トレース作業の自動化(2/3)

分類:
難易度の高い寸法測定

遠近感を排除した「テレセントリック光学系」

一般的なカメラ(レンズ)や人間の目は、近くのものは大きく、遠くのものは小さく見えるようになっています。これによって遠近感が分かるのですが、この遠近感を排除して、近いものも遠いものもの同じように見えるようにしたのが「テレセントリック光学系」です。

たとえば、さまざまな高さの円柱が立っていたとします。人間の目や通常のカメラであれば、高低差によって写る大きさが変わってしまいます。しかし、テレセントリック工学系であれば、高さによって写りが左右されないので正確な形状と寸法を確認可能です。

遠近感を排除した「テレセントリック光学系」

投影機のそのほかの特長

投影機には、そのほかにも多くの特長があります。たとえば通常のレンズでは周辺部が歪み、暗く写ってしまいますが、投影機はレンズの歪曲収差を抑えています。また、拡大像から実寸を測定するので投影倍率にも高い精度が求められます。それらはすべて、寸法と形状を正確に知るための技術です。

公称倍率(倍率精度)と視野直径ついて

スクリーンに投影された拡大像の実寸を知るために必要なのが公称倍率です。ある倍率のレンズで基準となる寸法の対象物を拡大投影した際に、その寸法との比率のことを差し、以下の計算式により算出できます。

公称倍率(倍率精度)と視野直径ついての数式

また、スクリーンに映し出されている範囲の直径の実数値を視野直径と呼んでいます。視野直径が100φだとすれば、スクリーン直径も100φの範囲が拡大されたものということです。

公称倍率(倍率精度)と視野直径ついての数式

視差について

人間の目は遠近感によって誤差が生じることがあり、スクリーンの数値を読み取る角度によって誤差が発生してしまうこともあります。そのため、できるだけ正面から数値を読み取るようにしましょう。

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