商品カテゴリ

コロニーカウンター

自動コロニーカウンターはカメラを用いてシャーレの画像を撮影し、画像処理によりコロニーの数を自動的にカウントします。目視によるカウントに比べ、コロニーの数が多い場合でも短時間でカウントできます。また、目視の場合は検査担当者の熟練度などによりどうしてもカウント結果にバラつきが生じがちですが、自動コロニーカウンターでは、画像の撮影条件や画像処理の設定をうまくあわせることができればバラつきの無い安定したカウントが可能となり、微生物検査業務の大幅な効率化を実現させることができます。

コロニーカウンター

商品ラインナップ

生産終了品

  • たった1秒で自動コロニーカウントを行い、微生物検査を正確に自動化します。独自の光学技術と照明技術、画像認識技術を融合することで、超高精細2000万画素CMOSセンサで微小コロニーも正確にカウントします。また、最適な照明選択でどんな対象物も適切に映し出し正確にカウントし、さらに残渣だけを除外してカウントすることも可能です。カウント結果はそのままデータ化され、手動転記不要で、信頼性の高いデジタル管理を実現します。

    BC-1000 シリーズ - 高精度自動コロニーカウンタ

コロニーカウンターとは、細菌などの微生物が増殖することで形成されるコロニー(集落)の数をカウントするための機器を指し、大別して手動式コロニーカウンターと自動コロニーカウンターに分かれます。
手動式コロニーカウンターは目視によるコロニーカウントを補助するための機器で、微生物を培養するためのシャーレを背面から照らす照明と、小さなコロニーを見やすくするためのルーペを備えたものが一般的で、付属のペンを押しあてることで数字が進むカウンターを内蔵したタイプもあります。
一方、自動コロニーカウンターはカメラを用いてシャーレの画像を撮影し、画像処理によりコロニーの数を自動的にカウントします。目視によるカウントに比べ、コロニーの数が多い場合でも短時間でカウントできます。また、目視の場合は検査担当者の熟練度などによりどうしてもカウント結果にバラつきが生じがちですが、自動コロニーカウンターでは、画像の撮影条件や画像処理の設定をうまくあわせることができればバラつきの無い安定したカウントが可能となり、微生物検査業務の大幅な効率化を実現させることができます。

自動コロニーカウンターのメリット1:短時間でカウントできる

自動コロニーカウンターを利用すれば、目視でのカウントに比べ圧倒的に短い時間でコロニーをカウントすることができます。コロニー数が多くなるほど所要時間には大きな差が生じ、その分の業務効率の改善を見込むことができます。

自動コロニーカウンターのメリット2:バラつきのない安定したカウントが可能

目視でのカウントの正確さは、検査担当者の熟練度に依るところが大きく、同じサンプルでも検査担当者が変わると結果が異なってしまう場合があります。また、小さなコロニーをカウントし続けるという作業は身体的にも精神的にも多大な労力が必要なため、体調や疲労度によっては見落としなどを生じさせてしまう恐れもあります。
自動コロニーカウンターであれば、常に同じ条件でカウントできるため、バラつきのない安定したカウントが可能となります。但し、要件に不足があると期待する効果が得られない恐れがあるため、注意が必要です。

自動コロニーカウンターのメリット3:データ化が容易

自動コロニーカウンターによるカウント結果はそのままデジタルデータ化されます。データは表計算ソフトなどに出力できるようになっていることも多く、記録として残すだけでなく製品ごと、事業所ごとの傾向調査など様々な分析に活用できます。
また、一連の作業がデジタル化されていることから、データの改ざん防止や操作ログの記録(監査証跡)などのシステム化が比較的容易で、21 CFR Part11などへの対応が進めやすいというメリットもあります。

Q.
シャーレ以外の容器でもカウントはできますか?
A.
キーエンスのBC-1000シリーズは、シャーレ以外にもシート型培地やウェルプレートにも標準で対応。それぞれに対応したホルダも標準で同梱しています。
Q.
HACCPってなんですか?
A.
HACCP(ハサップ)とは、1960年代にアメリカで宇宙食の安全を確保するために開発された食品の衛生管理方式です。「Hazard Analysis Critical Control Point」の頭文字をとった言葉で、日本語では「危害分析重要管理点」と訳されます。
従来の衛生管理の方法は、最終製品の一部を抜き取って検査するものでした。一方でHACCP(ハサップ)は、原材料の受け入れから最終製品までの各工程で連続的・継続的に監視し、記録する衛生管理手法です。従来の抜き取り方式に比べて、より安全性が高く、国際基準として多くの国で義務化が進められています。
これまで海外に比べて日本はHACCP(ハサップ)への対応で後れを取っていましたが、日本では2018年に食品衛生法を改正し、2020年からHACCP(ハサップ)義務化の法令を施行。1年間の猶予を経て2021年6月からHACCP(ハサップ)完全義務化とすることで、衛生管理の徹底において国内の事業者の足並みを揃えることとなりました。
Q.
FDAの21 CFR Part11への対応は可能ですか?
A.
BC-1000シリーズはユーザ管理や監査証跡などの機能を有し、21 CFR Part11への対応が可能となっています。またこれ以外にも、FDA BAMやAOAC977.27、GB4789.2、GB7918.2、ISO7218、ISO4833.2、ISO15189など各種規格のカウント方法に準拠しています。
Q.
データインテグリティ(DI)ってなんですか?
A.
データインテグリティ(DI)とは、データが完全で一貫性があり正確であること、つまりデータの信頼性がしっかりと保証されている状態であることを言います。「データの完全性」とも訳され、GMP(Good Manufacturing Practice/医薬品の製造管理及び品質管理の基準)の基本要件となっており、製薬業界においては遵守が求められている概念です。
なお、データインテグリティ(DI)は記録媒体に関係なく対応が求められており、紙媒体・電子媒体どちらの記録方法であっても、しかるべき対策が必要と言えます。

自動コロニーカウンターには、①画像の撮影、②画像処理によるカウントという二つの作業工程があります。それぞれに、最適な結果を得るために必要な様々な要件が存在します。

画像撮影におけるポイント

良い画像を撮影するために必要なものは?と聞かれたとき、画素数を最初に思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。もちろん画素数は重要な要素の一つですが、自動コロニーカウントに適した画像を得るためには以下の点についても十分なチェックが必要です。

シャーレ全域において歪みがなく、高解像度なレンズを搭載しているか?

像面湾曲収差や歪曲収差が十分に補正できていないと、視野周辺部にいくにしたがい画像にずれや歪みが生じ、カウント結果に影響を与える恐れがあります。また、画像解像度はカメラとレンズのうちいずれか解像度の低い方に依存しますので、画素数が高くてもレンズ光学系の解像度が不足していれば、十分な画像解像度は得られません。

シャーレ全体を均一に照らせる照明を搭載しているか?

照明にムラがあると、位置によってコロニーの見え方に違いが生じてしまい、カウント結果に悪影響を与える恐れがあります。また、シャーレの置き方を変えると見え方が変わってしまい、同じサンプルでもカウントのたびに結果が異なるといった問題が生じる恐れもあります。

様々な菌種、培地に対応できる照明を搭載しているか?

菌種や培地によっては、シャーレ正面から照明を当てたほうがよいもの(落射照明)、裏側から照明を当てたほうがよいもの(透過照明)などがあります。また、単純に照明を当てるだけでなく、拡散させてやわらかい光を当てた方が良い場合もあります。照明条件を柔軟に変更できる照明系を搭載していれば、自動カウントに最適な画像を得られやすくなります。

誰にでも簡単に撮影条件が設定できるか?

実際の微生物検査では、製造計画にもとづいて様々なサンプルを連続的にカウントすることが多いと思われます。検査の都度、時間をかけて照明条件を合わせ込むのでは、せっかくの自動カウントも効果は激減してしまいます。設定の簡便さはもちろん、条件の再現などが可能であれば作業効率の向上に役立ちます。

画像処理(カウント条件の設定)におけるポイント

コロニーには様々な形態があり、目視カウントの場合は経験や知識をもとに判断してカウントをしています。自動カウントにおいては、そのさまざまな形態を色相や彩度・明度などの色情報や、面積や円形度などの形状情報など様々なパラメータに分解し、それらにしきい値を定めることでカウント対象を決定しています。これらのパラメータを全て個別に設定することは非常に煩雑で困難な作業となるため、できる限り簡略化したインターフェイスで設定が進められるように設計されていることが、運用面を考えると望ましいと言えます。

食品、医薬品、化粧品をはじめとした産業分野から、医学、薬学などのアカデミア分野まで、ライフサイエンス業界での用途事例や解析手法等に関する情報を公開しています。コロニーカウントなどの微生物試験から、蛍光顕微鏡を用いた細胞観察まで幅広くご紹介しています。

BC-1000シリーズは、デジタルマイクロスコープやオールインワン蛍光顕微鏡などの開発を通じて培ってきたレンズ光学技術、照明技術、画像処理技術を基盤技術としています。顕微鏡の原理や種類、観察の方法や技術、関連機器や技術用語などの基礎知識を「顕微鏡入門ガイド」として公開しております。観察事例も画像入りで豊富にご紹介しておりますので、是非参考にご覧ください。