バーコードリーダの技術と正しい使い方CCD定置型バーコードリーダ

CCD定置型バーコードリーダとは

光源にレーザではなく、LEDを使用し、受光素子として「CCDイメージセンサー」を使用しているものをCCDバーコードリーダと呼びます。
このCCDバーコードリーダの一般的な読み取り原理と特性について解説します。

読み取り原理

CCD定置型バーコードリーダは、「光源用LED」「レンズ」「CCDイメージセンサー」から構成されます。以下のような原理でバーコードの読み取りを行います。

読み取り原理
  1. ①光源用LEDよりバーコード上に光を照射します。その時、光源用LEDをパルス発光させます。

    このパルス発光が速いと、カメラのフラッシュと同じで、高速で移動しているものが止まって見えるため、移動体の読み取りに有利になります。

  2. ②その乱反射光をCCDイメージセンサーで画像として受光します。

    光源用LEDは広い範囲で照射されますが、画像として受光しているのは、受光軸(受光ライン)上だけです。
    この受光軸上にバーコードがないと読み取れません。

  3. ③CCDイメージセンサー上のバーコードの画像データを端から端にスキャンし、アナログ波形を取得します。

    それがCCDバーコードリーダの場合のスキャン数になります。このスキャン数が速ければ安定した読み取りが行えます。

  4. ④アナログ波形をデジタル波形に変換します(A/D変換)。
  5. ⑤これをバーコードの規則に従いコード化(デコード)し、RS-232Cなどより外部に読み取りデータとして通信出力します。

取り付けの注意点

レーザ式バーコードリーダの場合は、レーザスキャン上にバーコードが存在しないと当然読み取ることができません。

CCDバーコードリーダの場合も、下図のように「受光軸」といわれる乱反射光を受光することができる直線軸が存在します。LED照射範囲内であってもこの受光軸上にバーコードが存在しないと読み取ることができないのです。

LED照射範囲と受光軸
LED照射範囲と受光軸

受光軸は目で確認することはできません。
実際に読ませるか図面上で位置合わせを行う必要があります。

また、レーザ式バーコードリーダと同じように、受光軸がバーコードラベルに対して直角になるように設置すると、正反射の影響で読み取ることができません。必ず下図のように傾けて設置する必要があります。

当社製CCDバーコードリーダBL-180は10°以上傾けて設置してください
CCD定置型バーコードリーダを取り付ける場合は、以下の注意が必要です。
受光軸上にバーコードが存在するように設置してください。
受光軸がバーコードに対して10°~15°程度の角度がつくように設置してください。

CCDバーコードリーダの特性

前述のように、CCDバーコードリーダもレーザ式バーコードリーダと同じように正反射領域を避けるため、本体を傾けて設置する必要があります。また、金属面の影響、バーコードの色による読み取りの違いなどはレーザ式と全く同じです。
ただし、レーザ式との違いは、

  • 読み取り距離が限定される
  • 移動体読み取りに適さない(一般的に)
  • 読み取れるラベル幅が小さい
  • ラスタースキャンができない

という4点があげられます。この点について以下に説明します。

読み取り距離が限定される理由

CCDバーコードリーダは、カメラと同じように、読み取りたいバーコードの画像をレンズを使い、CCDイメージセンサ上に結像させているため、焦点(ピント)が合っていないと読み取ることができません。
この焦点が合っている距離を「フォーカルプレーン」と呼びます。

読み取り距離が限定される理由

もし、バーコードの距離がフォーカルプレーンからはずれてしまうと、ピンぼけの状態になり、読み取ることができなくなります。

読み取り距離が限定される理由

このようにピントが合っている距離に設置しなければならないため、読み取り距離が限定されてしまうのです。

移動体読み取りに適さない理由

CCDバーコードリーダは、パルス発光させたLED光をバーコード上に照射して、その反射光を受光することでバーコードを読み取っています。

移動体読み取りに適さない理由

このLEDの点灯時間が1ms(1/1000秒)であったとします。1msの間にバーコードのナローバー幅分、例えば0.25mm移動してしまうと、下図のように画像が重なりあってしまい、読み取れなくなります。

移動体読み取りに適さない理由

つまり、0.25mm/1ms=0.25m/sで、1秒間に25cmも移動してしまうと全く読み取りができないということになります。このように、LED光を高速パルス発光させてはいますが、移動体の読み取りには適さないのです。
同じ理由でバーコードが細かく震動していても読み取りできないことがあります。

一般的なCCDバーコードリーダは、速いものでもパルス発光時間は約1msで、全くパルス発光していないものも存在します。CCDバーコードリーダの高速読み取り性能は、LED光のパルス発光時間で決まるといえます。

  • 当社製CCDバーコードリーダBL-180/185は、LEDの点灯時間が200μs(2/10000秒)と非常に短いため、高速読み取りが可能です(ナローバー幅0.25mm、7桁のCODE39の場合、80m/分まで対応できます)。
  • レーザ式バーコードリーダについては、BL-1300(500スキャン)を例にすると、ナローバー幅0.25mmのバーを1本スキャンする時間は約2.5μsと非常に高速ですので、多少バーコードが移動したとしても、問題なく読み取れるのです。

読み取りできるラベル幅が小さい理由

LEDの照射範囲は、レーザ式バーコードリーダのように広範囲なエリアを照射できないため、最大ラベル幅はバーコードリーダ自身の大きさに左右されます。

読み取りできるラベル幅が小さい理由

ラスタースキャンできない理由

レーザ式バーコードリーダではレーザ光を上下に振らせるとラスタースキャンになりますが、CCDバーコードリーダでは受光軸を上下するような構造にしないとラスタースキャンにはなりません。このためには、レンズ、CCDなどの部品が上下動するような機構を設ける必要があります。しかし、これでは非常に大型で高価なもの になってしまいCCDバーコードリーダのメリット(安価、小型)が無くなってしまいます。
このため、シミ、カケなどの多いバーコードを停止した状態で読み取る場合は、信頼性が若干落ちます。

ラスタースキャンできない理由

ただし、CCDバーコードリーダの受光軸の太さは1mm弱であり、レーザ式バーコードリーダのスポット径(0.2mm)の約5倍程度あるため、シミやカケがあってもそれを平均化して読み取ることができます。
つまり、レーザ式バーコードリーダのシングルスキャンタイプに比べると、CCDバーコードリーダの方がシミやカケに強くなります。

CCDの場合
CCDの場合、多少のシミ、カケはキャンセルできます。
レーザの場合
レーザの場合、多少のシミ、カケでも読み取りに影響を受けます。

レーザ式とCCD式のメリット、デメリット

レーザ式とCCD式のメリット、デメリットを以下にまとめています。
用途により、使い分けてください。

メリット デメリット
レーザ式
  • 長距離読み取り可能
  • 読み取り範囲が広い
  • 移動体読み取り可能
  • ラスタースキャン可能
  • 一般的にCCD式より高価
  • モーターなどの駆動部品があるため、振動・衝撃に注意が必要
CCD式
  • 小型
  • 安価
  • 駆動部品がない
  • 読み取り距離が限定される
  • 移動体読み取りに適さない
  • 読み取りラベル幅が小さい
  • ラスタースキャンができない

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