工作機械業界

従来、工作機械と産業用ロボットは明確に区別され、個別のものとして扱われてきました。しかし近年は、切削や穴あけなどを行う工作機械と産業用ロボットの協調がトレンドになっています。以前であればNC工作機械などに素材をセットする作業(ロード・アンロード)は、ロボットでは難しく熟練の職人が行っていました。しかし、近年は産業用ロボットやロボットビジョンシステムが進化し、この作業を産業用ロボットに置き換えることでタクトタイム短縮・安定生産を実現した事例も増えています。こちらでは、工作機械業界におけるロボットビジョンシステムの具体的な活用事例、従来の課題と導入のメリットなどをご紹介します。

ワーク投入から払い出しまで自動化したミニロボットセル

ワーク投入から払い出しまで自動化したミニロボットセル

多品種変量生産のニーズに対応した生産方式として「セル生産方式」があります。電子デバイス業界では一般的ですが、その部品を生産する工作機械業界でもセル生産方式へシフトする動きが活発化しています。一般的にセル生産方式は、ベルトコンベアを取り除き、ワークを手送りするラインを指し、「U字ライン」「二の字ライン」と呼び、一人で生産を行う方式を「一人屋台方式」とも呼びます。メリットは多品種少量生産に適していることですが、一人または少人数で他工程を担当するので作業者のスキルに依存し、ロボットによる自動化が難しいというデメリットがあります。

しかし、ロボットビジョンシステムの進化により、現在ではセル生産方式の自動化も進んでいます。省スペースに加工機・ロボットを配置したミニロボットセルが代表例です。従来は、加工機へのセット(ロード・アンロード)、バリ取り、検査などを人間が行っていましたが、これらの作業を垂直多関節ロボットおよびロボットビジョンシステムが担当。コンテナからワークを取り出し、工作機械に投入し、加工後のバリ取り・箱詰め、払い出しまで自動化。従来のように人間がロード・アンロードしなくて良いので大幅な省人化・効率化が可能になり、作業者のスキルに影響を受けないので品質の安定にもつながります。

キーエンスのロボットビジョンシステムは、さまざまなメーカーのロボットに直接接続でき、既存のセル生産方式システムに追加することで自動化または省人化が実現可能。最小限の手間と費用で導入できます。

自動車用部品の多品種生産NC加工機の切削加工指示

自動車用変速装置の部品加工を行う、NC工作機への切削加工指示にロボットビジョンシステムを導入した活用事例です。製品加工では、表面・背面の加工を行うために2台のNC加工機を使用し、それぞれのNC加工機へのセット(ロード・アンロード)および運搬搬送は人の手で行っていました。しかし、類似製品の新機種追加などで段取り替えの手間が増え、多品種生産によって混入などのリスクが増大しました。そこでロボットビジョンシステム導入し、画像処理によるワークの判別、判定識別情報によるNCプログラムの呼び出し、ロボットアームによるハンドリングの自動化などを実施しました。

ロボットビジョンシステム導入後は、ストックされたワークを画像処理で品種判定し、品種にあわせて最適なNCプログラムを呼び出し、切削加工指示を行います。これにより品種切り替えによる段取り替えの手間がゼロになり、異種混入などのリスクも抑えることが可能。異種混流生産が可能になり、作業員の大幅な削減、品質・生産性向上につながりました。

キーエンスのロボットビジョンシステムは、ロボットメーカー各社の標準コントローラに直接接続できるので、既存設備を利用しながら最小限のコストで導入が可能。動作フローを指定するだけで自動的にロボットプログラムを作成する機能もあるので設定の手間もかからず、オートキャリブレーション機能によりティーチングの手間も大幅に削減できます。

CNC加工機へのロード・アンロード

通常、人間の手によって行われるCNC加工機へのセット(ロード・アンロード)をロボットビジョンシステムで自動化した活用事例です。バラ積みになったワークの供給からCNC加工機へのロード・アンロード、検査までを自動化。キーエンスのロボットビジョンシステムは、各メーカーのロボットに直接接続でき、31〜2100万画素まで豊富なロボットビジョンシステム用カメラをラインアップしているので、既存システムを最小限の手間・費用で自動化することが可能です。

マシニングセンタへのロード・アンロード

ロボットビジョンシステムを活用し、マシニングセンタへの部品供給作業を自動化した事例です。ロボットビジョンシステムで供給するワークの向きを判別し、マシニングセンタの回転テーブルに部品を供給します。また、加工後のワークの取り出しまでロボットで行うことで無人作業を実現し、省人化・作業効率の向上を実現しました。キーエンスのロボットビジョンシステムは、各メーカーのロボットに直接接続できるので、現在利用しているロボットに導入することができ効率的です。また、オートキャリブレーション機能によってティーチングも不要なので、経験の少ない作業者でも安心して使用することができます。

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