学校法人梅村学園 中京大学

大学本部内の15部署RKを展開することで年間713時間の業務削減を実現させました
大学はもちろん、似たようなルーティンが多い市役所や県庁などにもRKはおすすめです!

学校法人梅村学園 中京大学では、学内で進める「DX推進プロジェクト」の一環として、キーエンスのRPA(業務自動化)ツール・RKを導入。本部内の15部署に広く展開させると共に、年間713時間の業務削減を実現させました。そこで、RKの導入や浸透に深く関わる財務部財務課係長(元学術情報システム部情報システム課係長)の西口様と、学術情報システム部情報システム課の山下様に、RK導入の背景や選定理由、横展開するコツなどについて詳しく伺いました。

学校法人梅村学園 中京大学

中京大学は、10学部20学科擁する総合大学で、名古屋と豊田の2つのキャンパスでは合計1万3000人を超す学生が学んでいます。2024年に開学70周年を迎えました。卒業生の数は14万人を超え、各界で幅広く活躍しています。中部圏有数の総合大学としてのスケールメリットを存分に活かした教育システムや留学・資格取得・教職・キャリアサポートプログラム、なにより学生たちの生み出す大きなパワーが、大学の魅力です。

  • 設立 : 1954年
  • 従業員数 : 580名(専任教員:363名、職員:217名)

大学本部内の15部署にてRKを活用

RKの活用状況を教えてください。

RKを導入したのは、2023年6月。その時は財務部、人事部、総務部の3部署で使っていましたが、2024年5月からは全部署に展開。自動化できる業務がない部署もあったので、そのまますべての部署で……とはいきませんでしたが、現在は15部署でそれぞれ活用しています。

動いているシナリオ(自動化プログラム)は現時点で35本。どんなシナリオか、一部例をあげると次のとおりです。

<シナリオ例>

●財務・学費収納業務 … 基幹事務システムから出力された学費集計表(Excel)を、会計システムに転記するとことから、入金・振替伝票を出力するところまでをRKで自動化
●人事・人事情報の変更・追記・削除 … 人事データに変更があったら、RKを使って給与計算システムにその変更を自動的に反映させる
●総務・安否確認回答の集計 … 学生ポータルからの安否確認の回答結果を確認して、回答数や回答率をまとめる業務をRKに肩代わりさせる
●図書館・継続資料の更新 … 逐次刊行物や更新資料のマスターデータをRKで自動更新

いずれも人の手でやると面倒だったり、ミスが発生してしまうようなルーティン業務だったので、これらが自動化できてとても楽になりました。

DX推進の一環としてRPAの導入を決定

導入の経緯を教えてください。

本学が掲げる長期計画の中で「DX推進プロジェクト」というプロジェクトが立ち上がったことが、元々の導入のきっかけです。そのプロジェクトの中では、チャットボットの導入や、各種申請の電子化、生成AIの活用と共に、RPAの導入が課題として掲げられていたのです。
そこでIT関連の展示会などを巡って、RKを含めた3つのRPAを候補に据え、各メーカに連絡。それぞれ試験導入してみました。

試験導入では「費用」、「機能適合性」、「導入実績」、「操作性」という4つの軸で各RPAを評価。その結果、総合的に他のRPAと大きく差をつけて高い評価を獲得したRKを導入する運びとなったのです。

実際どんなことを試して、どういった部分を評価対象としたのでしょうか?

ExcelからWeb上の各種システムへの転記をおこないました。実際に触ってみた職員たちからは、特に次の点でRKが高く評価されました。

● 簡単に素早く自動化できる

メニューからやりたいことを順番に選んでいくだけでシナリオ開発が進められる「アクティビティ」機能がとても便利だと高評価でした。誰でも簡単に、素早く自動化を実現できますから。また他と比べてエラーが発生する確率が少なかった点も良かったですね。

● わかりやすいインターフェイスを搭載

メニューが色分けされていたり、全部日本語で書かれている点もとっつきやすさがあって魅力的でした。たとえばループ処理は「〇〇を繰り返す」といった書き方がされています。プログラム知識がない人でも理解できる言葉になっているので、誰でもシナリオが作りやすいです。

● Excelを勝手に読んでデータ化してくれる

RKには「Keyデータベース」という機能が搭載されています。これは読み込んだExcelを自動的に分析して、データベース化してくれるというもの。特定の指示をしなくてもデータ化できるのは、とても便利でした。

● 自己学習できるマニュアルが整っている

RKのサポートサイトは、マニュアルやeラーニング用の動画が充実しています。自己学習できる素材があらかじめたくさん揃っているということで、実際に各部署へと広く展開するに際しても非常に助かりました。

導入約1年半で年間713時間の業務削減を実現!

導入効果を教えてください。

導入約1年半で、35本のシナリオを開発し、年間713時間の業務削減に繋がりました。
まだ多くの部署に展開を始めたばかりですし、初期から導入を進めた部署内にも自動化の余地はまだまだたくさんあるので、今後この削減時間はさらに増えていくだろうと期待しています。

なお、ここまで自動化を進められたのは、自動化と同時に「DX推進プロジェクト」によって「各種申請の電子化」や「生成AIの活用」が進んでいたことも大きな要因だと考えています。
今まで紙だった起案書や申請書などのさまざまな書類がデータ化したことで、RKを使える余地が増えました。また生成AIでExcelのマクロなどを作らせて、RKの自動化と組み合わせるなど、新たな活用方法も見出せています。
DX推進によって、RKの自動化だけでなく、仕事の見直しによる合理化も進んだことで、業務全般がとても楽になったと実感しています。

たとえば、どんな仕事が見直されたのですか?

書類の承認経路ですね。紙だった時は、ただフォーマットに則って必要以上に多くの管理者に書類が回っていたのですが、「この人をなぜ挟むのか」、「そこに情報が行く必要があるのか」を改めて見直して、対象者を適正な数に整理したことで、申請承認の流れがよりスムーズになりました。

15部署に横展開するためにおこなった工夫とは?

中京大学様では、現在15部署にRKを展開されています。上手く横展開していくために、どのような工夫をしているのでしょうか?

大きくは次の3点が工夫したポイントです。

● 自己学習のコツを伝える

RKのサポートサイトは情報が充実しすぎているが故に、初心者が最初に見るとどれから見れば良いか戸惑ってしまうところもありました。そこで「まずはコレとコレを見てください」と、RKをはじめて触る人がまず見るべき動画をピンポイントで伝えるようにすることで、スムーズに学習をスタートできるよう後押ししました。

● 部署ごとにRK担当者を置く

各部署の上長にお願いして、部署ごとに「RK担当者」を決めてもらいました。そうすると、担当者は「自分ごと」としてRKに取り組んでくれますし、情報システム課としては「その担当者に向けて」アプローチを掛けられるので、活用は進みやすかったですね。

● シナリオのパーツ化をおこなう

RKのシナリオは、その一部だけを他のシナリオに流用することも可能です。そのため「申請書のダウンロード」や「基幹システムへのログイン」など、みんな共通しておこなうような業務を「パーツ」として共有フォルダにまとめることも、工夫としておこなっています。
それらを組み合わせるだけである程度自動化が実現できるとなれば、職員たちが「自分でもできた」と思ってくれて、より高頻度でRKを触ってくれるのではないかと期待しています。

RKの導入支援をおこなう情報システム課という立ち位置からすると、RKの展開は現場の職員の皆さんが頑張るから進むものです。今後もこの3点だけに留まらず、RPAを嫌いになってしまわないようなサポートを続けていきたいと考えています。

もちろんこうして上手く横展開が進むのは、RKそのものの使い勝手の良さもあります。
本学の職員はプログラミングをやったことがない人が大半です。そんな人たちが「やってみよう」と思えるようなとっつきの良さ、サポートの手厚さがあるのは、RKだからこその魅力ですね。

伴走サポートは理解力の高さ・解決能力・アドバイスの質を評価

サポートのお話が出たことで、伴走サポートに対する評価も聞かせてください。

とても理解力が高くて、話が早い点は高く評価しています。大学の基幹事務システムという、およそ一般的ではないツールの話をしても、その場ですぐに理解し、解決する方法を提示してくださるので、とてもありがたいです。
しかも同じ答えにたどり着くにしても、複数の方法があることを教えてくれることもあるので、「こんなやり方があるんだ」と新たな発見にも繋がっています。
さらにはRKを使った解決法だけでなく、たとえばExcelのショートカットなども含めて「こうすれば早くできますよ」と教えてもらえることもあるので、聞いていてとても面白いんですよね。
リモートで伴走サポートを受ける際は、RK担当者なら誰でも参加できるよう通知していることもあって、他部署の職員が「面白いから聞きたい」と参加してくることも多々あるくらいです。

さらなるRKの活用を目指して

実際に大学で広く活用してみて、大学組織にRKはおすすめできるかを教えてください。

もちろんおすすめできます。大学だけでなく、市役所や県庁などでもきっと便利に使えるのではないでしょうか。証明書発行業務などの近しい業務がお互いあるため、参考にしていることが多いですし、お互いにルーティン業務がたくさんありますから。

今後の展望を教えてください。

まずは直近で始めた部署も含めて、シナリオを増やしてRKの稼働時間を増やしていきたいですね。

また大学全体の話で言えば、職員全員がRKの理解を深めていければと思っています。
現在、RKは先ほどお話しした各部署のRK担当者だけが触っている状態です。そのため担当者の経験値に左右されるところがあり、経験が浅い場合には業務の深いところまで知りませんし、他部署との連携のやり方もわかりません。そうなるとRKで自動化できる業務というのは、どうしても限られてしまうのです。
ですので、自分で手を動かすまではいかないまでも、「これは自動化できるかも」といった提案を職員全員ができるよう、デジタルにまつわる勉強会などを開催していければと考えています。
もしそんな勉強会を催すとなった際には、キ-エンスさんにもぜひ、なんらかの形でのご協力をぜひお願いできればと思います。たとえばそこで「一般的な企業はここまでやっている」といった現状を教えていただければ、業務の適用範囲がイメージできて、RKの活用が促進されると思いますから。

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