RFタグとは?
このページでは、RFタグの基礎知識と「パッシブタグ」「アクティブタグ」「セミアクティブタグ」の3種類のRFタグの違いについてわかりやすく解説します。
電波や電磁波を用いた無線でデータのやり取りを行うRFIDにおいて、RFタグはデータの入っている部品を指します。ちなみにRFタグは、「専用タグ」「RFIDタグ」「ICタグ」「IDタグ」「電子タグ」「非接触タグ」「無線タグ」「無線ICタグ」「トランスポンダ」など、さまざまな名称で呼ばれていますが、こちらではJIS(日本産業規格)で定められている「RFタグ」という呼称で統一しています。
また、樹脂フィルム(PETフィルムなど)の上にアンテナ付きICチップを配置し、ラベル化したものを「RFインレット(インレイ)」「RFIDインレット(インレイ)」と呼びます。このRFインレットを使用用途に応じて、タグ型に加工されたものの総称がRFタグです。また、非接触型ICカード(交通系ICカードや電子マネーなど)は、RFインレットを埋め込んだカード型端末になります。
そしてRFタグは、大きく「パッシブタグ」「アクティブタグ」「セミアクティブタグ」という3種類に分類されます。まずは、パッシブタグ、アクティブタグ、セミアクティブタグの違いについて解説します。
- RFインレット
- アンテナ付きICチップを樹脂フィルム(PETフィルムなど)で保護したもの。
- RFタグ
- 使用用途にあわせてRFインレットをタグ型に加工したもの。
パッシブタグ
パッシブタグは、リーダライタからの電波などを動力源として駆動するタイプです。アクティブタグに比べて通信距離が短くなりますが、バッテリー不要で安価かつ半永久的に使えることがメリットです。交通系ICカードに用いられているものがパッシブタグになります。
アクティブタグ
パッシブタグに対して、バッテリーを搭載し、その電力で駆動するタイプをアクティブタグと呼びます。アクティブタグは、通信距離が長いというメリットがありますが、バッテリー切れになる恐れと、単価が比較的高いというデメリットがあります。
セミアクティブタグ
パッシブタグとアクティブタグの両方の機能を持ったRFタグです。リーダライタから特定の信号を受信したときにアクティブタグとして機能し、それ以外ではパッシブタグとして機能します。そのためパッシブタグより通信距離が長く、アクティブタグよりもバッテリーの消費量が少ないというメリットがあります。
比較表
「パッシブタグ」「アクティブタグ」「セミアクティブタグ」の違いをわかりやすく比較表にまとめてみました。
パッシブタグ | セミアクティブタグ | アクティブタグ | |
---|---|---|---|
原理 | リーダライタからの供給電力のみで駆動 | 特定の信号検知によりリーダライタからの供給電力で駆動。それ以外では内蔵バッテリーで駆動 | 内蔵バッテリーからの供給電力で駆動 |
バッテリー | なし | あり | あり |
通信距離 | 短い | 比較的長い | 長い |
価格 | 低価格 | 高価格 | 高価格 |
特長 |
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用途 |
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