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静電気測定器 / 静電気センサ

静電気の発生箇所や帯電量を正確に測定できる静電気測定器 / 静電気センサ。除電効果の確認や帯電量の定常的な管理に使用します。場所を選ばずに測定できるハンディタイプと、製造ラインを流れるワークの帯電量を常時測定できるインラインタイプをご用意しています。

静電気測定器 / 静電気センサ

商品ラインナップ

生産終了品

  • SK シリーズ

    静電気測定器 SKシリーズは、静電気と湿度を同時に測定できる静電気測定器 / 静電気センサです。静電気の発生は湿度と密接な関係にあり、SKシリーズで静電気と湿度を同時に測ることによって、対象物の近辺の帯電環境を把握することができます。また、対象物までの距離が変わると誤差が発生していたこれまでの静電気測定器に対し、ラインに設置するタイプのSKシリーズは、距離によって変化する静電気の測定値を補正する機能を搭載しています。さらに、手に持って測りたい場所で使えるハンディタイプもあり、目的に応じて選択することができます。これらの機能により、静電気によるトラブルが発生しやすい状態かどうかを、より詳しく正確に把握することができます。

    多彩なラインナップ

    持ち運びできて気軽に静電気を測定できる「ハンディタイプ」や、インラインで静電気を常時監視する「小型固定タイプ」など、用途に合わせてお選びいただけます。

    詳しくは、カタログ(PDF)をダウンロードしてご覧ください。
    ハンディタイプ

    持ち歩きができて簡単に測定したい場合に最適
    付属のプレートでイオナイザの性能や経年劣化も診断可能。

    小型固定タイプ

    常時測定する場合や複数連結して測定する場合に最適

    静電気 + 湿度同時計測

    静電気と湿度を同時に計測することで、静電気によるトラブルが発生しやすいポイントかどうかをより詳しく把握るため、最適な静電気対策を検討することができます。

    詳しくは、カタログ(PDF)をダウンロードしてご覧ください。
    SK シリーズ - 静電気測定器

静電気測定器 / 静電気センサは「表面電位計」または「静電電位測定器」とも呼ばれ、静電気の量を調べる専用の測定器です。導体に帯電体を近づけると互いに引き寄せ合う静電誘導現象を利用し、静電気の量を測定します。測定は非接触で行い、測定したいワークに向けるだけで静電気の量を測ることができます。
静電気測定器 / 静電気センサの構造は、測定対象物に向けるセンサ部と、センサ部から得た信号を計算し表示するアンプ部で構成されています。また、この両方が一体になったハンディタイプもあります。

センサ部とアンプ部
ハンディタイプ型

静電気測定器 / 静電気センサの測定原理

静電気測定器 / 静電気センサには電界強度を測定する検出電極があり、帯電しているワークからの電界強度を受けると検出電極に誘導電荷が発生します。誘導電荷によって電流が発生し、その電流を交流電圧信号に変換して、この交流信号から帯電電位を検出します。
静電気測定器 / 静電気センサは、測定するワークまでの距離が遠いと測定値が小さくなり、近いと大きくなります(距離依存性)。また、検出範囲よりもワークが大きい場合は正確に測定することができますが、小さいときは測定値が小さくなります(被測定対象物の大きさ依存性)。

キーエンスの静電気測定器 SK-050/1000シリーズは、距離による誤差を自動で補正する距離補正機能を備えており、アンプに設置距離を入力することで、かんたんに測定誤差を補正することができます。

静電気測定器 / 静電気センサのメリット1:ピンポイントで静電気を測定できる

同じ室内でも、静電気の強さは位置によって異なります。さらに、個々の部品の帯電量も異なります。ハンディタイプの静電気測定器 / 静電気センサなら、必要なときに測定したい部分をピンポイントで測定し、正確な静電気量を把握することができます。

部屋全体を除電していても、たとえば組立作業での摩擦や剥離・接触によって部品が帯電します。部品が帯電すると、静電気によりホコリや粒子状のゴミが引き寄せられて付着します。ゴミが付着した状態の部品が、そのまま次の工程へ流れていくと、製品にゴミが混入してしまいます。
この場合、組み立てる部品の帯電量をハンディタイプの静電気測定器 / 静電気センサで測定します。そして、帯電量が許容値を上回る場合は、ゴミが付着する可能性が高いため、除電器(イオナイザ)で除電するなどの静電気対策を採ります。このように、ハンディタイプの静電気測定器 / 静電気センサを使うと、ゴミの付着や混入を未然に防ぐことが可能になります。

静電気測定器 / 静電気センサのメリット2:複数箇所の静電気を測定できる

製造ラインで効果的な静電気対策を行うには、摩擦や剥離・接触によって各所で発生する静電気を正確に測定する必要があります。複数台の静電気測定器 / 静電気センサを設置することで、各所に発生する静電気を測定することができます。

静電気の発生は、摩擦や剥離・接触が原因であるため、製造工程の各所で発生します。製造ラインに多くの静電気測定器 / 静電気センサを設置し、各所で発生する静電気を正確に測定することで、除電器(イオナイザ)を制御したり除電効果を確認することができます。また、静電気測定を継続し蓄積したデータを解析することで、たとえば気候変動による湿度の変化と静電気量の関係を把握し、新たに静電気対策が必要な箇所を発見することも可能です。
このように、製造ライン各所の静電気を測定することで、トラブルを防ぐだけでなく除電器(イオナイザ)の効果や、現在の静電気対策の状況を確認することができます。

静電気測定器 / 静電気センサのメリット3:静電気と湿度が同時に測定できる

湿度と静電気の間に密接な関係があることは知られていますが、その関係を明確にすることは困難です。湿度と静電気を同時に測定できる静電気測定器 / 静電気センサなら、その関係を正確に把握することができます。

静電気は、湿度が60%RHを超えると発生しにくくなります。また、温度が変化すると湿度も変化するため、同じ室内でも場所により湿度は異なります。たとえば、一般に、製造装置周辺は比較的温度が高いため、湿度が低くなる傾向があります。したがって、湿度は空間全体を測定するのではなく、測定対象物があるポイントの湿度をベストな状態に保つことが重要です。
静電気測定器 / 静電気センサで静電気と湿度を同時に測定することで、空気が乾燥しているなど静電気によるトラブルが発生しやすい箇所かどうかを明確にすることができます。そしてこれらのデータを基に、帯電の予防対策や除電器(イオナイザ)による除電対策など、最適な静電気対策を検討することができます。

静電気測定器 / 静電気センサの業界別導入事例

食料品・医薬品業界

食料品・医薬品業界で特に注意が必要な静電気トラブルには「飛び出し」があります。たとえば、錠剤をパーツフィーダなどで搬送すると、ガイドレールで摩擦帯電します。帯電したフィルムと錠剤が反発するとポケットから飛び出してしまいます。画像処理や画像判定センサによる検査では不良防止は不可能で、トラブルのたびに製造ラインを停止したり不良品を取り除いたりする作業が必要であるため、稼働率が低下します。
インラインタイプの静電気測定器 SK-050/1000シリーズでパーツフィーダなどの搬送工程の静電気を測定し、測定値が上限に達した時点で除電器(イオナイザ)を起動し静電気を除去することで、トラブルを防止することができます。

電気機器業界

電気機器業界で特に注意が必要な静電気トラブルに、「静電破壊(ESD破壊)」があります。たとえば、セル工程の作業で基板洗浄スプレーを噴き付けたあと、作業者(リストストラップで接地している)が基板を持ち上げると、作業者と基板との間で放電して、実装されているIC部品が破損することがあります。これは、基板洗浄スプレーによって基板が帯電したためです。アース(接地)をとるなどの対策が考えられますが、アースは絶縁体に効果がありません。
ハンディタイプの静電気測定器 SK-Hシリーズで基板の静電気を測定し、帯電しているようであれば除電器(イオナイザ)で除電することで、放電を防止することができます。これにより、セル工程での静電気対策効果を上げ、歩留まりを向上させることができます。

自動車業界

自動車の塗装工程で特に注意が必要な静電気トラブルには、「ホコリやゴミの付着」があります。成形後のバンパーは帯電しているため、塗装工程へ搬送する途中にホコリなどのゴミが付着します。付着したゴミは静電気により強く貼り付いているため、外力を与えないと取れません。また、エアブローなどで除去しても再付着します。そして、ゴミが付着している状態で塗装すると、塗装ムラや凹凸が発生します。
インラインタイプの静電気測定器 SK-050/1000シリーズで成形後のバンパーの静電気を測定し、測定値が上限に達した場合は除電器(イオナイザ)を起動し静電気を除去します。これにより、エアブローで除去したゴミやホコリの再付着を防止することができます。同時に、静電気による塗料の吹付ムラを防ぐこともできます。

Q.
なぜ、静電気を測定しなければならないのでしょうか?
A.
静電気は、ホコリなどの異物の付着や搬送トラブル、静電破壊(ESD破壊)、電子機器・装置の誤作動、塗布・印字トラブルの原因になります。たとえば、異物付着は、異物混入による不良品の原因になります。また、搬送トラブルは包装不良やチョコ停による稼働率の低下、静電破壊は歩留まりの悪化や静電破壊による電子部品破損コストの発生などの原因になります。
このようなトラブルを未然に防ぐには、インラインでは静電気が発生する箇所に静電気測定器 / 静電気センサを設置し常に静電気を測定、静電気の発生箇所は除電器(イオナイザ)で除電します。また、オフラインでも部品や装置の静電気をピンポイントで測定し、除電器(イオナイザ)で除電することで、効率的な静電気対策が実現します。
Q.
なぜ静電気があると異物が付着するのでしょうか?
A.
導体の場合、帯電した物質(異物やホコリ)が近づくと導体の中で静電誘導が発生し、表面が帯電したような状態になります。この静電誘導による電位と異物やホコリなどの静電気によって、引き寄せあう力(クーロン力)が発生し付着します。このとき、付着する力の強さは対象物が導体なのか絶縁体なのかによって異なります。
たとえば、フィルムやシート材など、表面積/質量の比が大きい絶縁体の場合、クーロン力はその物体に作用する重量よりはるかに大きくなります。また、湿度によって静電気の大きさは変わります。このため、静電気による異物付着を防止するには、静電気と同時に、湿度の測定も重要です。
Q.
静電破壊はどのようなメカニズムで発生するのでしょうか?
A.
静電破壊(ESD破壊)は、帯電した電子部品が接地または接地された導体に接触したときに発生します。帯電した電子部品が接地された導体に接触すると、電子部品内部の回路に急激な電流が流れます。そして、この電流の流れにより電子部品内部回路の配線が溶けて、ショートや断線が発生します。
静電破壊の原因には、静電気を帯びた人からの放電(人体帯電モデル)や金属体・導電体からの放電(マシンモデル)、デバイス自身の帯電(デバイス帯電モデル)などがあり、これらによるトラブルを避けるためにも、その原因となる物体の静電気測定は必要であるといえます。

製造現場の見えない恐怖、静電気。発生のメカニズムや帯電のしくみ、障害例を学ぶことで効果的な対策を。用語集や業界別導入事例もあり、現場で役立つ情報が満載です。

  • 静電気が発生するメカニズムや性質、電撃の強さ、アースとの関係といった基礎知識から、静電気トラブルの対策までをわかりやすく紹介。これから静電気対策をされる方や、さらなる対策をお考えの方にとって必読の1冊です。

    静電気の教科書
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    業界別 静電気対策事例集
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    SKシリーズ 静電気測定器をネットワーク化するメリット