在庫管理を簡単にする方法

在庫管理とは

在庫管理とは、状況に合わせてモノの量を最適に保つことです。そして“モノ”とは、製品はもちろん原材料や部品、工具や備品など現金的な価値を持っているものすべてを指します。企業運営で行ううえで欠かせない在庫管理は、さらに「現品管理」「棚卸資産」という2つに分けることができます。

現品管理

「何が、どこに、何個、どのような状態」であるのかを明確にし、モノと帳簿データで品目・数量等を管理することを「現品管理」と呼びます。一般的にイメージする在庫管理は、この現品管理に近いです。在庫品を過不足なく適切な状態にしておくことが目的です。

棚卸資産

製品・仕掛品・半製品・原材料・消耗品など、販売活動や一般管理活動により消費される費用性資産のことを「棚卸資産」と呼びます。収益獲得に用いられる資産として棚卸しによって価格が評価されるもので、在庫管理には棚卸資産の数や状態を最適化することも含まれます。

在庫管理の方法と問題点

在庫管理の基本は、保管場所の確保と「整理・整頓・清掃・清潔」を遵守して在庫を適切に管理することです。わかりやすく言えば、「何が、どこに、どのような状態」で在庫されているのかを明確にすることです。そこで通常は、保管場所の「棚・列・段」に番号を割り振って保管場所を決め、保管場所からの入出庫を帳簿に記録します。言葉にすると簡単ですが、実際に運用すると「あるはずの場所に品物がない」「帳簿のデータと実際の数が異なる」といった問題が発生します。その理由として、以下のような問題が考えられます。

• 現場で正確に品種・数などが記録できていない
• 入出庫管理で入力漏れやミスが発生している
• 持ち出しや保管場所の移動などを管理できていない
• 品物の管理が悪く、破損や紛失が起きている

上記の多くは管理の仕組みや組織の問題、人為的ミスです。在庫管理では、モノが移動するときに一緒に伝票がセットで動くこと、帳簿データに入力することが重要ですが、忙しい現場で完璧に実施することは困難です。特に少量多品種になっている現代は、手で入力していては手間もかかり、入力漏れ・ミスが発生するリスクも大きくなります。

ハンディターミナルを活用した在庫管理の効率化

上述したとおり、人の手によって帳簿データを入力するには限界があります。そこで在庫管理するモノが多い場合は、バーコードや2次元コードを付与し、ハンディターミナルなどを活用した在庫管理システムが有効です。

まず、品物やロケーション（棚・列・段）のバーコードの読み取り、数量などの情報を入力して登録します。ロケーション管理ができていない場合は、バーコードを発行して棚などに貼り付けていきます。すべての品物とロケーションの登録ができれば、あとは入出庫や移動の際にバーコードを読み取るだけで正確な現物管理が行えます。入出庫・棚卸しなどのデータは、リアルタイムで確認できるので適切な管理が可能です。

在庫管理にハンディターミナルを活用するメリット

ハンディターミナルで在庫管理を行うメリットをご紹介します。ハンディターミナルを導入することで在庫管理にかかっていた手間を大幅削減でき、業務効率改善に効果的です。さらに不要な在庫も減らせるのでコスト圧縮、経営体質の強化が図れます。

ロケーション管理が簡単

ロケーション管理が容易になるので、「ピッキングに時間がかかる」「在庫の置き場所がわからない」「○○さんしか置き場所を知らない」といったことがなくなります。ハンディターミナルでバーコード・2次元コードを読めば、棚番号・列番号・段番号が明確になるので、誰でも同じように場所がわかるので効率的です。

先入れ先出し管理が可能

ハンディターミナルは、読み取ったバーコードデータとともに、その時の日付も合わせて記録できます。食品・医薬品は消費期限・賞味期限切れなどに注意が必要ですが、ハンディターミナルを使えば面倒だった先入れ先出しの管理が簡単に行えます。また、日付によってアラートを設定して賞味期限切れの流出を未然に防いだり、OCR対応ハンディターミナルなら文字で記載された賞味期限も読み込めたり、さまざまなメリットがあります。

棚卸し作業の負担軽減

従来の棚卸し作業は、2人ペアになり1人は読み上げ、1人は記入作業を行い非効率でしたが、ハンディターミナルなら入力作業が不要なので1人で正確な棚卸し作業ができます。バーコードを読み取り、数量を入力するだけなので商品知識も不要です。さらにパソコンへの入力も不要になり、入力ミスなどもなくなります。

2人ペアでの作業が不要

PDFで詳しく見る