ファンデーションは、肌を美しく整えるだけでなく、肌を保護する効果もあります。ファンデーションは、主に、粉体・油分・水分から構成されており、その成分の配合でさまざまな種類のファンデーションが製造されています。ここでは、ファンデーションの概要とデジタルマイクロスコープでの観察・測定事例を紹介します。

中空糸のデジタルマイクロスコープでの観察・測定

ファンデーションとは

ファンデーションには、しみやそばかすなどを隠し肌を美しく見せたり、紫外線などから肌を守る効果があります。主に、粉体(色を付けるための顔料)・油分・水分から構成されており、油分の含有量の違いで化粧崩れのしやすさが変化します。

ファンデーションの種類と特徴

エマルジョンファンデーション
粉体・油分を混ぜ固めたファンデーションです。スポンジやブラシで伸ばして仕上げるので、濃さが調整しやすく、カバー力の高いファンデーションです。
スティックファンデーション
粉体・油分を混ぜ、スティック状に固めたファンデーションです。スティックから直接伸ばして仕上げるので、濃さが調整しやすく、カバー力の高いファンデーションです。
クリームファンデーション
エマルジョンファンデーションやスティックファンデーションより水分量が多く、保湿力の高いファンデーションです。長時間乾燥を感じにくく、乾燥肌の人に適しています。
リキッドファンデーション
クリームファンデーション同様、乾燥した肌にも乗りやすいファンデーションです。スポンジやブラシを使用しなくても綺麗に仕上がります。
パウダーファンデーション(プレスドパウダー)
粉体をプレスして固めたファンデーションです。軽めに仕上げたい人に適していますが、乾燥肌の人には向きません。
パウダーファンデーション(ルースパウダー)
粉体を固めていないファンデーションです。軽めに仕上げたい人に適していますが、乾燥肌の人には向きません。

ファンデーションの役割

美肌効果
肌の表面を整え、しみやそばかすを隠すことができます。
保湿性
保湿力、カバー力があるため、乾燥肌に効果があります。
肌の保護
紫外線・ホコリ・花粉・PM2.5・細菌から肌を守ることができます。
エイジング効果
美容成分を加えることで、健康肌を保つことができます。

ミネラルファンデーションとは

ミネラルファンデーションは、ミネラルを主成分としているため、保存料も必要なく、一般的なファンデーションより肌への負担が少ない特徴があります。また、油性ではないため、クレンジングが不要なメリットもあります。

代表的なミネラル成分と特徴

酸化チタン
紫外線(特にUV-B)の錯乱効果がある白色顔料。
酸化亜鉛
紫外線(特にUV-A)の錯乱効果がある白色顔料。
酸化鉄
色調節用の着色顔料。
マイカ
ツヤやなめらかさを演出します。
シリカ
吸湿性に優れ、柔らかい質感にします。

デジタルマイクロスコープによるファンデーションの観察・測定事例

キーエンスの4Kデジタルマイクロスコープ「VHXシリーズ」を用いたファンデーションの観察・測定の最新事例を紹介します。

ファンデーション塗布前後の観察
ZS-20 50x マルチライティング画像 左:塗布後 右:塗布前
マルチライティング機能を使用することで、きめ細かさや塗り具合が明確にわかります。
ファンデーション塗布後の表面観察
VH-Z20 30x 50x 100x 150xリング照明
深度合成機能で、ファンデーションのパウダーが観察可能です。
肌の3Dプロファイル計測
VH-Z20 100x リング照明
レプリカを使用することなく肌の3Dプロファイル測定が可能です。
ファンデーションの詰まり具合の3Dプロファイル計測
ZS-200 500x リング照明
3Dプロファイル計測で毛穴の詰まり具合が定量化できます。
ファンデーション塗布後の表面観察
VH-Z20 20x リング照明 通常画像
Optical Shadow Effect Mode画像
Optical Shadow Effect Mode カラー画像
Optical Shadow Effect Mode カラーマップ画像
Optical Shadow Effect Modeで肌のきめ細かさやファンデーションの乗り具合を可視化できます。