安全規格の歴史

安全規格の歴史や背景、国際規格の変遷について説明します。

安全への関心が高まった背景

第2次世界大戦後、戦争の一因となった1930年代の世界恐慌と、それに伴う保護貿易主義の台頭を反省とふまえ、円滑な国際貿易を実現するために1947年にジュネーヴで23ヶ国により貿易交渉協議が実施されました(日本は未参加)。

この協議では関税及び貿易に関する一般協定(通称:GATT)」が締結、発行されました。後に、1994年の「GATT ウルグアイ・ラウンド」でこの協定の義務の明確化と強化が改訂合意され、同年に「TBT協定」として制定されました。ここには日本も参加しています。

TBT協定の制定を受け、翌年に自由貿易を目的とした国際機関「WTO(World Trade Organization 世界貿易機関)」が創設されました。この結果、TBT協定はWTO協定に整合化され、「WTO/TBT協定」として表現されるようになりました。

この「WTO/TBT協定」は加盟国に強制規格、任意規格、適合性評価手続きなどの制定にあたっては、ISO規格やIEC規格などの国際規格に整合化させて制定することを義務付けています。こういった背景からJISの国際規格(ISO/IEC)への整合化が検討され出しました。

ISO/IEC規格を使う理由

こういった背景から、世界各国で各国の基準・規格を国際規格ISO/IECに整合させる動きが加速されました。その結果、設備や機械をISO/IEC規格に適合させることで、各国の技術基準に適合させることが基本的に可能になっています。(各国固有の要求事項も認められるため、原則論としての解釈)

ISO/IEC規格を使う理由

これまでの歴史

これまでの歴史

  • ※1 IEC61508……電気・電子・プログラマブル電子安全関連系の機能安全
  • ※2 ISO12100-1/2……機械類の安全性-設計のための基本概念、一般原則
  • ※3 ISO13849-1:2006…制御システムの安全関連部 第1部 設計のための一般原則
  • ※4 ISO12100:2010…2003年に制定されたISO12100シリーズと2007年に制定されたISO14121-1の技術的内容を変更することなく統合した規格
  • ※5 ISO13855:2010…人体部位の接近速度に基づく安全防護物の位置決め

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