音叉式レベルスイッチ

振動式レベルスイッチは、測定物を検出する部分を振動させ、測定物との接触による振動の変化を検出するもので、音叉を利用した音叉式レベルスイッチと検出パイプを振動させた振動ロッド式レベルスイッチがあり、前者が液体用、後者が粉体用で主に使われています。
液体用は、粘度10,000cP以下の液体を含めてタンク内の液体を上限レベル、下限レベル等のポイントを検出するのに適しています。
粉体用は、タンク、サイロ、ホッパー内の粉体、粒体、小塊体、液中堆積物などの上限レベル、下限レベル等のポイントを検出するのに適しています。
ここでは音叉式レベルスイッチの原理や構造などを紹介します。

音叉式レベルスイッチは、粉体・塊体用として開発されてきましたが、近年は液体用の小型レベルスイッチとして製品の開発や改良が進み、使用分野が広がっています。

原理

原理
  • 音叉を利用した液体用レベルスイッチは、左右対称な振動翼を持ち、先端が広がった構造をしています。
  • 2枚の音叉の基部は振動膜(メンブレン)になっており、この部分がプロセス接続(ネジ又は、フランジ、フェルールなど)を形成しているので、接液する部分は振動翼のみが接触することになります。
  • 振動翼はメンブレンに接着されている圧電素子によって駆動され、振動系の共振周波数である約1KHzの周波数で振動しています。
  • 圧電素子のユニットは振動の駆動と振動検出を兼ねた一体構造になっており、図に示すように音叉基部に取り付けられています。
  • 振動のドライバ側には約1KHzの発振回路が接続され、圧電素子は水平方向への収縮と伸張を繰り返します。この動きによって、2枚の振動翼が音叉振動を繰り返します。
  • 空中で約1KHzの振動をしている音叉を液体中に入れると、振動系の質量が増し振動が抑制されます。この効果によって約200Hz程度の共振周波数が低下します。
  • 振動の検出側の圧電素子には受信回路が接続され、周波数変化を連続して測定しており、比較回路ではあらかじめ決められた周波数範囲を超えると出力する仕組みになっています。

構造

構造
  • 直管型の音叉をその振動系の中心で折り曲げて対称な振動翼を形成した構造です。
  • 共振周波数が高いことから音叉の全長は約40mm程度とコンパクトな形状になっています。

選定方法

測定対象物の液比重

振動翼の周波数変化を検出している原理です。液比重があまりにも軽いと周波数変化が小さく検出できません。センサの最低検出液比重を確認し、選定します。

例)液比重一覧

名 称 比重(常温)
航空揮発油 0.65~0.70
揮発油 0.70~0.76
灯 油 0.76~0.80
軽 油 0.80~0.83
ディーゼル油 0.90~0.94
潤滑油 0.90~0.96
流動パラフィン 0.87~0.93
テレピン油 0.873
アマニ油 0.91~0.94
ヒマシ油 0.968
バター(100°C) 0.864~0.868
動物油 0.913~0.927
植物油 0.935~0.992
オリーブ油 0.914~0.918
牛 乳 1.03~1.04
海 水 1.01~1.05
硝 酸 1.502
硫 酸 1.834

粘度

測定する液体の粘度には上限があります。また、取り付けはタンク上部からが推奨です。水平取り付けの場合は音叉エッジ部が上下方向を向くように取り付けます。これは、振動翼に付着した液体の落下を早くするためです。

例)液粘度一覧

名 称 粘度[cP] 備 考
水 飴 約200,000 20°C
歯磨き粉 約30,000 20.5°C
マヨネーズ 8000 23°C
蜂 蜜 1300 21°C
とんかつソース 640 24°C
サラダ油 65 23.5°C
灯 油 10 20°C
1 20°C
トルエン 0.586 20°C
アセトン 0.322 20°C

プロセス接続

取り付け部は多くの種類があるので、用途に応じて、ネジ取り付け、フランジ、フェルール取り付けなど最適なものを選択します。

注意点

付着

付着性の高い液体で使用する場合は、定期的に付着物を取り除く必要があります。特に最も感度が高くなる先端部に付着物が成長して音叉を覆ってしまうと、検出が不可能になってしまいます。

腐食性の液体

腐食性のある液体の場合は振動翼が破損する恐れがあります。定期的に確認が必要です。

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