KV-8000 × IXシリーズ
接続ガイド
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KV-8000 × IXシリーズ EtherNet/IP™ 接続ガイド
EtherNet/IP対応通信ユニット IXシリーズ
目次
Step1:接続に必要な機器
下記の機器を準備してください。
- ※ KV-5500/EP21V/NC1EP使用時は、STP/UTPクロスケーブルを使用してください。
One point
イーサネットスイッチ(NE-Q05(P))を使用すると、IXシリーズを複数台接続できます。
Step2:IXシリーズの設定
IX-Navigatorを使用してIXシリーズの設定を行います。ここでは、PCとIXシリーズをLANケーブルで1:1で接続してIPアドレスを自動設定して接続する場合を例に説明します。IPアドレスを指定して接続する場合はP7のOnePointを参照してください。
1PCとIXシリーズ(センサアンプ)のイーサネットポートをLANケーブルで接続し、IX-Navigatorを起動します。[起動メニュー]ダイアログが表示されるので、「1台」にチェックを入れ、〔直接接続〕、〔接続開始〕の順にクリックします。
2センサの運転画面が表示されます。センサが運転中の場合は〔設定する〕をクリックします。運転を停止するか確認するダイアログが表示されるので、〔OK〕をクリックし、〔センサ拡張設定〕をクリックします。
3[センサ拡張設定]ダイアログが表示されます。「入力」タブを開き、「プログラム切り換え方法」の「パネル/PC/通信(DL)」を有効にします。
- ※プログラム番号をKVシリーズから切り換えない場合は、この手順は不要です。
4「機器設定」タブを開きます。「通信ユニット(DL)設定」の〔設定〕をクリックします。
[通信ユニット(DL)設定]ダイアログが表示されるので、KVシリーズで読み出す通信データに測定値を割り付け、〔OK〕をクリックします。最大15個の測定値を設定して通信できます(子機使用時も親機と合わせて最大15個です)。
- ※KVシリーズで測定値を読み出さない場合は、この手順は不要です。
5〔センサ設定〕をクリックして、センサの検出やツールに関する設定を行います。
設定方法の詳細は『IXシリーズ ユーザーズマニュアル』を参照してください。
6〔▶運転する〕をクリックしてセンサを運転モードに切り換えます。その後、〔接続切断〕をクリックして設定を終了します。
One point
IPアドレスを指定して接続する方法
ここでは、PCとIXシリーズに下記のIPアドレスを割り当てる場合を例に説明します。
- PC………192.168.0.200
- IXシリーズ………192.168.0.5
- ※PCのIPアドレスは事前に設定してください。
1. PCとIXシリーズ(センサアンプ)のイーサネットポートをLANケーブルで接続し、IX-Navigatorを起動します。[起動メニュー]ダイアログが表示されるので、〔ネットワーク接続〕、〔センサ検索〕の順にクリックします。
2. 検索が完了するとPCと接続しているIXシリーズが表示されるので、〔接続開始〕をクリックします。既にIPアドレスが設定されている場合は、〔接続開始〕をクリックするとセンサの設定画面が表示されます。
3. IPアドレスが未設定の場合、[ネットワーク設定]ダイアログが表示されるので、IXシリーズに割り当てるIPアドレスを設定します。ここでは、以下のとおりに設定して〔接続開始〕をクリックし、センサの設定画面を表示します。
<Ethernet設定>
| IPアドレス | 192.168.0.5 |
|---|---|
| サブネットマスク | 255.255.255.0 |
| デフォルトゲートウェイ | (空欄) |
Step3:KV-8000の設定
このステップではKV-8000の設定手順を説明します。キャプチャ中に表示されている"Vendor Series"という文字列は、実際に接続する機器名に読み換えてください。
1KV STUDIOを起動し、プロジェクトを新規作成します。
対応機種に「KV-8000」を選択し、〔OK〕をクリックします。
[ユニット構成設定の確認]ダイアログが表示されるので、〔はい(Y)〕をクリックし、ユニットエディタを開きます。
2ユニットエディタの「ユニット設定(2)」タブで、KV-8000のIPアドレスを設定します。
ここでは、以下のとおり設定します。
3[EtherNet/IP設定]を起動します。
ユニットエディタ上でEtherNet/IP設定のアイコンをクリックします。
設定方法を選択するダイアログが表示されるので、KV-8000と接続する機器をEthernetケーブルで接続した状態で〔自動設定(オートコンフィグレーション)(A)〕をクリックします。
4実機とユニットエディタの構成が異なる場合、プロジェクトの転送を確認するダイアログが表示されるので、PCとKV-8000をUSBケーブルで接続した状態で〔はい(Y)〕をクリックし、プロジェクトを転送します。
5プロジェクトの転送が完了すると、[機器検索設定]ダイアログが表示されるので、〔検索(F)〕をクリックします。オートコンフィグレーション完了後、接続する機器が自動で登録されるので、〔OK〕をクリックして[EtherNet/IP設定]ウィンドウを閉じます。
6ユニットエディタの〔OK〕をクリックして終了します。
One point
機器を手動で追加する場合
「EtherNet/IP設定」の[機器一覧(1)]タブで、接続する機器をドラッグ&ドロップして機器設定を作成します。
配下に各種センサアンプやI/Oユニットを接続する機器を設定する際は、その配下に接続する各種機器も併せて登録します。
下図は、架空の通信ユニットVendor Series Comに、架空のセンサVendor Series Sensorを接続する場合の例です。
キャプチャ中のVendor Series Com・Vendor Series Sensorという文字列は、実際に接続する通信ユニット・センサ等に読み換えてください。
One point
キーエンス社製センサ設定ファイル(ez1ファイル)をインポートする方法
機器一覧に接続する機器が表示されない(センサ設定ファイルがインポートされていない)場合、キーエンス社製センサ設定ファイル(ez1ファイル)のインポートが必要です。
[EtherNet/IP設定]ウィンドウから、【EDSファイル(D)】→【登録(I)】を選択し、使用される機器のキーエンス社製センサ設定ファイル(ez1ファイル)をインポートします。
One point
コネクションを変更することで、最大16ワード(32バイト)のプロセスデータを取得できます。[コネクション設定]ダイアログから設定してください。デフォルトでは16ワード(32バイト)のプロセスデータを取得できます。
プロセスデータは、NQシリーズのポートごとに割り付けられます。例えば、デフォルト(16ワード)の設定では以下のとおり、1ポートにつき3ワードずつ割り付けられています。
| 先頭からのオフセット | データ |
|---|---|
| +0 | P1_プロセス入力データ 0 |
| +1 | P1_プロセス入力データ 1 |
| +2 | P1_プロセス入力データ 2 |
| +3 | P2_プロセス入力データ 0 |
| : | : |
プロセスデータで取得できる内容については、接続するIO-Linkデバイスのマニュアルを参照してください。
Step4:設定データの転送とモニタ
このステップでは接続する機器の情報をモニタする方法について説明します。
キャプチャ中に表示されている"Vendor Series"という文字列は、実際に接続する機器名に読み換えてください。
1メニューから【モニタ/シミュレータ(N)】>【PLC転送→モニタモード(C)】を選択します。「PROGRAMモードで転送(P)」を選択してから、〔全選択(S)〕をクリックし、〔実行(E)〕をクリックします。
2ワークスペースの接続する機器を右クリックし、【センサIOモニタ(M)】を選択すると、機器の情報を簡単にモニタできます。
One point
リアルタイムチャートモニタ(RTCM)でモニタする方法
リアルタイムチャートモニタを起動して、グラフで確認することもできます。
「センサ IOモニタ」上で右クリックし、【リアルタイムチャートモニタ (H)】を選択します。
リアルタイムチャートモニタは自動でスケーリングを実行するので、レンジ調整は不要です。
参考:メモリマップ
サイクリック通信で使用するデバイスのメモリマップとその名称を以下に示します。
入力(IX→KV)
| オフセット | 割付デバイス | 項目 | |
|---|---|---|---|
| 0 | 0 | B00 | エラー |
| 1 | B01 | データ更新可能 | |
| 2 | B02 | データ更新完了 | |
| 3 | B03 | - | |
| 4 | B04 | - | |
| 5 | B05 | - | |
| 6 | B06 | バッファオーバエラ- | |
| 7 | B07 | 一般エラー | |
| 8 | B0A | BUSY | |
| 9 | B0A | TRG BUSY | |
| 10 | B0A | LOCK BUSY | |
| 11 | B0B | MODE BUSY | |
| 12 | B0C | ERR BUSY | |
| 13 | B0D | - | |
| 14 | B0E | READY | |
| 15 | B0F | - | |
| 1 | 0 | B010 | 読取完 |
| 1 | B011 | - | |
| 2 | B012 | - | |
| 3 | B013 | - | |
| 4 | B014 | - | |
| 5 | B015 | コマンド完 | |
| 6 | B016 | - | |
| 7 | B017 | EXT指示完 | |
| 8 | B018 | 読取失敗 | |
| 9 | B019 | - | |
| 10 | B01A | - | |
| 11 | B01B | - | |
| 12 | B01C | - | |
| 13 | B01D | コマンド失敗 | |
| 14 | B01E | - | |
| 15 | B01F | EXT指示失敗 | |
| 2 | 0 | B020 | 入力1状態 |
| 1 | B021 | 入力2状態 | |
| 2 | B022 | - | |
| 3 | B023 | - | |
| 4 | B024 | 出力1状態 | |
| 5 | B025 | 出力2状態 | |
| 6 | B026 | 出力3状態 | |
| 7 | B027 | - | |
| 8 | B028 | - | |
| 9 | B029 | - | |
| 10 | B02A | - | |
| 11 | B02B | - | |
| 12 | B02C | - | |
| 13 | B02D | - | |
| 14 | B02E | - | |
| 15 | B02F | - | |
| 3 | W00 | 読取結果 | |
| 4 | W01 | ||
| 5 | W02 | ||
| 6 | W03 | ||
| 7 | W04 | ||
| 8 | W05 | コマンド結果 | |
| 9 | W06 | ||
| 10 | W07 | EXT指示結果 | |
| 11 | W08 | 一般エラーコード | |
| 12 | W09 | スレーブID | |
| 13 | W0A | データ取得回数 | |
| 14 | W0B | データ更新回数 | |
| 15 | W0C | マスタトリガ回数 | |
| 16 | W0D | データサイズ | |
| 17 | W0E~W04D | データ(0000~0126) | |
出力(KV→IX)
| オフセット | 割付デバイス | 項目 | |
|---|---|---|---|
| 0 | 0 | B060 | Cmd request |
| 1 | B061 | - | |
| 2 | B062 | - | |
| 3 | B063 | Result ack | |
| 4 | B064 | Error clear | |
| 5 | B065 | - | |
| 6 | B066 | - | |
| 7 | B067 | - | |
| 8 | B068 | TRG | |
| 9 | B069 | - | |
| 10 | B06A | - | |
| 11 | B06B | - | |
| 12 | B06C | - | |
| 13 | B06D | - | |
| 14 | B06E | - | |
| 15 | B06F | - | |
| 1 | 0 | B070 | RESET |
| 1 | B071 | EXT | |
| 2 | B072 | TEST | |
| 3 | B073 | - | |
| 4 | B074 | - | |
| 5 | B075 | - | |
| 6 | B076 | - | |
| 7 | B077 | - | |
| 8 | B078 | TIMING | |
| 9 | B079 | - | |
| 10 | B07A | ZERO_ON | |
| 11 | B07B | ZERO_OFF | |
| 12 | B07C | MSR_RST | |
| 13 | B07D | RST_ALL | |
| 14 | B07E | - | |
| 15 | B07F | - | |
| 2 | B080~B08F | - | |
| 3 | B090~B09F | - | |
| 4 | B0A0~B0AF | - | |
| 5 | B0B0~B0BF | - | |
| 6 | W0F2 | ExecCondNo | |
| 7 | W0F3 | ||
| 8 | W0F4 | Cmd Number | |
| 9 | W0F5 | ||
| 10~247 | W0F6~W1E3 | Cmd Param1~119 | |
参考:サンプルプログラム
撮像指令
プログラム
<ニモニックリスト>
LDP MR000
OR B0E0
ANB B0A0
OUT B0E0
LD CR2002
MOV.L W0A DM0
動作説明
- ① MR000の立ち上がりで、B0E0(親トリガ/タイミング要求)をONします。
- ② IXシリーズが撮像を開始すると、B0A0(親トリガ/タイミング応答)がONし、B0E0をOFFします。
- ③ W0A(測定値1)にStep2で割り付けたデータが更新されるので、W0AのデータをDM0に転送します。
- ※KV-8000からの撮像を指令する場合、KV STUDIOのEtherNet/IP設定ウィンドウでコネクション名を「モニタデータ/外部入力」に設定してください。
プログラム番号切換
プログラム
<ニモニックリスト>
LDP MR100
MOV DM1 @EM4
MOV #0 @EM0
SPWR #0 #1 #0 #10931 @EM0
LDP MR100
OR MR101
ANB MR102
ANB MR103
OUT MR101
LD MR101
ANB @EM10.0
SPRD #0 #1 #0 #10932 @EM10
LD @EM10.0
MPS
LDB @EM10.1
AND= @EM14 #0
ANL
MOV #0 @EM10
MRD
LDB @EM10.1
AND= @EM14 #2
OR @EM10.1
ANL
OUT MR102
MPP
LDB @EM10.1
AND= @EM14 #1
ANL
MEP
OUT MR103
動作説明
- ① MR100の立ち上がりで、IXシリーズのプログラム番号を、DM1に格納された番号のプログラムに切り換えるためにSPWR命令を実行します。同時に、MR101をONします。
- ② SPRD命令を実行し、「プログラム切換実行結果」を読み出すことでプログラム切り換えが完了したかどうかを確認します。
- ③ 完了が確認できるまで、「プログラム切換実行結果」を読み出し続けます。
-
④
プログラム切り換えが失敗した場合は、MR102をONし、MR101をOFFします。
プログラム切り換えに成功した場合は、MR103をONし、MR101をOFFします。
- ※KV-8000からのプログラム番号を切り換える場合、IXシリーズの「プログラム切り換え方法」を「パネル/PC/通信(DL)」に設定してください。
One point
センサ設定命令
センサ設定命令(SPWR命令(センサパラメータ書込命令)、SPRD命令(センサパラメータ読出命令))を使用することで、指定したセンサのパラメータを書込/読出することができます。
One point
マニュアルレスでラダー作成可能!
オペランド入力時に、デバイスコメントの一部を入力するだけで接点などの入力ができます。(RT エディット機能)
リレー番号を調べる手間がなくなり、プログラム作成工数削減につながります。