現場改善のヒント作業を楽にするとコストが減る!?「前向きなコスト削減」とは

製造に関わるコストの削減は、いずれの企業でも重要な経営課題です。コスト削減の方法として、下記の2つが挙げられます。
1つは、材料費・光熱費・人件費など製造にかかる経費を圧縮し、切り詰めていく方法。もう1つは、ムダを解消することで作業効率を向上させ、製造経費を削減する方法です。
前者は経営者を含めて検討する必要があるのに対し、後者は現場主導で進められます。作業者がコストを意識し、作業内容を見直すことも重要です。作業のムダを見つけて改善することで、業務の負担と経費を同時に減らす、前向きなコスト削減が実現できます。

作業を楽にするとコストが減る!?「前向きなコスト削減」とは
この記事でわかること

ものづくり現場における前向きなコスト削減とは?

製造現場では、本来やらなくても問題がない手順が含まれていたり、無理な姿勢での作業によって通常より時間がかかっていたりすることがあります。

具体的な例を挙げてみましょう。

  • 新しい検査装置を使えば1度で終わる検査なのに、更新されていない手順書に書かれた検査装置を使っているため、複数の検査を行わなければならない。
  • 材料や工具の置き場が作業場所から離れているため、作業のたびに取りに行かなければならない。
  • 組み付ける部品が作業台の下に置かれているため、部品を取る度にかがんだ姿勢になる。余計な動作に時間がかかるうえ、作業者の腰にも負担がかかる。
  • 複数類の組立用治具が同じ場所に置かれているため、正しいものを探すのに戸惑う。

製造現場において、このようなムリ・ムダが他にも数多く潜在しています。作業効率を下げるだけでなく、場合によってはミスや事故につながる可能性もあります。

経営者や管理者の視点では、実作業におけるムリ・ムダに気づきにくいケースは少なくありません。そのため、作業者自身が、日頃の業務内容や作業環境に潜むムリ・ムダに目を向け、フィードバックすることで、効果的な現場改善や作業効率の向上が可能となります。それにより、作業時間の短縮・製造経費が削減といった、前向きなコスト削減が実現します。

数秒の作業時間短縮を積み重ねて大きな効果を生み出す

現場に隠れているムリ・ムダは、大小さまざまです。大きなものは目につきやすく、すぐに改善策がとられます。改善の効果もすぐに大きく現れます。しかし、小さなムダの改善効果も、長期的に見れば侮ることはできません。

たとえば、作業台周りを整理整頓し、作業台の下に置いてあった部品を台に近い高さに置くようにします。すると、毎回かがんで取っていた部品が、少し手を伸ばすだけで取れるように改善できました。
部品を取るのに要していた時間が、1回につき3秒縮まるとどうなるでしょうか。

従来の作業では、この部品を組み付ける作業のペースが、1時間に60個だったとします。

  • 60個を組み付けるのに要する時間を3分短縮(3秒×60個=180秒)
  • 1日8時間の作業に換算すると、24分短縮(180秒×8時間=1440秒=24分)
  • 1か月の労働日数(20日)に換算すると、480分(8時間)の短縮

作業台の整理整頓と置き場の改善だけで、1か月につきなんと1日分もの工数が削減できるのです。この改善をすべての作業者に適用すれば、1年間でかなりのコスト削減が見込めます。さらに、作業者の身体的・精神的な負担や疲労も減り、不注意によるミスや事故の防止にもつながります。
このように、ほんの小さな改善でも、積み重ねることで大きな効果を生み出せるのです。

ムダを見つけて前向きなコスト削減を

作業のムリ・ムダは、現場に深く携わる者ほど見つけやすいものです。そのため、改善による作業効率向上は、現場主導で進めることが重要です。また、熟練した作業者であるほど環境や動きに慣れてしまっているため、改善すべき点に気づかないことがあります。本当にこの手順は必要なのか、もっと効率がいい作業動作や動線はないのか。作業者各自がコスト意識をもって、検証していくことが必要です。

たとえば、遠くにあるものを手前に持ってきてアクセスを改善するほか、曲がる動作を直線的な動きに変えてショートカットする。複数組み合わせる必要があった治具は、3Dプリンターを使って一体型治具を作成する。キャリブレーションに時間がかかっていた検査装置を自動キャリブレーション可能な新しいものに更新することで、準備時間の短縮や人による誤差を解消するなど。
他にも、ムダをなくして作業効率を向上させる方法は数多くあります。改善は、小さなことでも、継続的に行うことが重要です。あなたの身のまわりにも、小さなムダが潜んでいないか見直してみませんか。

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