地方独立行政法人 東京都立病院機構

毎日1時間掛けていたExcelの統合作業がRKを使うことで10分に短縮できました
無償の伴走サポートで使い方に迷っても必ず解決まで導いてもらえるのでありがたいです!

地方独立行政法人 東京都立病院機構では、約1万7000名の職員を擁する大きな組織に生じがちな「無駄に時間が掛かる業務」の削減を目指して、キーエンスのRPA(業務自動化)ツール・RKを導入。まだツールの啓蒙と横展開を進め始めた段階ながら、展開先の部署で毎日1時間掛かっていた作業を10分に短縮するなど、大きな効果を生み出しました。そこで法人本部事業推進部DX推進センターシステム調整担当・飯塚翔悟様に、RKの導入経緯や活用状況、広く横展開を進める工夫などについて詳しく伺いました。

地方独立行政法人 東京都立病院機構

東京都立病院機構は、2022年(令和4年)に東京都が設置する地方独立行政法人として設立されました。14の都立病院とがん検診センターが、それぞれの機能を生かしつつ、一つのメディカルグループとして運営することで、誰もが質の高い医療を受けられ、安心して暮らせる東京の実現に貢献していくことを目指しています。公的医療機関として、都や関係団体、民間医療機関等と連携しながら、すべての都民の皆様のための病院として、大都市東京の医療を支えています。
※がん検診センターは2025年(令和7年)2月末で閉所

  • 設立 : 2022年(令和4年)7月1日
  • 従業員数 : 1万7000名(2025年2月時点)

複数の病院にまたがる「本部」の業務改善にRKを活用

RKの活用状況を教えてください。

現在、当機構内では5本の「開発版」ライセンスを契約しており、私の所属する事業推進部で1本、戦略推進室で2本、総務部で2本、それぞれ活用しています。身の回りの身近な業務の自動化から取り掛かり、活用用途を徐々に拡大させています。
たとえば「出社時にChatGPTやOfficeなど必要アプリを起動」したり、「パスワードが必要なアプリの自動ログイン」したり、職員にとって「身近な自動化」を見せることで、「RKの便利さ」を啓蒙しています。

戦略推進室ではすでに、部門全体の課題を解決してくれる自動化をひとつ成し遂げました。具体的には、電子カルテから出力された外来患者数や入院患者数などの統計資料を、本部側で取りまとめる業務です。

当機構が運営する「14病院1施設」の電子カルテのデータは、毎日決まった時間にUSBメモリを経由して、別ネットワークである事務系システムの共有フォルダにExcelファイルとして格納されます。
以前までは、そのファイルを本部職員が1ファイルずつ開き、ひとつのExcelへと統合、集計していました。その本部職員がおこなっていた作業を、RKで自動化したのです。
毎日1時間掛けていた作業が、10分も掛からずに自動で終わるようになったので、非常に助かっています。

RKの推進は、飯塚さんが所属する事業推進部でおこなわれているのでしょうか?

RK導入の経緯を教えてください。

当機構は、ふたつの組織が統合されて設立されました。そういった経緯があるため、まだ新しい組織ではありますが、統合前から脈々と受け継がれてきたExcelやWordといったoffice系の、いわゆる野良ファイルのようなものがたくさん存在しています。どれが最新のファイルか担当者しか分からず、把握するだけでも一苦労。私もかつて育児休暇から戻ってきた時に、なかなかスムーズに引継げず、大変だったことを覚えています。本部内の誰もがそうした「無駄な時間を減らしたい」という課題感を抱えながらも、動き出せずにいたのですが、ある時、当時の上司から「前職の時に使っていたRPAというアプリを使えば解決できそうだ」と言われたことがきっかけで、RPA導入を検討するようになりました。

そして複数の他社製品を比較してからRKの導入を決定。財務課の許可も得て、まずはお試しとして「開発版ライセンス」を1本入れて使い始めました。これが2023年3月頃になります。
そこから実際にRKを使って、複数の業務自動化を実現したり、また別部署の人にも試しに使ってみてもらった結果、非常に使い勝手も良く、これなら確かに課題解決を進められそうだということになり、2023年12月に「開発版ライセンス」を4本追加。先ほど申し上げた通り、現在は5ライセンスを3つの部門で活用しています。

導入の決め手は「UIの使いやすさ」と「伴走サポート」!

RK選定の決め手になったのは、どういった点からでしょう?

「UIが使いやすい」ことと「無償の伴走サポートが付いている」ことです。

● UIが使いやすい

操作面については、ドラッグ&ドロップで簡単に命令を設定していける気安さは魅力でした。また機能面についても、私たちが扱いたかった「office」のメニューが専用でたくさん用意されている点は安心感がありました。
たとえば「Excel」と書かれたメニューを押せば、「開く」「コピー」などの機能が網羅されています。そのため直感的に操作しやすそうだという期待感が持てました。

● 無償の伴走サポートが付いている

私が調べた限り、競合製品のサポートの多くは、有償のものばかりでした。その場合は、「今回は自力で解決しよう」という考えに陥ってしまい、なかなか自動化が進まないでしょう。
その点、RKは無償の伴走サポートが付いております。実際に導入した際も、伴走サポートは大変有用でした。相談したことには、最短かつ最適に応えていただけますし、見事に解決まで導いてもらえます。
思い返すと、ずいぶん乱暴な相談の仕方をしたこともあるのですが、嫌な顔せず丁寧に教えていただけたので、とても助かりました。

RKは「病院と本部の間を繋ぐ歯車」になってくれる存在

ちなみに「乱暴な相談」とは、どういった内容だったのでしょうか?

フォーマットの違う複数のExcelを「zipファイル」にまとめて、「これらのファイルを統一フォーマットに変換したい」と伝えるという、いわば「丸投げ」するような相談でした。

そもそも本質的な「業務改善」という意味で言えば、複数フォーマットがあること自体が間違っているので、そこはフォーマットの統一を図るべきなのかもしません。しかし当機構が運営する「14病院1施設」はそれぞれ別会社のようなもの。約1万7000名が働く大所帯ということもあって、なかなかフォーマットを統一しきることはできませんでした。
そこで現実的な解決策として、RKでのフォーマット変換の自動化を相談することにしたのです。

「フォーマット変換」を自動化できたことで、「14病院1施設」側には新たな負担をかけることがなく、本部側の労力をなくすことができました。さらには今後、各病院、各施設から送られて来るExcelのフォーマットに変化があっても、RKのシナリオ変更だけおこなえば対応できるようにもなりました。

「病院・施設」と「本部」という、なかなか上手くかみ合いづらいふたつの「歯車」を、「RK」が「間を繋ぐ歯車」となってスムーズに動かしてくれようになってくれた印象です。

さまざまな部門が自主的にかつ自走する形で自動化を進めるためのコツとは?

東京都立病院機構様では現在、複数の部門がそれぞれ自主的に、かつ自走する形でシナリオ作成を進められています。上手く組織内にRKを使ってもらえるように横展開するために、どんなことをやられたのですか?

業務課題をヒアリングして、その課題を解決するシナリオをサンプルとして作ってあげたり、自動化をおこなった事例の「発表会」をおこなったりしています。またそこで興味があると手を挙げてくれた人にはライセンスを貸し出して、試しに使ってみてもらったりもしました。

そういう意味で、ユーザーとライセンスIDが紐づいていないのは、RKの良いところだと思います。使っていないライセンスがあれば、誰でも使えるので気軽に試すことができますから。

また私の管轄ではない話ですが、幹部職員が率先して「業務改善PT」の中でRKの活用をツールや部門の垣根を越えて推進している点も、RK浸透を大きく後押ししてくれていると思います。

さらなる業務改善と、RKの横展開に向けて

今後の展望を教えてください。

戦略推進室でおこなっている「統計資料の取りまとめ」業務は、さらに進めたいですね。具体的には、「診療科」や「病院」ごとの患者さんの動向を数字として出したいと思っています。これは手作業だと膨大な時間が掛かるため、これまでやりたくても手を付けられなかった業務でした。
ちなみにこの「取りまとめ」の自動化は、すでに開発を進めており、近いうちに実現できそうなところまで来ています。

また「業務改善PT」のほうでは、更にライセンスを増やして病院側への展開することも検討しているようです。薬剤科での在庫管理など、RKがあれば大きく改善が進みそうな業務は、病院にはたくさんありますから。

そして個人的な展望で言えば、生成AIと組みあわせた使い方も模索してみたいですね。たとえば、会議が終われば議事録を自動で作ってくれたりするものがあれば、日々の仕事はとても楽になるだろうなと思っています。

そのためにキーエンスに期待していることはなんですか?

ぜひ無償伴走サポートは変わらず続けていただきたいですね。今後も頼らせていただければと思っています。また最近、RKのサポートサイトにアップされている、シナリオの「テンプレート」はとても役立っていますので、ぜひそのバリエーションを増やしていただけることも期待しています。

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