お客様導入事例井ヶ田製茶株式会社 様

井ヶ田製茶株式会社 生産部 内田拓郎氏にUVレーザプリンタを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「ずんだシェイク」へのロット印字にUVレーザプリンタを採用

UVレーザプリンタ導入により売上が倍増しました
キーエンスに出会えて本当に良かったです

井ヶ田製茶株式会社について

井ヶ田製茶は、創業から100年以上の歴史を持つ老舗製茶・製菓メーカーで、販売店である喜久水庵は全国50店舗以上にのぼります。
「もっとお茶をおいしく、ずっと暮らしのそばに。」をスローガンに、世の中のライフスタイルの変化の中でも気軽にお茶を取り入れられる商品を展開しており、「喜久福」「ずんだシェイク」をはじめ、多くの商品が仙台名物として地域の人々に愛されています。

UVレーザプリンタをご検討いただくことになったきっかけを教えてください

当社ではすんだシェイクのパウチにロット番号を印字しているのですが、印字の際に発生する印字不良、印字をおこなうための作業者負担、パウチの廃棄ロス発生といった課題を持っていました。
1点目の印字不良についてですが、従来は卓上プリンタでパウチに中身を充填する前に事前に印字をおこなっていました。印字は手作業になるため人によって作業の精度にバラつきが生じ印字がずれてしまったり、インクが乾く前に触れてしまい擦れてしまったりなどの人為的なミスが一定割合発生していました。
2点目の作業者負担についてですが、当社は複数の主力製品の生産ラインを保有しております。その中でも、ずんだシェイクのようなアイス商品は夏場に繁忙期を迎えるため、ハイシーズンには現場作業者は他の主力商品の生産もこなしつつ、需要が増えるずんだシェイクの生産にも時間をより割いてあたらなければならない状況でした。当然現場作業者のマンパワーにも限りがあるため、本来生産したい数量を生産できないというジレンマを持っていました。
3点目のパウチの廃棄ロスについてですが、当社ではパウチの中身が入ってない状態で事前印字をおこなっていたことから、仕入れた原料が予定より少なく、事前に印字したパウチ分だけ生産できない場合、余った印字済みパウチは廃棄せざるを得ない状況でした。それ以外にも、1点目でお伝えした印字不良が発生したパウチも同様に廃棄となっておりました。スパウト型のパウチは1枚40円程度するものですので、廃棄量が増えるほどコストの負担は大きなものとなっておりました。
これらの課題を解決できる手法がないかと、当時展示会で情報収集していた時、初めてキーエンスのUVレーザプリンタを知ることになりました。

当社としては従来から、製品がパッケージの中に入っている状態で生産する数量分だけ印字をおこないたい、というニーズは持っていたのですが、当社のずんだシェイクはアイスなので、充填した後ではパウチの表面に水滴が付いてしまい、インクやラベルだと印字落ちや剥がれが発生するため難しい状況でした。そんな中で、UVレーザプリンタであれば水滴が表面に付いた状態でも絶対に消えない印字ができることが分かり、このプリンタであれば当社が抱えていた課題を全て解決できると感じ、「これだ」という確信を持ったことを覚えています。また、当社は数年先に給袋包装機を導入する予定もあったことから、UVレーザプリンタの包装機に簡単に取付くコンパクトヘッドであれば、将来的な包装機への搭載もおこなえるという点もポイントとなり採用することになりました。

UVレーザプリンタ導入後の効果を教えてください

実際にUVレーザプリンタを導入した結果、生産時間も現場作業者の人数も同じのままで「生産数量が2倍に増大」「パウチ廃棄コストの削減」の両方が実現できました。
1日の生産活動を例にお伝えすると、例えば1日1,000枚のパウチに事前に印字をおこない、その後の充填作業で950個商品を生産した場合、この事前印字をおこなう作業スタッフの作業工数と人件費がかかっていました。それに加えて充填物の不足や印字不良によって充填不可となった印字済みパウチは廃棄せざるを得ない状況でした。

UVレーザプリンタ導入後は、充填後に水滴がついた状態のパウチをそのままコンベアに流して印字をおこなえるようになり、事前作業の時間も人件費もゼロにすることができています。従来事前作業に使っていた時間は、夏場のハイシーズンではそのまま生産活動に充てることができ、導入前と比較すると生産量が2倍となり3千万以上の売上UPに繋がりました。繁忙期以外のシーズンでは、事前作業に充てていた時間がそのまま人件費削減に繋がっており、年間で数十万のコストダウンになっております。
これに加えて、従来発生していた印字不良や充填物不足でのパウチ廃棄もゼロとなったことから、年間で100万円以上の廃棄コストの削減ができています。

UVレーザプリンタ導入によって、人も設備もそのままで、生産数量の変化にも柔軟に対応できるようになった点を評価しております。生産能力に余裕が生まれたので、今後新たに増産案件が発生した際も大掛かりな設備投資をすることなく、既存ラインのままで対応できるようになりました。
現場作業者の声としても「何でもっと早くこのプリンタを導入しなかったの?」「このプリンタが無いともう無理」といったうれしい声が聞こえています。シーズンごとの需要に合わせて、より多くのお客様に当社の商品をお届けできるようになった今の状況を考えると、キーエンスのUVレーザプリンタに出会えて本当に良かったと実感しています。これからもUVレーザプリンタに期待しています。

UVレーザプリンタ導入により、水で濡れた状態のパウチにそのまま流して、消えない印字ができている

ずんだシェイクのパッケージにUVレーザプリンタで日付印字をおこなっている

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