CHAPTER 5

切削加工の計算式

切削速度(vc)

切削速度(vc)
  • π(3.14):円周率
  • Dm(mm):被削材直径
  • n(min-1):主軸回転速度
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主軸回転速度と被削材の外径から切削速度を求める式です。
たとえば、
被削材の直径(Dm)=Φ60mm
主軸回転速度(n)=500min-1
の場合、切削速度(vc)は約94m/minになります。

送り(f)

送り(f)
  • l(mm/min):1分間当たりの切削長さ
  • n(min-1):主軸回転速度
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主軸の回転速度と1分間に切削する長さから、1回転当たりの送り量を求める式です。
たとえば、
1分間の切削長さ(l)=150mm/min
主軸の回転速度(n)=600min-1
の場合、1回転当たりの送り量(f)は0.25mm/revになります。

切削時間(Tc)

切削時間(Tc)
  • lm(mm):工作物の長さ
  • l(mm/min):1分間の切削長さ
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工作物の長さと主軸の回転速度から、切削時間を求める式です。
たとえば、
送り量(f)=0.2mm/rev
主軸回転速度(n)=1100min-1
工作物の長さ(lm)=120mm
の場合、まず1分間の切削長さを回転速度と送り量から計算します。
1分間の切削長さ(l)=n×f
=0.2×1100=220mm/min
これを公式に代入すると
Tc=lm÷l
=120÷220
=0.55(min)×60
=33(sec)
切削時間(Tc)は約33秒になります。

理論仕上げ面粗さ(h)

理論仕上げ面粗さ(h)
  • f(mm/rev):1回転当たりの送り
  • Re(mm):インサートのコーナー半径
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インサートの刃先コーナー半径と1回転当たりの送り量から、理論仕上げ面粗さを求める式です。
たとえば、
1回転当たりの送り量(f)=0.1mm/rev
インサートの刃先コーナー半径(Re)=0.5mm
の場合、理論仕上げ面粗さ(h)は2.5µmになります。

旋削加工の所要動力(Pc)

旋削加工の所要動力(Pc)
  • ap(mm):切り込み
  • f(mm/rev):1回転当たりの送り
  • vc(m/min):切削速度
  • Kc(MPa):比切削抵抗
  • η:機械効率係数
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切り込み、1回転当たりの送り、切削速度、比切削抵抗と機械効率係数から、旋削加工の所要動力を求める式です。
たとえば、
切り込み(軟鋼:ap)=5mm
1回転当たりの送り量(f)=0.1mm/rev
切削速度(vc)=140m/min
機械効率係数(η)=80%(0.8)
とし、
比切削抵抗(Kc)=3610MPa
の場合、旋削加工の所要動力(Pc)は5.26kwになります。

Kcの値(切削)

被削材材質 引張り強さ(MPa)および硬さ 各送りに対する比切削抵抗Kc(MPa)
0.1(mm/rev) 0.2(mm/rev) 0.3(mm/rev) 0.4(mm/rev) 0.6(mm/rev)
軟鋼 (SS400、S10C等) 520 3610 3100 2720 2500 2280
中鋼 (S45C、S50C等) 620 3080 2700 2570 2450 2300
硬鋼 (S55C、S58C等) 720 4050 3600 3250 2950 2640
工具鋼 (SK材等) 670 3040 2800 2630 2500 2400
工具鋼 (SKS材等) 770 3150 2850 2620 2450 2340
クロムマンガン鋼 (MnC材等) 770 3830 3250 2900 2650 2400
クロムマンガン鋼 (MnC材等) 630 4510 3900 3240 2900 2630
クロムモリブデン鋼 (SCM材等) 730 4500 3900 3400 3150 2850
クロムモリブデン鋼 (SCM材等) 600 3610 3200 2880 2700 2500
ニッケルクロムモリブデン鋼 (SNCM415等) 900 3070 2650 2350 2200 1980
ニッケルクロムモリブデン鋼 (SNCM439等) 352HB 3310 2900 2580 2400 2200
硬質鋳鉄 46HRC 3190 2800 2600 2450 2270
ミーハナイト鋳鉄 (FC350等) 360 2300 1930 1730 1600 1450
ねずみ鋳鉄 (FC250等) 200HB 2110 1800 1600 1400 1330

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