KV-8000 × VSシリーズ
接続ガイド
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KV-8000 × VSシリーズ EtherNet/IP™ 接続ガイド
EtherNet/IP対応通信ユニット VSシリーズ
目次
Step1:接続に必要な機器
下記の機器を準備してください。
- ※別途電源供給が必要です。
Step2:VSシリーズの設定
VSシリーズの設定方法を説明します。
ネットワーク設定をおこなう前に、以下の項目をあらかじめ決めておいてください。
KVシリーズに割り当てるIPアドレス …………… (例:192.168.0.30) ※192.168.0.10が初期値です。
VSシリーズに割り当てるIPアドレス …………… (例:192.168.0.10(初期値))
1VS Creator(VSシリーズ用のソフト)を起動して、「デバイス接続」画面に対象のVSシリーズデバイスが表示されることを確認します。
- ※パソコンと対象のVSシリーズが同一ネットワークアドレスグループで接続されている必要があります。
2デバイス一覧でリスト行を選択すると、IPアドレスの隣に
が表示されます。アイコンをクリックすると、[ネットワーク設定]ダイアログが表示され、リスト行で選択したデバイスのネットワーク設定を変更できます。設定変更が完了したら、〔接続〕を選択します。
今回は以下のように設定します。
3「メイン画面」が表示されます。
ご使用の環境に合わせて設定してください。本資料では、以下の例で設定します。
4【環境設定】の【産業用イーサネット設定】を選択します。
- ※設定モード時のみ変更可能です。
[産業用イーサネット設定]ダイアログの「EtherNet/IP」画面で、以下のとおり設定してください。
| 設定項目 | 設定値 |
|---|---|
| 有効・無効設定 | 有効(右) |
| PLC種別 | Keyence KV |
| 周期通信データサイズ | 496バイト(初期値) |
| エンディアン | リトルエンディアン |
必要に応じて「送受信データの割り付け」、「ユーザー定義領域」を調整します。
詳細はVSシリーズユーザーズマニュアルをご確認ください。
5確認ダイアログが表⽰された場合は、〔保存して今すぐ再起動〕を選択します。
One point
VSシリーズの[Ethernet]設定、[EtherNet/IP]設定は、再起動時に設定変更が反映されます。
Step3:KV-8000の設定
このステップではKV-8000の設定手順を説明します。キャプチャ中に表示されている"Vendor Series"という文字列は、実際に接続する機器名に読み換えてください。
1KV STUDIOを起動し、プロジェクトを新規作成します。
対応機種に「KV-8000」を選択し、〔OK〕をクリックします。
[ユニット構成設定の確認]ダイアログが表示されるので、〔はい(Y)〕をクリックし、ユニットエディタを開きます。
2ユニットエディタの「ユニット設定(2)」タブで、KV-8000のIPアドレスを設定します。
ここでは、以下のとおり設定します。
3[EtherNet/IP設定]を起動します。
ユニットエディタ上でEtherNet/IP設定のアイコンをクリックします。
設定方法を選択するダイアログが表示されるので、KV-8000と接続する機器をEthernetケーブルで接続した状態で〔自動設定(オートコンフィグレーション)(A)〕をクリックします。
4実機とユニットエディタの構成が異なる場合、プロジェクトの転送を確認するダイアログが表示されるので、PCとKV-8000をUSBケーブルで接続した状態で〔はい(Y)〕をクリックし、プロジェクトを転送します。
5プロジェクトの転送が完了すると、[機器検索設定]ダイアログが表示されるので、〔検索(F)〕をクリックします。オートコンフィグレーション完了後、接続する機器が自動で登録されるので、〔OK〕をクリックして[EtherNet/IP設定]ウィンドウを閉じます。
6ユニットエディタの〔OK〕をクリックして終了します。
One point
機器を手動で追加する場合
「EtherNet/IP設定」の[機器一覧(1)]タブで、接続する機器をドラッグ&ドロップして機器設定を作成します。
配下に各種センサアンプやI/Oユニットを接続する機器を設定する際は、その配下に接続する各種機器も併せて登録します。
下図は、架空の通信ユニットVendor Series Comに、架空のセンサVendor Series Sensorを接続する場合の例です。
キャプチャ中のVendor Series Com・Vendor Series Sensorという文字列は、実際に接続する通信ユニット・センサ等に読み換えてください。
One point
キーエンス社製センサ設定ファイル(ez1ファイル)をインポートする方法
機器一覧に接続する機器が表示されない(センサ設定ファイルがインポートされていない)場合、キーエンス社製センサ設定ファイル(ez1ファイル)のインポートが必要です。
[EtherNet/IP設定]ウィンドウから、【EDSファイル(D)】→【登録(I)】を選択し、使用される機器のキーエンス社製センサ設定ファイル(ez1ファイル)をインポートします。
One point
コネクションを変更することで、最大16ワード(32バイト)のプロセスデータを取得できます。[コネクション設定]ダイアログから設定してください。デフォルトでは16ワード(32バイト)のプロセスデータを取得できます。
プロセスデータは、NQシリーズのポートごとに割り付けられます。例えば、デフォルト(16ワード)の設定では以下のとおり、1ポートにつき3ワードずつ割り付けられています。
| 先頭からのオフセット | データ |
|---|---|
| +0 | P1_プロセス入力データ 0 |
| +1 | P1_プロセス入力データ 1 |
| +2 | P1_プロセス入力データ 2 |
| +3 | P2_プロセス入力データ 0 |
| : | : |
プロセスデータで取得できる内容については、接続するIO-Linkデバイスのマニュアルを参照してください。
Step4:設定データの転送とモニタ
このステップでは接続する機器の情報をモニタする方法について説明します。
キャプチャ中に表示されている"Vendor Series"という文字列は、実際に接続する機器名に読み換えてください。
1メニューから【モニタ/シミュレータ(N)】>【PLC転送→モニタモード(C)】を選択します。「PROGRAMモードで転送(P)」を選択してから、〔全選択(S)〕をクリックし、〔実行(E)〕をクリックします。
2ワークスペースの接続する機器を右クリックし、【センサIOモニタ(M)】を選択すると、機器の情報を簡単にモニタできます。
One point
リアルタイムチャートモニタ(RTCM)でモニタする方法
リアルタイムチャートモニタを起動して、グラフで確認することもできます。
「センサ IOモニタ」上で右クリックし、【リアルタイムチャートモニタ (H)】を選択します。
リアルタイムチャートモニタは自動でスケーリングを実行するので、レンジ調整は不要です。
参考:メモリマップ
VSシリーズ[EtherNet/IP]の設定
サイクリック通信でやり取りできるパラメータの一覧を以下に記載しています。
サイクリック通信で取得できるパラメータ一覧
サイクリック通信で取得できるパラメータは、KVシリーズとVSシリーズの間で一定周期ごとに自動で更新されるため、データを読み書きするためのプログラムは不要です。以下に、B000、W000をVSシリーズのリンクデバイスの先頭デバイスに割り当てた場合のデバイスマップを記載しています。
VSシリーズ → KVシリーズ
| 割付 デバイス | 名称 |
|---|---|
| B000 | Trigger Ready |
| ~ | - |
| B008 | Trigger Ack |
| ~ | - |
| B010 | Pass |
| B011 | Fail |
| ~ | - |
| B013 | Result Ready |
| B014 | Run Status |
| B015 | - |
| B016 | Error0 Status |
| B017 | Error1 Status |
| B018 | Command Comple |
| B019 | Command Error |
| B01A | Command Ready |
| B01B | - |
| B01C | Prog Load Comp |
| B01D | Prog Load Comp |
| B01E | - |
| B01F | - |
| B020 | Soft Event 0 A |
| B021 | Soft Event 1 A |
| ~ | - |
| B027 | Soft Event 7 A |
| B028 | Assignable 0 |
| B029 | Assignable 1 |
| ~ | - |
| B03F | Assignable 23 |
| B040 | Tool Judge 0 |
| B041 | Tool Judge 1 |
| ~ | - |
| B05F | Tool Judge 31 |
| W000 | Error0 Code |
| W001 | |
| W002 | Error1 Code |
| W003 | |
| W004 | Program Number |
| W005 | |
| W006 | Total Count |
| W007 | |
| W008 | Command Result |
| W009 | |
| W00A | Command Data 1 |
| W00B | |
| W00C | Command Data 2 |
| W00D | |
| ~ | |
| W014 | Command Data 6 |
| W015 | |
| W016 | From VS Data1 |
| W017 | |
| W018 | From VS Data2 |
| W019 | |
| ~ | |
| W0F0 | From VS Data110 |
| W0F1 |
KVシリーズ → VSシリーズ
| 割付 デバイス | 名称 |
|---|---|
| B060 | Trigger |
| ~ | - |
| B068 | Trigger Disable |
| B069 | Output Disable |
| B06A | Reset |
| ~ | - |
| B072 | Rslt Hndshk Enable |
| B073 | Result Ack |
| B074 | Go to Run |
| B075 | Go to Setting |
| B076 | Error0 Clear |
| B077 | Error1 Clear |
| B078 | Command Request |
| ~ | - |
| B07C | Prog Load Exec |
| B07D | Prog Load Exec SD |
| B07E | - |
| B07F | - |
| B080 | Soft Event 0 |
| B081 | Soft Event 1 |
| ~ | - |
| B087 | Soft Event 7 |
| B088 | Assignable 0 |
| B089 | Assignable 1 |
| ~ | - |
| B09F | Assignable 23 |
| W0F2 | Program Number |
| W0F3 | |
| W0F4 | Command Number |
| W0F5 | |
| W0F6 | Command Param 1 |
| W0F7 | |
| W0F8 | Command Param 2 |
| W0F9 | |
| ~ | - |
| W0100 | Command Param 6 |
| W0101 | |
| W0102 | To VS Data 1 |
| W0103 | |
| W0104 | To VS Data 2 |
| W0105 | |
| ~ | - |
| W01E4 | To VS Data 114 |
| W01E5 |
参考:サンプルプログラム
モード切換制御
プログラム
<ニモニックリスト>
LDP MR000
AND B01A
OR B074
ANB B014
OUT B074
LDP MR001
AND B01A
OR B075
AND B014
OUT B075
動作説明
現在のモード(B014) を実行条件に入れて、モードの切替要求(B074, B075) をONします。
コマンドNo. を指定して撮像指令
プログラム
<ニモニックリスト>
LDP MR100
AND B01A
OR B078
ANB B018
ANB B019
MOV.D DM0 W0F4
MOV.D DM2 W0F6
OUT B078
LDP B019
MOV.D W08 DM100
LDP B018
AND B00
OR B060
ANB B08
OUT B060
動作説明
コマンドNo.(W0F4) とプログラムNo.(W0F6) を指定して、コマンド要求(B078) をON、その後、トリガ(B060) をONします。
結果の取得
プログラム
<ニモニックリスト>
LDP B013
BMOV.D W08 DM200 #10
LDP B013
OR B073
AND B013
OUT B073
動作説明
撮像結果を取得し、取得完了(B073) をONします。
※VSシリーズの出力データを必要に応じて設定する必要があります。
One point
マニュアルレスでラダー作成可能!
オペランド入力時に、デバイスコメントの一部を入力するだけで接点などの入力ができます。(RT エディット機能)
リレー番号を調べる手間がなくなり、プログラム作成工数削減につながります。
参考:通信データの設定
ここでは、VSシリーズとPLC間の通信データの設定方法を説明します。
1ここでは例として、VS Creatorの設定において、以下のデータを出⼒するための設定をおこないます。
「通信」の〔+〕ボタンをクリックすると「ツール⼀覧」ダイアログが表示されます。
「出⼒」タブから「データ出⼒(産業⽤イーサネット)」を選択後、〔追加〕を選択します。