複合材料中の繊維(有機物)の分散状態の可視化
明視野と蛍光を重ねたリアルタイムオーバーレイ機能
材料の強度を上げたり、摩擦係数を高めたりするために、無機材と有機材を混ぜ合わせた材料を、複合材と呼びます。
製造工程の中で、双方を混ぜ合わせて作りますが、ただ混ざっていれば良いわけではなく、均一に混ざっていなければ、狙った特性が出ない場合があります。
性能試験等にて、狙った特性が出ていなかった場合に、混ざり具合がどうなっているか、確認したい、というニーズがあります。
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面積 カウント 総計 9,846,995 µm2 ― 繊維部分 624,498 µm2 1600個 比率 6.34% ―
従来の問題点
顕微鏡観察と言えば、光学顕微鏡、電子顕微鏡が一般的です。
しかしながら、無機材と有機材は、見た目には同一色に見えることも多く、有機材のみについて、どのような分散になっているか、可視化することは困難でした。
オールインワン蛍光顕微鏡 BZ-X800を導入すれば
- 蛍光顕微鏡では、大枠では、有機材は光り、無機材は光りません。その特性を応用し、有機材のみを可視化することが可能です。
- BZシリーズでは、蛍光、光学(明視野)を瞬時に連続撮影し、簡単に重ね合わせ像が得られます。明視野像と蛍光像を重ね合わせることで、全体の形状を見ながら、有機材の分散がよく分かります。
- 光っている部分については、定量解析ソフトでの2値化が非常に手軽に可能なため、物質の個数や、面積といった、数値パラメータでの定量評価も可能となります。
- さらに、大型電動ステージにより、複数画像の自動取得も手軽に行えます。高倍率で見たいが、局所の観察では、全体の傾向がつかめない・・・という大きなサンプルも、倍率にかかわらずに広い視野で撮影でき、正確な評価・判断が可能になります。