東京ガス株式会社

RK導入によって年間社員8人分の人件費削減を実現できました!
命令文が日本語で分かりやすくそのまま手順書としても使えるため引継ぎがラクになる点も魅力です

東京ガス株式会社 リビング営業部では、誰でも使えて機能性の高いRPA(業務自動化)ツールを求めて、キーエンスのRKを導入。ふたつの部署あわせて、年間で社員8人分の人件費削減を実現させました。そこで導入当時、リテールエンジニアリンググループでRKの推進に深く関わった、リビング営業部 リビング営業企画グループ 計画推進チームの伊野様と、リビング営業部内でシナリオ開発に携わっている同部 アライアンス営業グループ 営業推進チームの河野様に、RK導入の経緯や活用状況、また導入効果などについて詳しく伺いました。

東京ガス株式会社

東京ガス株式会社は、明治18年設立のエネルギー会社。関東地方の都市ガスの製造・販売を主な生業としており、その事業規模は日本最大、かつ世界最大級と言われています。近年ではご家庭、法人、地域・コミュニティのお客さまの課題解決に資するソリューションの提供・拡充を目指して、「IGNITURE(イグニチャー)」というソリューション事業ブランドを設立。ガス・電気の販売に加え、デマンドレスポンス付き蓄電池事業、ウォーターサーバー事業など、生活に根差したソリューションの提供にも積極的に取り組んでいます。

  • 設立 : 明治18(1885)年10月1日
  • 従業員数 : 単体3,190名、連結15,504名(2024年3月31日現在)
  • 資本金 : 1418 億円
  • 年商 : 2兆6645億円(2023年度)

リテールエンジニアリンググループとリビング営業部の2部門で活用

RKの活用状況を教えてください。

当社でRKを使っているのは、ガス機器の施工・メンテナンスをおこなう「リテールエンジニアリンググループ」と、ガスや電気の営業を担う「リビング営業部」の2部署です。ライセンスは、リテールエンジニアリンググループが開発版1本と実行版3本、リビング営業部が開発版1本と実行版が2本を、それぞれ保有しています。
また各部署で自動化させている業務例は、次の通りです。

● リテールエンジニアリンググループでの自動化例

本グループでは、全部で17本のシナリオ(自動化プログラム)が動いています。
中でも一番効果が大きいのは、メンテナンス作業報告の適切性や費用清算を承認する「検収」作業です。多い時は日に千件前後届く報告データを、成否表Excelと突きあわせて「成否判断」をおこない、システムに結果を登録するまでをRKでやっています。

● リビング営業部での自動化例

本営業部では、日報、週報などいわゆる実績データの取りまとめ業務を自動化しています。具体的には、いろんなシステムからデータを取得、それをひとつにまとめる管理システムへのインポートや、集計するExcelへ貼り付けをしており、その際に個人情報が入ったファイルに関してはパスワードを付けて保存することをおこなっています。
まだ導入1年目ながらすでに7~8本のシナリオが稼働している状態で、今後も増えていく予定です。

なおいずれの部署でも、RKをインストールした専用のパソコンを設置しており、作ったシナリオはそのパソコン上で動かしています。

属人化の解消とボタン認識精度の向上を目指してRK導入を決定

導入の経緯を教えてください。

RKを導入したのは、私(伊野様)がまだリテールエンジニアリンググループにいた2023年1月ころです。当時は他社製RPAを使っていて、すでに「メンテナンスの報告の検収」は一定の自動化をさせていました。しかし、あまり満足のいくものではありませんでした。

というのも、当社の自社開発のシステムと、他社製RPAのボタン認識機能の相性がとても悪かったからです。そのため、よくエラーが発生しては業務が止まっていました。また操作が難しく、部署内に1名しかそのRPAを操作できる人間がいないという問題もありました。もしそのスタッフが病気などで休んでいる時にエラーが出ると、誰も操作できないので、手動での検収作業に戻すしかありません。引き継ぎも難しく、属人化した状態が続いていたのです。

そこでIT関連の展示会などで新たなRPAを探し始めました。そこで見つけたのがRKだったのです。お話を伺ってみると、「誰でもシナリオ開発ができる」、「ボタン認識の精度が高い」とのことで、今までの困り事をすべてクリアしていました。
またRPAのシナリオ開発を内製化するにあたって、「無償の伴走サポート」が非常に頼りになりそうだという思いもあって、導入を決定しました。

実際に導入してみても、期待していた通りに使い勝手は良く、認識精度も良好。手厚い伴走サポートのお陰もあって、トータルで4名のスタッフがRKを扱えるようになりました。

さらにはその結果を受けて、社内で定期的に開催される「好事例共有会」にて、RKの良さを発表したところ、「使ってみたい」とリビング営業部が手をあげてくれて、そちらの部署にも展開する運びとなった次第です。

2部署あわせて年間社員8人分の人件費削減を実現!

導入効果を教えてください。

各部署の導入効果は次の通りです。

● リテールエンジニアリンググループの導入効果

年間社員8人分の人件費削減に繋がりました。
他社製RPAを使っていたころもある程度の削減には繋がっていましたが、RKになってエラーが出なくなったことで、より費用対効果は高まった形です。また正確性が高いため、今まで自動化できていなかった業務にまで検収の自動化を広めることができるようになったことも、大きな効果を生んでくれています。

● リビング営業部の導入効果

導入1年未満ながら、年間換算で約700~800万円の人件費削減効果を見込めています。なお本部署ではまだ開発中のシナリオもあるので、それらが稼働すればさらに効果は大きくなっていく予定です。

数値以外の定性的な導入効果があれば、そちらも教えてください。

担当者が不在でも業務を誰でもできるようになったことで、「日報の取りまとめ」業務が持ち回りの当番制になりました。担当者が日報に記す「分析コメント」を、いろんな人が書くことになったため、それぞれが日報をより深く読み込んだり、自分なりに考える機会が増えたと感じています。特に若手社員にとっては、良い成長の機会になっているのではないでしょうか。

RK導入によって普段の業務がよりラクに

RKを導入したことで、普段の業務になにか変化が起きているようでしたら教えてください。

私たちが感じるRK導入による変化は、大きく次の3点です。

● Excelのマクロが減った

これまでデータを取りまとめには、Excelのマクロをよく活用していました。しかしたとえば「最終行の取得」だけでも、RKなら操作が簡単で1行で済みます。そのためマクロを書くことが減りました。むしろこれまでマクロでやっていた作業を、RKに置き換えるようにもなったんですよ。

● ちょっとした業務も自動化へ

月に1回程度のちょっとした業務も、自動化させようという発想が生まれるようになりました。シナリオを作ってスケジュール設定しておけば、忘れることなく、正確にやってくれるので、とても便利です。

● 引継ぎが楽になった

RKのシナリオは、日本語の命令がブロック状で順番に並んでいるので、それがそのまま手順書、マニュアルになってくれます。担当者が代わった際も、シナリオを見せるだけで引継ぎがほぼ完了するので、とても楽です。
以前はパワーポイントに動画を貼るなど、面倒なことをしていたのですが、そういう手間が一切なくなりました。

RKを上手に使いこなすコツとは?

先輩ユーザーとしてRKを上手く使いこなすコツがあれば教えてください。

「RKのメニューを把握する」ことと「伴走サポートを活用する」ことをおすすめします。

● RKのメニューを把握する

RKがどんなことができるのか、メニューを把握すれば理解が深まります。初心者なら、まずは人が作ったシナリオを見たり、触って改造してみると良いのではないでしょうか。そうすれば、RKにどんな命令があって、どう動いているのかを把握できるようになると思います。
たとえば、次の命令を実行するまでのタイミングを遅らせる「ウエイト機能」も、「秒数を指定」するだけでなく、「プロセスを待つ」、「ファイルを待つ」といった指定ができます。こうした機能があることを知っておくと、きっとRKをより効率良く使いこなせますよ。

● 伴走サポートを活用する

いきなりイチからシナリオ開発をするのは大変なので、最初のうちはシナリオの骨子を作る段階から、伴走サポートに教えを乞うと良いと思いますよ。操作法や命令の意味を教わりながら、一緒に作りたいシナリオを作っていけますから。各メニューの応用的な使い方や、シナリオを改善するアドバイスももらえるので、きっとRK習熟に役立ってくれるはずです。

シナリオ開発で困った時も伴走サポートは便利です。返答やアドバイスが的確なのはもちろん、レスポンスが早い点がありがたいですね。最短だと15分で返答がきたこともありました。質問して何日も待つようなことがないので、シナリオ開発が止まることもありません。私たちにとって、とても心強い存在でした。

高齢化や省人化の波にも対応可能な自動化の実現を目指す

今後の展望を教えてください。

まだまだ属人化している業務はたくさんあるので、まずはそれらを撲滅していくことを目指して、シナリオ開発を進めていきたいですね。
あとRKを触れる人をもう少し増やしたいという思いもあります。そのために、周囲の社員にRKの画面を見せながら説明したりと、地道な啓発活動もおこなっています。

また現在リビング営業部では、将来を見越してOffice365に搭載されているRPA・Power AutomateとRKとを組みあわせた、バックヤード業務の「完全自動化」を目指した取り組みもおこなっています。

Office周りの操作に強いPower Automateと、デスクトップ操作に優位性があるRK、それぞれの良さを引き出せば、人の手を一度も介さない自動化を実現させられると思っています。
これが上手く進めば、今後訪れる高齢化や省人化の波にも、きっと対応できるのではないかと期待しています。

それらの展望を進めるために、キーエンスさんにはぜひ今後も手厚いサポートを引き続きお願いいたします。

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