますか?
- 測定できます。キーエンス独自の光量積算機能により、受光データを積算することで反射光が安定しない粗い面でも安定して界面を検出します。
- 塗布後の糊厚だけを測定できますか?
- 測定できます。対象物の各反射面までの距離を用いて算出できるため、基材上に塗布された糊の厚みだけを測れます。対象物の表面状態などによっては、塗布前後の厚みの差し引きで算出する方法もご提案できます。
- 接触式や抜き取り検査から置き換えられますか?
- 置き換えられます。非接触で生産を止めず、糊面にキズをつけずにインラインで管理でき、抜き取り剥離や重量確認の工数と見逃しを解消します。
- 離型フィルムや透明フィルムの多層構成でも測れますか?
- 測れます。センサヘッド内部の参照面により各反射面までの距離を測定し、離型フィルム/粘着層/基材など複数層の厚みを個別に測定できます。
接着剤・粘着層の厚み測定/糊厚管理の課題、お気軽にご相談ください
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